「バトルガール ハイスクール」レビュー

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ファンタジー

評価 ☆☆☆☆☆(9点) 全12話

あらすじ あらすじ 人々の想いを受けてそびえ立つ御神木『神樹(しんじゅ)』から選ばれし18人の少女たち引用- Wikipedia

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原作の2部最終章以降からアニメ化する無謀っぷり

原作は同名の白猫などを出しているコロプラ制作のソーシャルゲーム。
監督は秋田谷典昭、制作はSILVER LINK.

大量のキャラクター


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

ソーシャルゲーム原作のアニメ化の場合、キャラクター数の多さが鬼門だ。
「ガチャ」というシステム上、ソーシャルゲームでは
キャラクター数が必然的に多く、そんなソーシャルゲームの
アニメ化の場合は「いかに」キャラクターを減らすかが問題になってくる。

ディバインゲートという作品では1クール作品なのに
32人ものキャラクターを出し、一人あたり7分30秒しか
描写できないという馬鹿げたストーリー構成になっていたが、
この作品は約20人のキャラクターが出ている。
ディバインゲートほどではないにしろ、キャラクター数は非常に多い。

しかも、1話から一気に出す。
主人公らしい少女が授業を受けてたかと思えば謎のライブシーンに移り、
そうかと思えば謎の敵が現れセンスのない変身シーンが描かれ、敵と戦い出す。
ワクワク感というのが一切ない。

こういった少女が変身して戦う作品は他にも数多く有るが、
そういった作品は「変身シーン」にきっちりこだわりがあり、
いわゆる「見せ場」の1つのはずだ。
しかし、その変身シーンにこだわりを感じない。

しかも1話からゴチャゴチャとキャラクターを出し、
ゴチャゴチャとストーリーを進め、慌ただしいままに戦闘を始め、
戦闘しているバックではアイドル2人の何の盛り上がりもない
ライブシーンが描かれる。

最初にきちんと物語の中心となるキャラクターの戦闘シーンを描けばいいのに、
そんなメインのキャラの戦闘シーンに別のキャラが乱入して
更にゴチャゴチャにする。
キャラクター数の多さという問題が1話始まって10分もしないうちに
明確になってしまっている。

ライブシーンに関しても特に面白みはない。
微妙に二人のアイドルが位置を変えながら、微妙に手を動かしながら、
ファンは同じ動きで狂ったようにペンライトを振り回すのみ。
アニメにおけるライブシーンは制作側のセンスが物凄く出るが、
この作品のセンスの無さが1話わずか10分で如実に現れている。

厄介


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

この作品はただでさえキャラクター数が多いのに自己紹介されない。
キャラクター同士が呼び合う名前で見てる人もキャラ名を覚えなかればならず、
原作をやらず1話だけ見てもキャラの名前を覚えきれる人は少ないだろう。

敵と直接的に戦うキャラクターはみんな女子高生で同じ高校に通っているが、
そんな20人のキャラクター以外にもサブキャラクターとして先生まで存在するため、
キャラクターを記憶することが難しい。

この作品は2017年の夏アニメだが、2017年冬アニメには似たような内容の
「スクールガールストライカーズ」という作品があった。
しかし、あの作品はキャラクター数は多いものの、
きっちりとメインキャラを決めており名前を覚えやすかった。

この作品はメインキャラは存在するが偶像劇という側面が多く、
ソーシャルゲーム原作特有のキャラクターの多さをさばききれていない。
多すぎるキャラクターの名前も覚えられないのに
感情移入などできるわけではなく、そんなキャラクターたちの
日常ガヤガヤを見せられても何の面白みも生まれない。

二部最終章から


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

ストーリー的にも少し厄介だ。
1話の段階でキャラクターたちの関係性は既に完成されており、
敵との戦いも「二度の大きな戦いを経て成長し、星を取り戻した」という
何やら壮大なストーリーが描かれたあとのようだ。
調べたところ原作ゲームの二部最終章のあとからアニメにつながっている。

