忘却の旋律

忘却の旋律感想

評価/★★★☆☆(58点)

忘却の旋律感想

制作/J.C.STAFF
監督/錦織博
声優/桑島法子,浅野真澄,小林沙苗,田村ゆかりほか
全24話


あらすじ

普通の学生であるボッカ・セレナーデは、近所の橋の下に住み着いていたツナギじいさんこと武蔵野三郎の住処で黒船・バラードに出会う。黒船はモンスターのホルを追ってこの街に現れたメロスの戦士であった。また、同じくして黒船を慕って追いかけてきた月之森小夜子とも出会う。一方、街に現れたホルはボッカのガールフレンドであるエルを喰らうために彼女を拉致し、そこで黒船との戦闘となる。そして、そこに居合わせたボッカは、二人の闘いの最中にメロスの戦士として覚醒することになる。

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鳴り響け!僕のエロス

本作品はGAINAX&J.C.STAFFによるアニメ、
一応漫画版もあるようですが、アニメ版とはだいぶ印象が違うようです。
基本的には主人公がメロスの戦士として成長していくさまを描いている。
主人公は序盤から旅をしているが、旅の行く先先ではモンスターが街を支配しており
支配されている町の住民は恐れるどころか、モンスターたちに感謝している場合が多い。
一番わかり易いので言えば、利権や生活のためにモンスターと組んでいる人間が多い。
街全体を24時間白夜にして観光客を呼んでいる温泉街などは、
主人公がモンスターを倒すと街は普通になり、
「何で倒しやがったっ!観光客こないじゃねぇか!」と町の住民に切れられたりする。
そう、すでに人間とモンスターのある種共存とも言える生活がこの世界では成り立っており、
モンスターに人間の子供を4年に一人とか捧げる、
そのかわり人間はお金を儲けたり環境を保全してもらったりしている。
そんな世界で誰が求めるわけでもなく主人公他のメロスの戦士たちは戦っている。
更には基本的にモンスターではなく、
モンスターユニオンというモンスターに仕えた人間とメロスの戦士の戦いになっており、
モンスターが居る世界に順応した大人と、子どもが犠牲になる世界に反対した子供の戦いを
描いている。
この根本的にはシリアスなストーリーはよく練られているが難解だ。
演出やストーリー構成のも癖がある話が多く、特に物語として重要な22話以降は
物語の難解さに比例して癖がありまくる演出が増える。
癖というよりはもはや、遊んでいるとも言える其の演出は
「敵がカラオケ」「戦闘シーンをテレビ画面で魅せる」「意味不明な乳搾りシーン」など
物語を理解させる気があるのかないのかわからないぐらいだ(苦笑)
更には結局、メロスの戦士は敗北とも言える状況になっており
一話の時点と「世界の状況」はほとんど変わっていない。
そんな中でストーリーを1本の芯の通ったものに構成し、不思議な世界感で物語を紡いでいる
この何とも不思議な世界感は、この先主人公がどうなるのか?どういう展開になるのか?という
強い期待感があり、妙に中毒性がある。
その中毒性の原因は、敵のモンスターすら「ふざけている」という世界感だろう。
敵の名前は恐ろしいまでにダサい
「ミッドナイトひよこ」「ミリオネアびーばー」「ハッスルもんきー」etc…
敵の姿もコスプレのような感じでダサく、シリアスなストーリー性の中で
そんなコスプレ怪人たちと戦うメロスの戦士はある意味シュールと言わざる負えない。
笑えばいいのか、真剣に見ればいいのか、判断に困るところだ(苦笑)
そのシュールさを助長するようなセクシー要素もふんだんに含まれている。
女性のメロスの戦士は矢を放つときに「鳴り響け私のメロス」というセリフとともに
顔や太ももなどに矢を当て、妙に顔を赤らめる。
太ももなども艶っぽくかかれるシーンもあり、終盤の乳搾りのシーンは完璧に悪ふざけだ(苦笑)
しかし、シリアスなストーリーをシュールさとエロさでカバーし、
物語を重くしすぎずにストーリーを構成しているところは、制作側のセンスの良さが出ており
他のアニメとは違うんだという制作の意欲が眼に見えていました。
ただ、全体的にストーリーは分かりにくい上に結局、何も変わってない状況は
見人によっては「納得がいかない」展開だろう。
私個人としてもストーリーは綺麗にまとまっているが、何かすっきりしない。
という印象を残してしまい、見終わった感が未だにしない。
しかし、しっかりとしたテーマを見る人の感性によって意見の違う演出をしたストーリと
意味不明なダサさとエロさで覆った不思議な作品です。
印象には非常に強く残るが、細かいストーリーは思い出せない。
1年後に思い出せるのは「あぁ、鳴り響け僕のメロスね」というぐらいだろう(苦笑)
強い印象と記憶に残らないストーリー、この不調和がなんとも面白い作品でした。

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