日常

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日常
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評価/★★★☆☆(57点)

久しぶりに純粋な萌えアニメ

原作は「まんがタイムきららMAX」で
連載中の4コマ漫画作品。

見だして感じるのは「日本か海外どっちが舞台なんだ?」と感じるほどの背景描写。
石畳の街が舞台らしいが、まるでフランスのパリのような街並みと
パンの匂いでも漂ってきそうな描写の数々は独特の雰囲気を醸し出している
wikiによると通貨は円だし、キャラクター名は漢字なので恐らく日本のはずなのだが、
極端に言ってしまうとキャラクターデザインさえ違えば
「魔女の宅急便」でも始まりそうな雰囲気だ、日常アニメっぽくない雰囲気は独特だ

更に驚くのは「下着姿」だ。
この手の日常アニメとしては最近だと
「きんいろモザイク」や「のんのんびより」などが代表的だが、そんな日常枠の作品の中で
1話から結構大胆にキャラクターの下着姿が描かれる。
ギャグや簡単な描写ではなく、描き込まれた下着姿の描写は
セクシーや萌えという印象よりも先に「驚き」を感じてしまう。

コレが序盤だけなら次の話も見てもらうためのインパクトと理解できるが、
意外にも作品全体で「セクシー」な描写が結構ある。
水着姿も単純ではなく少し肉感的な描写だったり、胸がぷるんと揺れる描写だったり、
1話意外にもたまにキャラクターの下着姿が描写されたりと
部分部分で「セクシー」差を感じる部分が多い。
この手の作品としてはちょっと「過剰」とも感じられるセクシー描写だ。

この作品はそんなセクシーな描写がされるキャラクターの「可愛さ」を楽しむアニメだ。
「きんいろモザイク」「のんのんびより」「ゆゆ式」の日常アニメ枠として期待してしまうと
少し肩透かしを食らうほど、この作品は「萌え」アニメだ。
前述したように舞台設定も日常作品としては珍しく海外のような舞台になっており、
「喋るウサギ」がいたり日常アニメというにはファンタジーな設定が多い。

そんなファンタジーで不思議な世界観の中でキャラクターの可愛さをひたすら楽しむ。
キャラクターの設定も日常アニメという割には
「少し突飛」かつ萌えアニメっぽい設定のキャラクターが居たりと
日常アニメというよりは「萌えアニメ」だ。

ストーリー自体も「ラピットハウス」という喫茶店に下宿してきたヒロインを中心に
喫茶店を基本の舞台としてキャラクターの日常を描いており、
あくまでもストーリーはキャラクターの可愛さを楽しむもので
日常アニメ特有の「良さ」はない。

「やまなしオチ無し」のいわゆる抑揚のないストーリー展開であり、
悪く言えば淡々としており、人によっては退屈に感じやすいだろう。
特にキャラクターの揃っていない序盤はもう一歩足りない感じが強く、
メインキャラクターとサブキャラが揃う「5話」まではこの作品の面白さを
決定的には感じにくい。

キャラクターが揃って初めてキャラクターの立ち位置をしっかりと感じることができ、
それぞれのキャラクター同士の絡みが面白いと感じられる。
特に「ちまめ」が揃いお姉ちゃんたちと本格的に絡みだすと
キャラクターの立ち位置と役割が明確になり、キャラ同士の絡みの微笑ましさが増してくる
話が進めば進むほどキャラクターの可愛さをスッキリと感じることができるようになる。

ただ、この作品に「キャラクターの可愛さ」以上の面白さはない。
不思議な舞台設定を活かしたストーリーや「日常アニメ」らしい癒やし、
思わず涙腺を刺激されるようなストーリー展開はない。
そういった意味では久しぶりに「萌えアニメ」らしい清々しいまでの「萌え」な作品であり、
つまらないと感じる人にとってはとことんつまらないと感じる反面で
キャラクターの可愛さを感じてしまえばがっつりとハマッテしまう作品だろう。