つまり初見にしてみればいきなり二部最終章のあとにぶちこまれており、
蚊帳の外感が強く生まれてしまっている。
正直「バカじゃないのか」と思うようなストーリー構成だ。

制作側の事情はわかる。原作ゲームで既に出ているキャラクターを
全て出してアニメを作らないといけなかったのだろう。
原作の最初の部分からアニメ化していては2部まで描ききれず、
出てこないキャラクターが居るからこそ2部の最終章のあとから
アニメ化したのは分かる。

しかし、原作ゲームをやっていなければ
原作ゲームファン以外お断りな作りにしてしまえば視聴者はついてこない。
7話になってもキャラクターが出てくると名前のテロップが出てくるので、
制作側も大量のキャラクターの印象付けが
出来ていないことを分かっているのだろう。

分かっているならどうにかしてほしかったところだ。

ストーリー


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

なんで彼女たちが戦っていて、何と戦っているのか。
そんなことがまるでわからない状況で20人以上のキャラを出し、
そこに20人のキャラクターたちも知らない「謎のキャラ」が
新たに仲間に加わること所から物語が始まる。もうわからないことだらけだ

2話になると一応「これまでのおはなし」を解説してくれるが、
1分半ほどの尺で解説されても理解しきれるはずもない。
これまでのお話の解説を入れるなら1話で入れればいいのに、
2話で入れるのも意味不明だ。

しかも、壮大なストーリーだ。
地球を蝕む異性体イロウスという存在と戦っていた彼女たちだが、
1度は破れて地球を奪われてしまっている。
宇宙のコロニーへと逃げた彼女たちだったが、地球奪還作戦を結構し
地球を取り戻したというこれまでのストーリーがある。

それを1分半でまとめられても戸惑うしかないうえに、
なぜ、その壮大なストーリーを1からアニメ化しなかったのかと思ってしまう。
そんな壮大なストーリーがあったはずなのに、
アニメで描かれるのは「日常」だ。

特に一切感情移入していない大量のキャラのドタバタ日常を見せられても、
そこに何の面白みも感じない。
「謎のキャラ」はクールかつ性格があまりよろしくなく、
なかなか他のキャラと馴染めず、そんな彼女との関係性を徐々に深めつつ、
大量のキャラ同士の日常や関係性を描写しつつ、時折、敵と戦う。

しかし、キャラ萌え日常ものをやりたいのか、
バトルファンタジーをやりたいのか、どっちつかずになってしまっている。
これで地球奪還作戦をアニメでも描いた後の話ならば、
20人のキャラの印象も深まった状態で彼女達の日常を楽しめたかもしれないが、
20人のキャラをそれぞれ深めるのに必死で、結局、誰一人として印象残らない。

本来は「メインキャラ」になるキャラクターは居るのだが、
全員をメインキャラとして扱っているため、
結果的に一人ひとりの描写が浅くなっている、本末転倒だ。
見た目と最初の印象に以上にキャラの印象が深まらず、
表面的な上辺だけのキャラクターばかりに見えてしまう。

主人公


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

本来ゲームでは杉田智和さん演じる「先生」が主人公でありプレイヤーだ。
しかし、アニメではサブキャラ扱いになっている。
根本的にこの時点で間違えたのだろう。
本来の主人公をサブキャラ扱いにしてしまったせいで
作品の主軸となるキャラクターがいなくなってしまう。

7話になってもキャラクターが出るときに「名前のテロップ」が出る。
制作側も視聴者にキャラクターの顔と
名前の一致が出来てないことを自覚している

本来なら「星月みき」をもっと中心に据えるべきだ。
彼女は原作における「準主人公」となっており、
アニメでも終盤では話の中心に居ることが多い。
だが、序盤から中盤はただのサブキャラだ。

どうでもいいキャラの掘り下げや、どうでもいいアイドルのライブや、
どうでもいい話ばかりを展開して本筋のストーリーが全く進まない。
原作ファンでもない限り、多くの人は序盤で見るのをやめるだろう。
中盤からようやく話が進むが、1話を見た後に7話を見ても
話がつながってしまうほど序盤から中盤までのストーリーが薄い

