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ONE PIECE エピソードオブメリー 〜もうひとりの仲間の物語〜

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☆☆☆☆☆(3点)

< title="ONE PIECE エピソードオブメリー 〜もうひとりの仲間の物語〜 感想">ONE PIECE エピソードオブメリー 〜もうひとりの仲間の物語〜 評価

120分
監督/所勝美
声優/田中真弓,中井和哉,岡村明美,山口勝平,平田広明ほか

あらすじ
『エピソードオブナミ』『エピソードオブルフィ』に続く、土曜プレミアム枠のテレビスペシャル第3弾。麦わらの一味と、もう一人の仲間である海賊船「ゴーイングメリー号」の出会いから別れまでを描くリメイク作品。

雑な総集編はやめましょう

本作品はワンピースのTVスペシャル。
エピソードオブナミから続くいわゆる「総集編」だ
今作はタイトル通り、ルフィ達の最初の船である「ゴーイングメリー号」の話を描く
なお、作画は使い回しではなく新たに書きなおしている。

この作品のストーリー部分は空島から戻ってきたメリー号を直すためにウォーターセブンに行くが
メリー号は治らず、更にロビンが捕まり、助けに行くというストーリー内容だ。
このストーリー部分はTVアニメ本編では「70話」という話数を使っている(苦笑)
時間にすれば、1話20分として1400分、23時間だ。
それを2時間、CMも入るので1時間45分ほどの尺に収めなければならない。
必要なシーン、必要でないシーンをきっちりと分けなければまともな総集編にはならない。

しかし、序盤から荒い編集だ。
ゴーイングメリー号の話を描く上で「そのシーンは必要だったのか?」と感じる
シーンを適当に入れてしまっているため総集編としてのストーリー構成ができていない。
どうでもいい雑魚敵との戦闘シーン、総集編では必要のない台詞の間など
きちんとしたストーリー構成ができていないのが目に見えてわかる

更に「ルフィとウソップ」の喧嘩。
これは本来なら必要のあるシーンなのだが、この喧嘩の結末である
「仲直りのシーン」を総集編では入れていない(苦笑)
そのため、結果として仲直りのシーンを入れないなら喧嘩のシーンは必要なかったと感じてしまう。
喧嘩のシーンを入れるのであればきちんと仲直りのシーンまで入れるべきだろう。
ルフィとウソップの喧嘩のシーンは20分も取っている。
1時間45分のうち20分もだ。

限られた尺の中で描くべき部分と描かないでいい部分をきちんと考えていないため
結果として余計なシーンに余計な尺をとられてしまっている。
そもそも70話を1時間45分にまとめるのは無理だ。
この作品の中で「エピソードオブメリー」「エピソードオブウソップ」「エピソードオブロビン」の
3つをやっているようなものだ。
少なくとも前後編で分けなければならない内容を無理矢理に詰め込んでしまっている。

結果としてエニエスロビーの見所でもあるCP9との戦闘シーンや、
ロビン関連のエピソード、戦闘が始まるまでのストーリー展開など
端折りすぎていて「誰だおまえ」「コレはどんな状況?」と訳の分からない状態だ。
そのくせ必要のないシーンも入れまくるためダイジェスト以下の出来栄えになっている。

更に「作画」
これが思わず笑ってしまうほど崩れているシーンが多く、
ダイジェストで感情移入しきれない内容を更にもう笑うしかない状況にしてしまっている。
特にナミの顔や、遠いアングルからのシーン、
そして締めのメリーを見送るシーンなど重要な所でも酷い。
メリーを見送るシーンの「チョッパー」の表情の急変化はある意味凄い。

全体的に見て最初から無理のあった総集編だ。
TVアニメでは70話も使った話を1時間45分にまとめるのはさすがに厳しく、
そんな尺が厳しい状況で「ストーリー構成」ができていないため
この話を知らない人には状況を全然理解できなく、
知っている人でも端折りすぎていて、脳内補完が追いつかないくらいだ。

個人的にはこの「ゴーイングメリー号」の話は好きなだけに期待してみたのだが、
確かに本筋のストーリーは面白く、一度見ているため内容も分かっているため
感動させるシーンでは涙腺をくすぐられるのだが、
ダイジェストな内容がそんな感動も台無しにして閉まっている点は残念だ。
せめて作画くらいは頑張って欲しかった(苦笑)

来年辺りにまた「エピソードオブ」シリーズをやるのだろうか???
正直、このシリーズはどれも当たりがないので全く期待していないが・・・

「」は面白い?つまらない?

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