ソ・ラ・ノ・ヲ・ト

ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 1【完全生産限定版】 [Blu-ray]


評価/★★★☆☆(52点)


ソ・ラ・ノ・ヲ・ト 1【完全生産限定版】 [Blu-ray]

制作/A-1 Pictures
監督/神戸守
声優/金元寿子,小林ゆう,喜多村英梨ほか


あらすじ
遙か未来、長く続いた戦争によって大地は荒廃し、海からは魚が消え、幾つもの国と言語が消滅した。そして、現代世界が半ばおとぎ話となり、世界の様相も国も人種も、今とは全く異なる状況になった世界。



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軍人萌


本作品はテレビ東京とアニプレックスが展開するオリジナルアニメプロジェクト
「アニメノチカラ」の第1弾作品。
アニメノチカラ自体は最後までパッとしないプロジェエクトだった

本作品は放送前に「けいおん!」のキャラクターデザインと似ていると
話題になってしまっていたが、実際放映されアニメとして動くと
そこまで似ていなのだが、たまに似てる部分もある。
「けいおん!」の直後の放映だったのが厳しかった

基本的なストーリーは・・・ジャンル分けが難しい作品だ。
長く続いた戦争によっては廃校した世界、
そんな中、主人公は幼い頃に「トランペットを手にした兵士」に出会い憧れ
辺境の砦に二等兵として赴任することに鳴る所からストーリーは始まる。

序盤のストーリーは「新人軍人の日常」という感じだろうか
幽霊騒動が起こったり、風邪を引いたり、遠足に行ったりと
女性軍人たちの日常を描いている
キャラクターも女性軍人5人を中心に描いており、
各話でそれぞれのキャラクターを掘り下げつつ感情移入させていく
かなり丁寧な序盤といえるだろう

その日常は「萌え」としては悪くはない。
キャラクターも5人がきっちりと別れており声優さんの演技もよく
起承転結で1話完結の「女性軍人たちの日常」は萌えアニメとして
よくできているのだが、その反面、物語の本筋がどこへ行くのかがいまいち掴みづらい。
単純に軍人萌アニメならば別にいいのだが、
いろいろな伏線をさり気なく入れており「本筋」の話を匂わせる

その本筋が進むのは9話だ、正確には10話あたりからなのだが
この作品は1クールで全12話だ(正確にDVD収録話をあわせて14話)
本筋の話をすすめるまでは「女軍人たちの日常」でしかなく、
日常ものがあまり好きではないという方には厳しいかもしれない

しかしながら、その日常の中での伏線の貼り方はうまい
明確に伏線の内容を説明するのではなく匂わせつつ、
視聴者にも登場人物たちにも「察させる」という手法は悪くはなかった

ただ終盤に唐突に「砦の世界」から「戦争」という
世界観の違いが生まれてしまい、かなり急な展開の変化だ
恐らく本作品が2クールほどあれば
「前半軍人萌アニメ」「後半戦争モノ」とメリハリが付けられたかもしれないが、
唐突な世界観の変化は何とも言えなかった。

特に終盤になってから「話を終わらせるためのキャラ」が増えていく
1クールの尺の中で色々な設定を「濃い世界観」に積みこみすぎたせいで
終盤の早急な展開になってしまったように感じる

だからといって終盤の展開がつまらないわけではない。
終盤で現れる戦車「タケミカヅチ」という多脚型戦車は
この手の無骨なデザインが好きな方にはたまらないだろう
ぬるぬると足を動かしながら岩壁を登る様子など
少年心をくすぐられるような感じだった

ただ、あまりにもあっさりと「停戦」してしまう
主人公による「AmaginGrace」が流れ停戦するという流れはよく
シーンとしては綺麗なのだが、萌えアニメから急に戦争アニメになり
そうかと思ったら停戦してしまうという積み重ねが甘かった
だからこそ2クールあれば、この「積み重ね」が生まれ
最後の「AmagingGrace」に深みが出ただろう。

全体的に見て萌えアニメとしてみると悪くはない。
けいおん!同様に可愛らしいキャラクターと声優さんに演技、
女軍人という要素を生かした日常ストーリーと
トランペットによる音楽はほのぼのと楽しむことができる。

だが、終盤の急に始まって急に終わった戦争という要素を
生かしきれなかったのが残念だ。
見終わった後になんだか消化不良のような感じが残ってしまった
最後に「王妃」になったキャラが帰ってくる展開も
なんだかご都合主義なような感じもあった

濃厚な世界観や色々な設定、萌えアニメをやりながらも
さりげなく描写する要素を生かしきれなかったのは残念だ
ただ1度見る分には悪くない作品だろう
萌え&日常が受け入れられるのであれば序盤から終盤間際までの
萌えストーリーはそこそこ楽しめる作品だ

個人的には放送終了後に見て、今回再レビューに当たり
BDで見たが、TV未放映の話の出来栄えが良かったのには驚いた
これがTVで放映されていれば印象の変わる作品もありもったいない。

また当時は「けいおんのキャラデザのパクリアニメ」という印象が強すぎたが
時間の経過でその印象もなくなり、だいぶ素直に見ることが出来た
私と同じ印象を持っていた方はもう一度見てみると
違った印象を受けるかもしれない。

恐らく2期はないだろうが、続編やリメイクがあれば
もしかしたら化ける作品かもしれない・・・