1話を見て2話の頭の世界観の説明をみたあとに、
7話を見て10話から最終話まで見ればメインストーリーが追えてしまう。
ほとんどの回が日常描写と多すぎるキャラの掘り下げに使われてしまっており、
メインストーリーが本当に薄い。

キャラデザ


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

もともとものキャラクターデザインが出来損ないのアイドルマスターみたいな
デザインだが、20人以上のキャラで似ているデザインのキャラも多いせいで、
余計にキャラの名前と外見が結びつかないようになってしまっている。
しかも、終盤のストーリー的に余計に厄介だ。

この作品のメインストーリーで描かれてることは意外と面白く、
滅びた「並行世界」からもう一人の自分と戦うことになる。
自分たちは世界を救うことが出来たのに、並行世界は滅びてしまい
なおかつ並行世界の自分が操られてしまっている。

最初はフードで顔を隠しているためわからないのだが、
終盤になるとフードが露わになりそれが明らかになるのだが、
そのシーンの並行世界の自分のキャラデザが他のキャラのように見えてしまい、
見てる側にいまいちその衝撃が伝わらない。

せめて同じ髪型にしてくれればいいのに、髪型が微妙に違うせいで
余計に並行世界の自分には見えないのも厄介だ。

ストーリー


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

結局、実質4話ほどで描けてしまうメインストーリーは大したことがない。
平行世界のもうひとり自分を出すなら、グダグダ日常描写をシていたところで
早めに並行世界の存在を明らかにし、もう一人の自分と戦うことで、
そのキャラ描写も深めればよかったのだが、そういったことはしない。

せっかくでてきた並行世界の自分達の戦闘は2話にも満たず終わってしまう。
どちらかというと大量のキャラを画面から減らすためだけの戦闘シーンだ。
終盤になっても20人のキャラをそれぞれきちんと映そうとするため、
間延びし尺だけ無駄に使ってしまい、ひとりひとりの戦闘シーンは
2分にも満たなかったりする。

結局、並行世界の自分が出てきたのは一人だけで
あとはずっとフードをかぶったままなのもよくわからず、
敵を倒してハッピーエンドで強引にまとめてしまっている作品だった。

総評:さばききれるわけがない


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

全体的に見て駄作だ。むしろ企画段階から間違っている。
総勢20人以上のキャラクターに均等に活躍の場を与えようとするなど
1クールのアニメでは尺的に明らかに無理だ。
結局、最終話になってもキャラクターの名前と外見は一致せず、
終わった後に覚えてるキャラは3人くらいだ。

きちんと主軸になるキャラクターは居るのに、そのキャラを主軸にせずに
色々なキャラクターを画面に出そうと必死で無駄なシーンが多くなってしまい、
グダグダなストーリー展開や日常描写は見ていて飽きてしまう。
結局、原作ゲームを未プレイの人にはお断りな部分が多く、
原作ゲームをやってる前提のストーリー構成は愚策としかいいようがない。

「並行世界」の自分という面白い設定があるのに、結局、使いこなせていない。
そういう設定を持ち出すなら持ち出すでやりようはいくらでもあったのに、
結局、1クールの内4話も見ればメインストーリーは理解できる内容は
「浅い」という言葉に似合う作品になってしまっていた。

個人的な感想感想:サービス終了


引用元:©2017 COLOPL/Battle Girl HS Project

今から、この作品の1話の前の話を知るために原作をプレイしようと思っても
来月末には終わってしまう。ストーリーを追うにしても流石に無理だろう。
サービス終了後はアプリがオフラインで残るものもあるが、
残らなければ原作をやって知ることもできなくなってしまう。

原作の宣伝という意味合いも大きい作品だとは思うが、
なぜ「原作の第二部終了後」からアニメ化してしまったのか。
こうなることは目に見えていたはずなのだが、
ソーシャルゲーム原作作品の悪い部分も出まくっている作品だった。

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