名探偵コナン 水平線上の陰謀

評価/★★☆☆☆(35点)

名探偵コナン 水平線上の陰謀 評価

107分
監督/山本泰一郎
声優/高山みなみ,山崎和佳奈,神谷明,山口勝平,松井菜桜子ほか

あらすじ
15年前、北大西洋の海上で貨物船・第一八代丸が氷山に激突して沈没する事故が発生。沖田船長と三等航海士の2人が死亡した。そして半月前、八代造船の船舶設計士・八代英人が車を運転中に心臓発作を起こし、車ごと崖下に転落して死亡した。時を越えた2つの事件は、豪華客船の乗員乗客すべてを巻き込む巨大な陰謀の序章だった。

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危険なかくれんぼ

本作品は名探偵コナンの映画作品、コナンとしては9作品目の作品だ。

基本的なストーリーはサスペンス・アクション。
豪華客船に乗ることのになったコナン達、その船ではあるものがは密かに殺人を目論んでいた。
そして彼はとうとう殺人を起こした・・・
15年前の事件、更に車の転落事件、船での殺人、3つの事件の関連性とは・・・
というところからストーリーが始まる

見だして早々犯人がわかる。
コナン達が豪華客船を楽しむ中、犯人の視点で殺人計画を遂行する様を描写している
いわゆる「古畑任三郎やコロンボの形式」でストーリーが進んでいく。
今までのコナン映画では犯人は最後のほうで分かるのが通例だったが、
今作品はそんないつもどおりの展開ではなく、マンネリを打開するストーリー展開になっているのは
素直に評価できる点だ。

トリックも、アリバイ作りも完ぺきに視聴者に見せてしまっている。
そんな中でコナンと毛利小五郎が推理していくシーンはよくネられており、
なかなかつかめない証拠をコナンが探す展開は「ミステリー」としての面白さがよく出ている、
更に物語終盤では「真犯人」が出てくる意外性につながっており、
そこから普段は的外れの推理しかシない毛利小五郎が彼だけが気づいた証拠で
犯人を追い詰める様は意外性の強い展開の数々だ。

本筋のストーリーはほんとうに良く出来ている。
犯人の犯罪を堂々と視聴者に魅せつけ、見ている側に「犯人」を認識させ
その認識を終盤で見事に裏切る展開の面白さ、
そして映画だからこその毛利小五郎のキャラクター描写が生きており、
名探偵コナンという作品が好きな人も、別に普通の人も楽しめるミステリーになっているのは
高い評価につながった。

しかし、そんな本筋が「いつもの」コナン映画とは違う見せ方をしているのに対し
お約束の展開が邪魔をする。
映画になるとほぼ必ず「蘭」がピンチになり、コナン(新一)が助けるような展開が毎度おなじみになっているが
そのおなじみの展開にこだわってせいで展開に無理が出てしまった。
無理矢理「蘭」をピンチにするようなストーリー展開は飲み込めない部分だろう。
別に蘭がピンチにならなくても映画として問題無いと思うが、
なぜ毎度毎度ピンチにしないといけないんだろうか(苦笑)

ピンチにさせるのはまだいいとして、そのピンチな状況を作り出すためのストーリーが
本筋のストーリーと違って強引になってしまったのは残念でならない。
予想外の犯人、船が沈没するという映画ならではの迫力あるシーンと
1つのミステリーアニメ映画作品として大事な部分が良く出来ていたのに
蛇足な「蘭のピンチ」だけがこの作品での欠点になってしまっている。
蘭と新一の寒い回想シーンや青春ラブコメは見ていて飽き飽きするだけだ。

船が沈没するシーンも明らかに「映画としての派手さが欲しかった」という分かりやすい展開であり、
コナン映画恒例の要素が面白みにかけてしまうのは残念だ

全体的に見て最近のコナン映画にしてはクォリティの高い作品だったといえるだろう。
恒例となっている船の爆発、蘭のピンチなど恒例要素がいささか邪魔をしている部分はあったものの
ミステリー部分の犯人と真犯人の意外性、毛利小五郎をかっこ良く魅せる描写やセリフなど
映画ならではの「光る」描写が会ったところは素直に評価したい
コナンファンならば納得の出来栄え、それ意外でもそれなりには楽しめる作品だろう

余談だが個人的には今作の舞台が海なため恒例の「スケボー」がなかったのが残念だw
毎度毎度映画で見せる超絶スケボーアクションが私はコナン映画の楽しみの1つでもあったのだが(笑)
今作でそれがないことは残念だ。
恒例の蘭ピンチ展開はやったくせになぜ、スケボーは除外されたのだろうか・・・w