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デス・ビリヤード」

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      2016/06/29

評価/★★★★☆(61点)

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ジャンプ読み切り漫画のような面白さ

本作品はアニメミライ2013の1つ。
制作はマッドハウス、監督は立川 譲さん。

基本的なストーリーはサスペンス。
そこはどこだかわからない、自分がどうしてここに来たのか、それすらわからない二人。
1人は青年、1人は老人。
バーテンダーいわく、ここから抜け出すには命を賭けたデスゲームをしなければならない
彼らはわけがわからない状況で命を賭けた「ビリヤード」をすることに・・・
という所からストーリーは始まる。

序盤から中盤までは悪くはない。
青年と老人が命を賭けたデスゲームをする。
だが、本当に負けたほうが「死ぬ」のかはわからない
ゲームのルールを説明した男はただ「命を賭けた」ゲームをしてほしいという。

ゲームはあっさり始まる。
二人の臓器がもされたビリヤードの玉は落ちるごとに、
まるでそこが亡くなるかのような喪失感に襲われる。故に焦る。
目や口、胃などの球を互いに落とし二人は「脳」と「心臓」だけは落としていなかった。
もし、脳や心臓の球を落とせば相手は死んで自分は勝つのではないか?
そんな優位感が勝負に焦りを生む
命を賭けた心理ゲームの描写がよく描かれているといえるだろう。

そして終盤。
命を賭けたゲームの末、走馬灯のように自分の過去を思い出す
そして二人は「自分の状況」を思い出す。
なぜ命を賭けたゲームをしているのか、彼らはどんな状況にいるのか。
そして二人はどうなるのか。

ストーリーは30分というストーリーの尺をよく意識した内容になっており
まるでジャンプの読みきり漫画のような「1話完結」の面白さがあり、
短編だからこそ感じられる物語の面白さを感じることのできる
アニメと言う媒体ではなかなか珍しい内容になっている。

そして人物描写。
キャラクターとしては描写されるのは「4人」だ。
デスゲームに参加する二人、ゲームの説明をする二人。
中心と鳴って描かれる主人公はデスゲームに参加する「青年」だ

彼の描写は素晴らしく、最初は優位かと思ったビリヤード勝負が雲行きが怪しくなり
自分の命が危険にさらされると無我夢中で意地やプライド、見栄をかなぐり捨て
必死な表情で老人へと立ち向かっていく様は
生々しいまでの人間らしさを感じさせる人物描写だ。

特に演じている「中村悠一」さんの熱演はさすがベテラン声優と言わんばかりの熱演、
叫ぶように、緊張した声を吐き捨てるように。
若い男性声優ではここまでの演技はできないだろうと感じさせる演技は素晴らしかった

全体的に見てよく出来た短編映画だったという印象が強い作品だ
人物を4人に絞り、起承転結を意識したストーリーを展開し
デスゲームの緊張感を味わせる。
短編という短い尺だからこそできる展開の速さと余韻。
そして中村悠一さんの熱演と30分できっちりと面白いと感じられる作品だ

ただ、ストーリーの最後で彼らの命がどうなったのかを濁す描写は
なかなか「憎さ」を感じさせるものだったが、同時にすっきりとしない感じもあり
賛否が分かれる点だろう。

個人的には中村悠一さんの迫真の演技と「強い爺さん」という描写が好みだった(笑)
ただビリヤードが意外とあっさりと終わってしまう所で
もう少しビリヤードの勝負の面白さを味わいたかったと思ってしまったが
30分という尺を考えると贅沢な悩みかもしれない(苦笑)
マッドハウスらしい良作だった。

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