名探偵コナン 天空の難破船

評価/★★☆☆☆(37点)

< title="名探偵コナン 天空の難破船 感想">名探偵コナン 天空の難破船 評価

102分
監督/山本泰一郎
声優/高山みなみ,山崎和佳奈,小山力也,山口勝平,堀川りょうほか

あらすじ
都西多摩市の国立東京微生物研究所が、7人組の武装グループに襲撃される事件が発生。武装グループは研究所に厳重保管されていた殺人バクテリアを強奪、研究所を爆破して逃走した。 翌日、警視庁での記者会見の最中にテロ組織「赤いシャムネコ」から「殺人バクテリアを手に入れた。7日以内に次の行動を起こす」との犯行声明がインターネット上に流される。

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仏像盗むたにバイオハザードテロw

本作品は名探偵コナンの映画作品、コナンとしては14作品目の作品。
なお、このレビューはネタバレが多い。
まだご覧になっていないかたやネタバレが嫌いな方はご遠慮ください。
しかし、ネタバレせざる負えない。
今回のコナン映画はあり得ないの連発だ・・・(苦笑)

基本的なストーリーはサスペンス・アクション。
今回の舞台は飛行船、その閉鎖された中で、
赤いシャム猫と名乗るテロリストが細菌兵器をばらまき次々を感染者が現れる
更には赤いシャム猫も乗り込んできて・・・
というところからストーリーが始まる。

基本的には従来のコナン映画と同じで推理よりはアクションに力を入れており、
特に今回は特に推理要素は少ない。
むしろ殆ど無いと言っていいほどアクションシーンの連続だ。
しかし、その分ギャグ要素に力を入れている。

蘭が怪盗キッド=新一?と疑ったり、灰原が乙女チックなことを言ったり
キッドがやぎに餌をあげていたり、コナンがキッドの股間を触っちまったりとw
普段のコナンからはあまり想像できない「ギャグ」を取り入れており、
細菌兵器を使うテロリストを相手にするさ中で唐突に入れられるギャグがいい清涼剤になっており
コナンファンなら思わず笑ってしまうシーンも多く、
ファン向けの映画としてはサービス精神の詰まった作品になっている。
ファンならば見て損はないシーンが多い。

しかし、肝心の犯人がアホ過ぎる(苦笑)
テロリスト&細菌兵器と、爆弾を使う犯人が多いコナンの映画の中では一番凶悪な敵であり、
コナンを飛行船から地上へ投げ飛ばすくらい冷徹なテロリストで
序盤から中盤は緊迫感に溢れる展開で構成されており、物語への期待感が高まった。
少年探偵団以外の大人がテロリストに捕まる最中、細菌に怯えつつ爆弾を解除するという
強い緊張感の中でストーリーを展開していく。
しかし、そんな緊張感に相応しい「犯人の動機」ではなかった。

なぜ、赤いシャム猫と呼ばれるテロリストが細菌を盗んだのか?
なぜ、細菌をわざわざ飛行線に持ち込んだのか?

と今回は殺人事件ではないため、犯人の行動目的が推理の内容になっているが
その犯人の行動目的ががっかりだ(苦笑)

なんと仏像を盗むため。

いやいやいやいやいやいやいやいやw
凶悪な細菌、飛行船ジャック、傭兵テロリストという国家犯罪レベルの犯罪を犯しておきながら
目的が「誰も居なくなった寺から古美術品を盗み出す」ためというのは
あまりにも陳腐じゃないだろうか?

あえて言うなら、コンビニ強盗するためにバズーカ持ち出すようなものです。
しかも細菌兵器は「盗んだふり」であり、
「細菌を空中からばら撒くぞー!だから避難しろー!」
という火事場泥棒を行うためのテロだ(苦笑)
あまりにも馬鹿げた狡童の数々はコナン史上、もっとも理解出来ない犯人と言えます。

更にテロリスト自体も大半はコナン一人にやられる。
どんだけ強いんだコナン、どんだけ弱いんだ傭兵テロリスト(苦笑)
序盤の期待感は終盤にあっさりと崩れ去る。
あれだけ大きなことをやっておきながら、あっさりとやられて拍子抜けする動機のおまけつき。

名探偵コナンって推理サスペンスアニメだよね?ってツッコミはしてはいけないようです。
しかし、アクションものとしてもコナン自体が超人すぎて物語に破綻をきしている。
ある種、ジャック・バウアーもびっくりなストーリー展開だ。

更に今回から毛利小五郎役がジャック・バウアーでお馴染みの「小山力也」になっていますが
まだ見ている人が声に慣れていないと想定したためか、毛利小五郎の出番が少ない。
物語の大半が寝て過ごしている。
これが正解だったが失敗だったかは判断しかねますが・・・

しかも、今回のゲスト声優である「大橋のぞみ」演ずるキャラクターの意味は無い。
尺稼ぎにはなっているが、映画の中で一切必要な人物ではない。
わざわざ出す必要があったのか?
出すとすればもう少し別の形で起用しなければ起用した意味が無い。

全体的に本作品はキャラクターの使い方が悪い。
上記の「大橋のぞみ」のキャラクターは無意味、テロリストの犯罪動機、テロリストのボス、
終盤に活躍しない怪盗キッド、主人公補正が強すぎるコナンと
もう少しうまい使い方はできなかったのだろうか。
キャラクターの使い方もストーリーもあまりにも雑すぎる

特にコナンがテロリストを大半を一人でやっつけるシーンは無茶苦茶だ。
ツッコんではいけないかもしれないが、いくら発明品を使っているからといえど
銃に打たれても全然当たらない、スケボーでハイパーアクションと
傭兵上がりのテロリストに対し強すぎる。
せめて怪盗キッドと協力して倒すシーンがあればもう少し違和感がないはずだが、
そんなことはしない。
あくまでも主人公であるコナンが1人でテロリストを倒す(笑)

確かにファン向けのキャラクターの使い方なのはわかるが、
そこに意識が集中してしまっていて、キャラクターの使い方に強い違和感を覚える。
その結果、本筋のストーリーがめちゃくちゃになり、
突っ込みどころ満載の出来栄えになっていたと言えるだろう。

コナンのファンならばサービス的なシーンも多いため楽しめると思うが、
1つのアニメ作品としては駄作だ。
映画のための無理矢理な派手なシーンはお約束だが、
その派手なシーンを作るために肝心の「推理」や「犯人の動機」が
年々陳腐になっていくのは残念でならない。

逆に盛大なギャグアニメと捉えればこれほど笑える作品はなかなか無いので
笑うつもりで見ればこの作品は非常に楽しめるのでおすすめだ。
私が犯人です!と分かりやすい犯人が犯人というのは推理モノとして
致命的な欠点であり最大の笑いどころだろう・・・(苦笑)