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ギャグアニメの皮をかぶった哲学的作品「バーナード嬢曰く。」レビュー

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評価★★★★☆(68点)全12話

あらすじ 町田さわ子は、学校の図書室の常連だが、本を読まずに読んだ気になって語りたいグータラ読書家。引用 – Wikipedia


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ギャグアニメの皮をかぶった哲学的作品

原作は月刊ComicREXで連載中の漫画作品。
監督はひらさわひさよし、制作はひらさわひさよし。
なお、原作とアニメではキャラデザが大きく違うことが
ある意味ネタになっていた(笑)
1話あたり5分の短編アニメ。

見出して感じるのは勢いだ。
1話5分という尺だからこそではあるものの、
その5分という尺に対してあまりにも多いセリフ量を
超絶な「早口」で喋ることに酔って詰め込みまくった内容になっており、
その詰め込みまくったセリフと内容が素晴らしいギャグに成っている。

内容的にはいわゆる「読書家あるある」や、小説や小説家に関する小ネタなどだ。
このネタを30分、いや15分でやってしまえば確実に間延びする。
だが5分という尺に無理矢理押し込めて、詰め込みまくることで、
ややギャグものとしては硬いネタを硬いと感じさせず、
勢いで笑わせに来ている。

しかし、勢いだけではない。
怒涛な勢いが急激に「ピタッ」と止まることで、ギャグに強烈な緩急をつけており、
勢いがいきなり止まることによる静寂が面白さにつながっており、
決して勢いだけで笑わせるアニメになっていない。

演じている声優が実力派なのも功を奏しており、
声優の演技と声質がキャラクターにピタっとはまっており、
よりキャラクターの魅力とギャグにキレが出ている。

主人公を演じる「喜多村英梨」さんの素晴らしい早口と
その声質が主人公の読書通ぶりたいキャラクターとマッチしており、
「映画化の前に原作を読んで原作のほうが面白いと言いたい」などという
毒づいたセリフを嫌味なく自然にギャグにしている(笑)

彼女に突っ込む男子を演じるのは市来光弘。
勢いで笑わせに来る主人公やヒロインたちに比べて、
冷静かつ淡々としたツッコミや語りをしている。
しかし、ツッコミだけではなくひねくれた発言のお陰で、
ツッコミだけでなくボケにもなっており、不思議と愛着が湧くキャラだ。

正統派ともいえる読書家の女の子を演じるのは小松未可子。
ガチな読書好きなキャラの読書家あるあるを語るキャラであり、
読書家好きで気持ち悪さすら出ているキャラだ。
そんな読書家ゆえのブツブツとした知識の語り方や、
好きな本を悪く言われたときの怒りの演技など、
「小松未可子」さんの素のような演技とキャラが見事にあっていた。

内容的にも本好きにはたまらない内容だ(笑)
村上春樹作品と距離感、ドラグマグナ好きのサブカル感など、
読書家ならば「あるあるw」と思わず思ってしまうネタの数々だ。

本好きじゃなくても分かるネタも多い。
ここまでレビューを読んで本好きじゃない人はあまり
興味をそそられないかもしれないが、
この作品の主人公は「読書通ぶりたい」女の子である事を忘れてはならない。
だからこそ、読書好きあるあるネタであると同時に
読書が苦手な人あるあるネタでもある。

読書が苦手な人ならば確実に共感できる意見が多く、
彼女が紹介する本は「さまぁ~ずの悲しいダジャレ」だったり、
「目の前に既に読んだ人がいるときにへぇ~それまだ読んでないんだ」目線で
読書のモチベーションが下がるなど、
「苦手だからこそ」の意見は意外と的を得ている。

全体的に見て素晴らしいギャグアニメだ。
読書家あるあるを基本としながら、読書通ぶりたい女子を主人公にすることで、
「読書」というものを肯定的にも否定的にも捉えることのできるギャグにしており、
たしかにこの作品はギャグであり、何度も爆笑してしまうのだが、
意外ときっちり「読書」というものをきちんと考証している、

読書というものの面白さと欠点をきちんと見ている側に伝えて、
面白さと欠点を誤魔化すにきちんと描くからこそギャグに成っており、
1話5分という枠に詰め込むことによって勢いをつけて、
笑いにきちんと変えている。

作品に出ている本は実際に出ている本だけだ。
キャラクターたちの会話の中に出てくる本を思わず読みたくなる、
読書欲をここまで刺激されて、笑える作品はこの作品くらいだろう。

個人的には、あらすじを読んだだけで原作は読まずにアニメを見たが、
その先入観をいい意味で裏切ってくれた。
ただ、私が読書好きなので本を全く読まない人がこの作品を読んで
どれくらいの面白さを感じられるのかがちょっとわからない。

ある程度以上の本好きなら爆笑できるが、
本が苦手な人にとってはクスクスくらいしか笑えないかもしれない。
個人的な評価は物凄く高いのだが、一般受けを考え
やや評価を下げざる負えないのが残念だ。

2期の可能性は売上を考えると低いかもしれないが、
個人的にものすごく気に入ってしまったので早速原作を注文した。
OVAなどでもいいので、続きがもっと見たいと感じる作品だった。

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