フルメタル・パニック! The Second Raid

フルメタル・パニック! The Second Raid 感想

評価/★★★★☆(70点)

フルメタル・パニック! The Second Raid 感想

制作/京都アニメーション
監督/武本康弘
声優/関智一,雪乃五月,ゆかな,大塚明夫ほか
全13話


あらすじ

いかなる国家にも属さない、軍事による平和維持活動を主とする対テロ極秘傭兵組織ミスリル。軍事的な緊張状態にある紛争地帯などに出没し、テロリストや独裁政権に対し、強襲揚陸潜水艦「トゥアハー・デ・ダナン」や、最新鋭の人型強襲兵器「アーム・スレイブ」などを送り込み、これを殲滅している秘密組織である。
ミスリルの特別対応班に所属するエージェント相良宗介は、都立陣代高校に生徒として潜入し、仲間と共に千鳥かなめを秘密裏にボディーガードするという特殊任務を与えられる。幼少時からゲリラや傭兵として激戦地を渡り歩いてきた宗介は、平和な日常での常識が皆無で日本の生活に全く馴染めず、ひたすら失敗を繰り返す。初めは軍事オタク扱いされて避けられていた宗介だったが、二人は次第に打ち解けていく。

スポンサーリンク

緊迫と開放

フルメタル・パニックとしての作品は3作目、「ふもっふ」を入れれば3期になる作品です。
基本的には1期の続編であり、前期を見ていないときつい。
また制作は1期と違い京都アニメーションに変更されました
基本的なストーリーはあいかわず。
軍人としての日常と学生としての2足のわらじを履いている相良宗介を中心に描き、
前期とは違いシリアスなストーリーが基本となっており
終盤に近づくに連れどんどんとシリアスかつ重苦しい作品になっていく。
序盤は前期の雰囲気残しているが、作画の質が明らかに違う。
ロボットの動きは特に顕著で、まるで人間が動くような動きと
ロボットの質感や重さ、銃弾の描写などが前期以上に
丁寧に繊細に描かれているのは好感が持てる。
しかし、3話からグロ要素が入ってくる。
かなり過剰に演出されており、R15指定されても納得の内容だ
そこまで過剰に演出する必要性をあまり感じず、確かに本作品はミリタリー系であり
そう言うのが好きな方にはよりリアルな演出のほうが好まれるのかもしれないが
「フルメタル・パニック」「フルメタル・パニックふもっふ」の雰囲気と
かなり違う印象を受けた。
ただ、日常シーンのレベルは人物描写という点では格段にレベルが上がっている。
銃撃の中車を運転しつつ、携帯で日本にいるカナメと話すというシュールなシーンや
カナメが宗介の髪を切るシーンは、間の取り方、会話のリズム、BGM無しの空気感、
カナメとテッサが終盤で醜悪なムードの中ですれ違うシーンなどは是非見てほしいポイントだ
キャラクターとキャラクターが言葉をかわさないのに間に感じる空気感や
心情の表現の仕方は流石は「京都アニメーション」と言わざるおえない絶妙かつ息飲んで
見惚れるほどのシーンだった。
ただ、全体的に重すぎる。
ストーリーの後半からはキャラクターの心理描写の細かく繊細な描写が
逆にこの重たさに加担しており、人によってはこの「重く」丁寧に描かれるシーンが
若干ながら苦痛に感じてしまうかもしれない。
キャラクターの成長や心の変化、自らの立場などを
「主人公」としての悩みはしっかりと描けてはいるが
この「フルメタル・パニック」という作品は、
シリアス要素が強まると「ラノベらしい」雰囲気を漂わせる。
1期ではウジウジとしないのが特徴な主人公の「相良宗介」という人物だったが
今期では後半ウジウジモードが長い・・・(苦笑)
確かに彼の悩みや行動は納得できないものではなく、
ストーリーの流れとしては自然かつ当然の展開だと言える。
しかし、そのウジウジモードが開放される最後の展開はいまいち納得できない。
シリアスで進んでいたのにいきなりギャグ的要素になってしまうカナメの登場や
ご都合主義&主人公補正を気まぐれな「ラムダドライバ」というシステムに依存した展開は
「これは空想のストーリーなので」というとそれまだが、
あまりにもご都合主義で塗り固められてしまった展開は非常に残念でならない。
また同時に、本筋の物語も進んでいるのか進んでいないのかいまいちわかりにくい。
敵の存在が敵キャラの強烈な個性によりごまかされており
1期から続けば3クールもやっておきながら、話がなかなかまとまらない。
これは原作依存のため仕方ないのかもしれないが、若干間延びしているようにも感じる
しかし・・・全てが終わった後の展開はいだいていたフラストレーションを開放されたような
清々しいまでの相良宗介の男気を見せられた。
あの最後の8分ほどのシーンは
「あぁ~途中重かったけど見てよかったな~・・・」と思わせるだけの力があった。
全体的にまるでパズルのように1つ1つの話が1つのピースのようになっており
序盤の日常、中盤の日常と戦闘の間、終盤の主人公の悩み、そしてエピローグの男気と
全て通してみて1つの話ということが納得出来る作品だ。
ある意味、長い1つのアニメ映画を見ているような感覚だった
せっかく原作が完結したので、是非京都アニメーションにこのレベル以上の
ラストを描いて欲しいと思わざるを負えない。
4期、期待しています。

スポンサーリンク