その日常アニメ特有の良さがないからこそ「滑り気味のギャグ」がいい塩梅になっており、
萌えアニメらしい癒やしとかわいい雰囲気を出している。
はっきりいって爆笑することはない(苦笑)
キャラクターの滑り気味なボケと弱いツッコミによるキャラクターの表情の変化が豊かで
ギャグで笑うというよりも、ギャグによるキャラの心理描写を楽しむような感じだ。
むしろ笑えるギャグはこの作品にはふさわしくないのかもしれない。

全体的に見て萌えアニメとしては高い完成度のある作品だ。
余計な要素がなく純粋にキャラクターの可愛さを楽しむことができ、
キャラクターの可愛さを実感するためだけに存在するかのような安定した内容で、
悪く言えば物語に山もなく谷もない感じはあるものの、
山もなく谷もないからこそキャラクターの可愛さだけをダイレクトに味わうことが出来る。

ただ、良くも悪くも「萌えアニメ」だ。
日常アニメというジャンルにしては日常アニメらしいまったりした雰囲気や日常描写なく
あくまでもキャラクターの可愛さを味わう萌えアニメでしか無い。
キャラクター同士の喧嘩や、大事件が起こるわけでもない。

そういった意味ではもう少し「日常アニメ」らしい描写が欲しかったとも感じる。
この作品におけるキャラクターの可愛さは確かに「微笑ましさ」を感じるような可愛らしさであり、
話が進めば進むほどキャラクターの可愛さを実感できるのだが、
はっきりいってしまえば、それしかない。
1話1話の話のインパクトが薄く、キャラクターの印象しか残らず、
ストーリーの面白さというのがあまり感じられないのは残念な部分だ。

全話見終わった後に「キャラクターの可愛いシーン」は思い起こすことができるが、
1話1話のストーリーはすっかり忘れてしまうような感覚だ。
キャラクターのバイト先が全て違うのにもかかわらず喫茶店統一であり、
そういった意味でも話の広がりがあまり生まれない。
全員が同じ喫茶店でバイトしているなら来るお客さんによる話の広がりもあったかもしれない

特にサブキャラクターの「青山ブルーマウンテンさん」が客として出始めた頃から
話の広がりがしっかりと出ていただけに、
もっと他の「お客さん」との絡みを見たかったと感じてしまう部分がある。
基本的にストーリーがどれも「似たり寄ったり」になってしまっており、
最初から最後まで同じような雰囲気で話が描写されてしまっている印象だ。

キャラクターの作画が安定していないのも気になる所だ。
話によっては一瞬「ん?」となるほどキャラクターの顔が違うことが多く、
最近のアニメにしてはキャラクターの作画が安定していない。
作画崩壊はしていないものの、萌えアニメなのにキャラの顔が安定していないのは
ちょっと残念な部分だ。

更に言えばセクシーな描写。
この作品において「セクシーな描写」というのは必要なのか?と感じてしまうほど
少しセクシー描写が過剰だ。
妙に描き込まれた下着やお尻の描写、お風呂シーンでの胸の描写など
作品の雰囲気から少し逸脱したセクシー描写になっており、少し違和感を感じる部分だ。
無論キャラクターの魅力にとりつかれていればご褒美シーンでしかないが(苦笑)

個人的すぎる意見になってしまうが、佐倉綾音さんの演技に少し違和感を感じた。
特に序盤は「頑張って声を出している」感じが非常に強く、
いわゆる萌えアニメにありがちな「キンキン」とした声での演技になっており、
人によっては受け入れがたい声かもしれない。
私も3話くらいまでは慣れなかったが、4話辺りからはようやく慣れることが出来た。
こういうキャラクターというより声質は佐倉綾音さんには合っていないのかもしれない。

2期があるならば期待したい。
1期の序盤から中盤のキャラが出揃うまでや、
この作品の楽しみ方がわかるまでは「面白さ」を実感しにくかっただけに、
2期があれば1話からがっつりとキャラの可愛さを堪能できそうだ。

個人的には青山ブルーマウンテンさんがお気に入りです。
あの不思議な可愛さなんだろうか・・・w

「」は面白い?つまらない?

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  1. モエーズウイッシュ より:

    四期目もあればまたもふもふで