火魅子伝

評価/★☆☆☆☆(12点)


火魅子伝 恋解

制作/グループ・タック
監督/知吹愛弓
声優/関智一,南央美,水谷優子ほか


あらすじ
ごく普通の高校生、九峪と日魅子は日魅子の父である姫島教授のもと、古代遺跡の発掘調査の現場にきていた。すると突然日魅子は炎に包まれ、助けに入った九峪もろとも見知らぬ世界へ転移してしまう。そこは聖なる火“墨火(ぼっか)”を信仰する、超古代国家“耶麻台国”だった…




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1話でネタバレするという凄いアニメw


原作はPCゲーム、小説などのの本作品。
小説、漫画、PCゲームと展開がされており、
本作品はメディアミックスの1つといえるだろう。

基本的なストーリーはファンタジー。
普通の男子高校生である主人公。
ある日、幼馴染である「ひみこ」と幼い頃彼女と初めて出会った遺跡へ訪れる
しかし、その場所に訪れると謎の光が二人を包み込んだ。
目を覚ますとそこは異世界の「邪馬台国」だった・・・という所から
ストーリーは始まる。

序盤から微妙だ。
1話という大事な始まりの話で、
本来なら物語の中盤でやるようなヒロインの設定と過去の話からスタートする。
ヒロインは「実は不思議な力を持つ姫候補の1人だった」的な設定と過去話を
1話から15分以上も描写してしまう。

ある程度人物描写をしてから、その人物の「過去」を描写すれば
感情移入や「そうだったのか!」と思うことができるのだが、
重要な設定や伏線を貼る前に、全て説明した状態からスタートしてしまう
いきなり過去話からスタートというのは微妙なところだ。

更に1話終了間近にメインヒロインが出るのだが・・・
それまで出てきた登場人物はこの年代に多く活躍されていた声優さんたちで
実力のある演技をされており、安定している。
しかし、メインヒロインを演じている方の演技がかなり酷い。
演技の酷さとヒステリックなヒロインの性格のせいでメインヒロインが
かなりイラッと来る存在になってしまっており、
いわゆる1話で見るのを止めてしまうタイプだ。

この1話がこの作品を台無しにしている。
ヒロインの秘密が1話で明かされているため、
2話以降でヒロインが不思議な力を発しても1話で既に説明済みなので
ヒロインが何者なのか?というのがわかりきってしまっており登場人物たちが
「この力は何?!」や「ヒロインは行方不明の姫なのか?」という
行動や言動をしても、見ているほうは
「だって1話で説明されていたし」状態になってしまっている(苦笑)

もし、あの1話前半がなければ
「ヒロインは何者なのか」「なぜヒロインと主人公は過去に来たのか」
「ヒロインは行方不明の姫の1人なのか?」など
物語の謎を解明していく面白さが会ったはずなのだが、
何故かそれを台無しにしてしまっている。

シーンとして微妙な描写が多いのもかなり気になる。

「主人公が女性ヒロインの胸に思わず手を触れてビンタされる」

という描写なのだが、このシーンで主人公が手を触れる部分は
胸本体と首の間の部分、鎖骨の下らへんを触っているようにみえるのだ
確かに胸元と言えば胸元なのだが、
直接胸に手が当たるという描写でよかったのでは?と感じてしまう。

「更に主人公がマグマに落ちる!ピンチ!次週へ続く!」
というシーンもあからさまに主人公を守るような結界が貼られたシーンが
描写された後に気になるよう展開で終わららせていたりと、
演出があまりにも下手すぎて苦笑しかできない。

ストーリーも伏線と設定を知ってしまっているため「盛り上がりどころ」が薄く、
淡々と話しが進んでいってしまう。
話の展開にも意外性などはなく、1クールの割にキャラクター数も非常に多い。
2クールなら各キャラの掘り下げをすることもできただろうが、
本当に「出てきただけ」のキャラもおり、
主人公と各ヒロインの会話も特定のヒロインに限定され、
一部ヒロインはほとんど会話しない。

全体的に見て1クールでかなり早足気味に異世界ファンタジーを描いてるだけにすぎない
掘り下げがもう少ししっかりしていれば魅力の出てきそうなヒロインもいるが、
1クールでは多すぎるキャラクターを捌ききれず雑な描写になっており、
キャラに感情移入しづらい。
ストーリー的にも前述したとおり、1話でネタバレ全開で
本来なら物語の中で徐々にわかってくることを1話でしっかり描写してしまっているため
物語の深みがなく、いきあたりばったりなストーリーに感じてしまう。

世界観も異世界の邪馬台国というのはいいのだが、
魔法的なファンタジー要素があるかと思えば、空飛ぶ器械があったりと
世界観がチグハグになってしまっている。
結果として1年後にはすっかりとキャラの名前とストーリーを忘れてしまいそうな
浅い内容になってしまっていた。

2クールあれば話の印象もだいぶ違ったかもしれない。
特に最後のシーンと物語の結末は異世界ファンタジーものとしては
きっちりとまとまっていただけに、
そこに至るまでの展開が盛り上がりに欠けてしまったのは残念だ。

しかし、今見終わったのにキャラの名前が全然覚えられていない・・・(苦笑)