うたわれるもの

2010年7月12日

うたわれるもの感想


うたわれるもの感想
うたわれるもの
★★★☆☆
ある日、とある辺境の山奥にあるのどかな村に瀕死の怪我を負った青年が運び込まれる。
決して外れない仮面を着けたその青年は、目覚めた時には全ての記憶を喪っていた。
彼は村人達に獣のような耳や尻尾がある事や、
農作に有用な化学肥料や製鉄などの高度な専門知識を自身が持っている事に疑問を持ち、
自分自身とそれを取り巻く世界に感じる微妙な齟齬を訝しみつつも、
おおらかで穏やかな村の雰囲気に徐々に馴染み、そこでの暮らしを受け入れていく。
そんな中、ある事件が起こり…。

大河ドラマ的ファンタジーアニメ
18禁ゲームが原作の本作品。
しかし、18禁の割にはハーレム要素はあまりなく、
他のエロゲー原作のアニメとはかなり違ったテイストに仕上がっている。
最も注目すべきはその独特の世界観。
旧人類が滅亡したあとの世界は、非常に古典的な世界ながら
民族衣装や背景、建物などが古風な世界観を構築している。
この雰囲気は他の作品には無いオリジナリティを感じました。
ストーリーの方もその世界観を裏切らない非常に硬派なストーリー。
本当にエロゲー原作?!と疑ってしまうほど、
練り上げられ作りこまれた世界観と話の展開は作品の重みを感じました、
序盤から中盤までは、記憶を失った主人公を中心とした戦記物。
ハクオロと呼ばれる彼は様々な人物と出会いすれ違いながら、
村の長になり、果ては一国の王としての責務を追う。
ここまでの流れは非常に硬派。
人によっては退屈感を感じてしまうかもしれない内容は、
もう少し恋愛要素やなごむイベントを強くおりまぜてもいいのではないか?と思ってしまいました。
まっすぐに進みすぎており、遊び要素が足りないと言えるかもしれません。
あえて言うならば大河ドラマを見ているような重みを感じますが
歴史や流れをなぞるのが多いストーリー展開が若干面白味にもう1味足りない感じがした。
主人公であるハクオロもストーリーに流されぎみなキャラクターであるのが
若干気になりもしました。
中盤以降は戦記物からSFファンタジーテイストが加わる。
これは人によっては賛否両論が分かれるポイントではないだろうか???
ハオクロの過去や世界の秘密が明らかになっていく展開は
それまでの伏線を活かしながらよく出来ている。
しかし、戦闘シーンでロボットが出て来るのは作品の雰囲気とあっていなかった。
全体的なストーリーを見ると悪くはない。
しかし、各伏線を回収するまでの展開やキャラクターの心理描写が
描ききれていなかった部分が多い。
ゲームの方ではきっちりと説明されている部分も、
説明されていないのは低評価につながりました。
根本的なストーリーや世界観、キャラクターは悪くはないものの
テンポの悪いストーリー展開、硬派すぎるストーリーは見る人を選ぶ。
恐らく、がっつりはまってみる人と6話で見るのをやめてしまう人で
わかれてしまう作品だと思われます。
個人的には純粋に面白かった。
こういうテイストの作品は昨今では少なくなってしまったので、ある意味貴重です。
しかし、見る人を選んでしまうので若干の低評価にしました。