空中ブランコ

2010年8月12日

空中ブランコ感想

評価/★★★☆☆(57点)

空中ブランコ感想

制作/東映アニメーション
監督/中村健治
声優/朴路美,杉本有美 ,三ツ矢雄二,大原さやかほか


あらすじ

破天荒極まりない神経科の医師、伊良部一郎。彼はさまざまな悩みを抱えて訪れる患者たちに、治療とは思えない滅茶苦茶なアドバイスをしていくが……。

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アナウンサーがうざすぎる邪魔

まず見て思うのは独特の色彩センスと作画だ。
実写映像をアニメというフィルターで通してみているような感覚は
アーティスティックな物にも思えるが、
ある種、このアニメが扱っている「精神病」というテーマとマッチしていた。
ストーリーは精神病を中心に展開される。
伊良部という精神病の先生のもとに現れる精神病患者に1話ごとに視点を当てる。
実際にある様々な精神病を独特のテイストで暗くならず、明るく演出している。
ストーリーで出てくる精神病は多種多様だ。
わかりやすく有名なものをあげると、強迫神経症や先端恐怖症。
一般の人にはわかりにくい精神病患者の症例をリアルに描いている点は
アニメには似つかわしいくらいのリアリズムを持ったものだ。
その他にもケータイ中毒や陰茎強直症など
「そういう精神病もあるの?w」と思うほど興味のわくものばかりだった。
ある意味、自分の知らない世界を知ることの出来る作品になっている。
またストーリー全体が細かいところでつながっている。
訪れた患者が実は後に出て来る患者の息子だったり、知り合いだったり、
あの時のシーンと今のシーンがつながっていたり、
非常に興味深いストーリー構成になっていた。
ただ、この作品のテイストは好みが分かれる。
実写描写があったり、独特の色彩や作画センスで非常に目が疲れる。
普通のアニメとは違う、実写とアニメの中間のような感じといえばわかりやすいかもしれない。
これを受け入れられるかが本作品の肝かもしれない。
中心となる登場人物は患者たちと精神科医の伊良部と看護婦のマユミだ。
伊良部に関しては姿がいちいち変わる(苦笑)
熊のぬいぐるみ、眼鏡の青年、白衣の子供の3種3様の姿に変わる。
これが必要な描写だったのか?と思うと、微妙なところだ。
個人的には熊のぬいぐるみか、青年の姿のどちらかでいいと思われる。
この姿に関してまったく説明がない点からも、必要性はなかった。
看護婦のマユミに関してはほぼ実写でセクシー要因なのかもしれないが
別に実写じゃなくてもいいんじゃないかという存在。
また作中、精神病の説明のためにフジTVアナウンサーの福井謙二が出て来る。
あれははっきりいって邪魔だ、精神病の説明はありがたいが
別に彼がしゃしゃり出てくる必要性はない。
全体的に、演出や実写を用いる方法は確かにおもしろかったし
精神病というテーマとも会っていたが、それが最善であり必然であるかは別だ。
制作側の自己満足のように思える。
独創やオリジナリティといったものを求めすぎた結果、
ここまで過剰になってしまったのかもしれない。(もしかしたら予算不足?)
作品自体が奇抜で独創的なものなので、ここまで突出した個性を発揮しなくても
純粋に面白い作品になったかもしれないだけに残念。
例えるなら、納豆にポン酢を入れたような感じ(笑)
納豆自体が匂いもきつくネバネバとして奇抜なのに、
そこに正統派の醤油ではなく、あえてポン酢を入れて食べる。
思わず、そこは醤油でいいんじゃない?と突っ込んでしまう。
この奇抜な作品、見る人によって評価は違うと思われる。
私個人としては、目は疲れたが楽しめた。しかし、疲れてる時に観るのはきついかな?
という印象です、特に眠い時に観るのは若干きついものがある。
ただ、精神病という普通の人には馴染みのない世界に触れるということが出来る作品としては
非常に貴重で興味深い作品でした。

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