原作の2部最終章以降からアニメ化する無謀っぷり「バトルガール ハイスクール」レビュー

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評価 ☆☆☆☆☆(9点)全12話

あらすじ 人々の想いを受けてそびえ立つ御神木『神樹(しんじゅ)』から選ばれし18人の少女たち引用 – Wikipedia

原作の2部最終章以降からアニメ化する無謀っぷり

原作は同名のソーシャルゲーム、白猫などを出しているコロプラ制作だ。
監督は秋田谷典昭、制作はSILVER LINK.

見出して感じるのはソーシャルゲーム原作アニメ特有の
「キャラを出しすぎ」感が漂っている所だろう。
ソーシャルゲームはそのゲームの特性上、
キャラクターが多く豪華声優陣が売りな作品が多い。

ディバインゲートという作品では1クール作品なのに
32人ものキャラクターを出し、一人あたり7分30秒しか
描写できないという馬鹿げたストーリー構成になっていたが、
この作品は約20人のキャラクターが出ている。
ディバインゲートほどではないにしろ、キャラクター数は非常に多い。

それを1話から一気に出す。
主人公らしい少女が授業を受けてたかと思えば謎のライブシーンに移り、
そうかと思えば謎の敵が現れセンスのない変身シーンが描かれ、敵と戦い出す。

ワクワク感というのが一切ない。
こういった少女が変身して戦う作品は他にも数多く有るが、
そういった作品は「変身シーン」にきっちりこだわりがあり、
いわゆる「見せ場」の1つのはずだ。

しかし1話から非常にゴチャゴチャとキャラクターを出し、
ゴチャゴチャとストーリーを進め、慌ただしいままに戦闘を始め、
戦闘しているバックではアイドル2人の
何の盛り上がりもないライブシーンが描かれる。
最初にきちんと物語の中心となるキャラクターの戦闘シーンを描けばいいのに、
そんなメインのキャラの戦闘シーンに乱入して更にゴチャゴチャにする。

ライブシーンに関しても特に面白みはない。
微妙に二人のアイドルが位置を変えながら、微妙に手を動かしながら、
ファンは同じ動きで狂ったようにペンライトを振り回すのみ。
アニメにおけるライブシーンは制作側のセンスが物凄く出るが、
この作品のセンスは死んでいるためライブシーンは全く面白くない。

原作をやらず1話だけを見てもキャラクターの名前を覚えきれる人は少ないだろう。
敵と直接的に戦うキャラクターはみんな女子高生で同じ高校に通っているが、
そんな20人のキャラクター以外にもサブキャラクターとして先生まで存在するため、
キャラクターを記憶することが難しい。

この作品は2017年の夏アニメだが、2017年冬アニメには似たような内容の
「スクールガールストライカーズ」という作品があった。
しかし、あの作品はキャラクター数は多いものの、
きっちりとメインキャラを決めており名前を覚えやすかった。

この作品はメインキャラは存在するが偶像劇という側面が多く、
ソーシャルゲーム原作特有のキャラクターの多さをさばききれていない。
多すぎるキャラクターの名前も覚えられないのに感情移入などできるわけではなく、
そんなキャラクターたちの日常ガヤガヤを見せられても何の面白みも生まれない。

ストーリー的にも少し厄介だ。
1話の段階でキャラクターたちの関係性は既に完成されており、
敵との戦いも「二度の大きな戦いを経て成長し、星を取り戻した」という
何やら壮大なストーリーが描かれたあとで、
調べたところ原作ゲームの二部最終章のあとからアニメにつながっている。

つまり初見にしてみればいきなり二部最終章のあとにぶちこまれており、
蚊帳の外感が強く生まれてしまっている。
きちんと原作ゲームの1部の最初から描けば原作ゲームをやっていない人でも
ついていけるが、二部最終章のあとからでは
あまりにも話が途中過ぎてついていけない。

しかも、厄介なのは2話の序盤で「これまでのストーリー」を一気に解説しだす。
1分半にわたる「これまでのお話」を入れており正直、馬鹿みたいなストーリー構成だ。
そんな解説をいきなり1分半もされても頭に入ってこず、理解しきれるわけもなく、
その解説されていたストーリーをきちんと最初から見たいのに見せてはくれない。

制作側の事情はわかる。
原作ゲームで既に出ているキャラクターを
全て出してアニメを作らないといけなかったのだろう。
5話になってもキャラクターが出てくると名前のテロップが出てくるので、
制作側も大量のキャラクターの印象付けが出来ていないことを分かっているのだろう。

ゲーム序盤では出てこないキャラクターもいるため、
二部最終章の後からアニメにしたのかもしれないが、
そんな原作ゲームファン以外お断りな作りにしてしまえば視聴者はついてこない。

多くの視聴者がこの作品を1話からきちんと楽しむために、
原作ゲームの二部最終章までプレイしたり、
またはネタバレサイトか何かで二部最終章までのストーリーを読んだりするだろうか?
「きちんと楽しもう」というキッカケや意欲がわく魅力があればまだしも、
この作品の序盤にそんな魅力は存在しない。
多くの人が1話ないし3話あたりで見るのを止めてしまった作品だろう

総評

全体的に見て原作ゲームファン以外にはお断りな作品だ。
総勢20名以上のキャラを1クールに詰め込んで、
なおかつストーリーは原作の二部最終章以降のストーリーからで、
この作品の世界観や設定を「知っている前提」で話を進めてしまっており、
いつまでたってもキャラの顔と名前を覚えきれない。

キャラクターデザインも出来損ないのアイマスのようなデザインで、
特にこの作品だからこその「可愛さ」のあるキャラはおらず、
戦闘シーンも多いのだが、アニメーションとしての面白みや迫力はなく、
作画も話が進むほどに不安定になっていく。

ストーリー的にも驚くほどテンポが悪い。
だらーっとした日常をやりたいのか謎の敵と戦うアクションストーリーをやりたいのか、
その両方をやろうとして結局、どちらも薄味な内容になっており、
行き当たりばっかりなストーリー展開は心底どうでも良さを生んでおり、
この作品だからこそのストーリーの面白みや新鮮さはない。

どこかでみた設定、どこかで見たキャラクター、どこかでみたストーリー。
二番煎じどころか百番煎じくらいの既存の作品の要素の組み合わせでしか無く、
ソーシャルゲーム原作作品の悪い部分も出まくってしまっていた。

個人的な感想

個人的には原作ゲームをサービス開始当初に3日くらいやった記憶のある作品だが、
結局、多く有るソーシャルゲーム原作アニメの駄目な部分を
そのままやっているだけの作品だった。たぶん来週には何もかも忘れている。

唯一印象に残ったのはキレイな杉田智和演じる先生くらいだった。
某アニメのせいか「あ、こいつ敵側の人間かな?」と邪推してたのだが、
原作におけるプレイヤーキャラだとは思わなかった(笑)

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