涼宮ハルヒの消失

涼宮ハルヒの消失

評価/★★★★★(81点)


涼宮ハルヒの消失感想

制作/京都アニメーション
監督/武本康弘
声優/杉田智和,平野綾,茅原実里ほか
全1話


あらすじ

クリスマスを間近に控え、嬉々としてクリスマスパーティーの
準備を進めるハルヒと、彼女に引きずられるキョン。
彼が過ごしていたそんな日常は、ある日突然終わりを告げる。
クラスメートと話が合わない。教室の様子が昨日までと明らかに違う。



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長門有希の誰も気付かなかった思い

本作品は涼宮ハルヒの憂鬱の劇場版
思い立ったが吉日、涼宮ハルヒの憂鬱を見た翌日に
思い切って映画を見てきました。
感想としては・・・素直に良かった。(再レビュー)

基本的にストーリーは、「非日常的な現実」が一切なくなってしまった
世界で、キョンが元の「非日常的な現実」を取り戻すために行動する
原作かアニメを見ていないとついていけないことは確実なので
その点は注意。

始まって早々、涼宮ハルヒの憂鬱ではまさにお馴染みのキョンの独白から始まる
流れるように長文を淡々と語りつつも、冬という舞台を意識させるシーンで構成し
「あぁ、涼宮ハルヒが始まる!」という期待感を煽るには十分すぎるスタートだった
更にそこからの「日常の変化」、さりげなくゆっくりと変化していく
キョンの日常の違和感と変化は丁寧なストーリー展開だった

なにせ上映時間は2時間40分。
TVアニメならOPEDをぬいで8話分の長さでこの「涼宮ハルヒの消失」を描いている
たっぷりと2時間40分という尺を十二分に生かしたストーリー構成は
ただ「長い」だけではなく、繊細な描写とこだわりのある
京都アニメーションだからこその長さではあるのだが、
同時にこの長さは重さすら感じる

そして「涼宮ハルヒの消失」。
序盤20分かけていつもの日常を描いた上で、
涼宮ハルヒの消失という最大の変化が起こる。
しっかりと下地を引いた状態での変化は見ている側もキョンと同じ立ち位置になり
各キャラクターの普段は見せない姿や涼宮ハルヒが居ないという不安感が
「キョン」への強い感情移入へとつながった

普通の女の子になった長門有希や、キョンを知らない朝比奈みくる、
キョンとは別の高校に行った小泉、同じ区別の高校に行った何の力もないハルヒなど
見た目は同じなのに、普段とは違うキャラクターのいろいろな面を見ることが出来ます。

序盤のキョンを知らない「みくる」の行動には
普段の可愛らしい姿からは想像もできない大胆さを見せ、
中盤の長い髪&ポニーテールのハルヒはいつもの我侭さや強引さを
時折感じさせるものの少し可愛らしかった。
個人的にはこっちのハルヒの方が私は好きだ。
小泉の体操服姿はどうでもいいですが・・・w

そして・・・もっとも、見た人を驚かさせたであろう変化は長門有希だ。
普段とはぜんぜん違う、照れる表情や怯える表情、
キョンの服の裾を少し握る奥ゆかしい行動など、
もう、「可愛い」という言葉を何回こころの中で叫んでしまっただろう。
普段のあの長門有希からはまったく想像出来ないだけに、
そのギャップにやられてしまった。

そんな可愛い長門有希を見ても、キョンは「非日常的現実」に戻りたいことを望む。
自分も認めていたのだSOS団の楽しさを、
あのハルヒのとんでもない行動や言動がある日常が好きだった。
TVアニメからの伏線である「ジョンスミス」などを十二分に生かし
心地よいまでのストーリー展開を感じさせる

終盤のキョンの自問自答や、自己の対話は好みを選ぶシーンだが
個人的には、あの演出は良かった。
自分自身では気づかなかった思いや、気づかないようにしていたこと
そういったことを自問自答で自己完結する。
流しこむように怒涛に喋るキョンを演じた杉田さんの演技もこの作品には欠かせない

確かに何もない日常にも幸せ楽しさはあっただろう、
だがキョンは「宇宙人に未来人に超能力者」がて「ハルヒ」がいる
非日常の世界を楽しみ、愛しいと感じていることを自覚する。

そして、キョンが元の「非日常的な現実」に戻ったときに
下で寝袋で寝ているハルヒが非常に可愛かった・・・。
寝袋で顔だけしか出ていなく、その顔を愛らしいように指で触るキョンの行動は
「戻ってきた」という実感が沸く良いシーンでした。

更に最後のシーン。
キョンと長門が屋上で今回の件について話すシーン。
お前を絶対守ってやる的なセリフをばしばし吐きまくるキョンに対し、
長門有希の「ありがとう」
「ゆき」と口走ったキョンに対する、長門有希の無表情なのに
何かを感じさせる表情は物凄く不思議な可愛らしさを醸し出していました。
映画の最後のワンシーンまでしっかりと楽しむことが出来た

全体的に消失では、普段の日常では隠れている
キャラクターの本音が見え隠れしているような気がしました。
小泉の本音、涼宮ハルヒのキョンへの照れ、長門有希の本当の気持ちetc….

エンドレスエイトをすべて味わった長門有希の疲れや、
キョンと一緒に居たいという気持ちが、本当に痛いまでに愛らしく、
今後涼宮ハルヒの憂鬱がどういう展開になるのか。
本当に気になってしまいます(苦笑)

その濃厚な内容は、最初から最後まで涼宮ハルヒの憂鬱らしい
息をもつかせないスピード感は素晴らしく、
長い上映時間を感じさせない構成は見終わった後に
心地よい疲労感を感じさせました。

この作品の魅力は本当に不思議なものがありますね。
言葉では語りつくせない、何か魅力や雰囲気なのでしょうか。
特にこの「涼宮ハルヒの消失」では不思議な魅力を感じました。

涼宮ハルヒの憂欝が嫌い、無関心。
そういった方以外なら確実楽しめるこの映画は素晴らしい完成度だった。
再レビューにあたってDVDで見返して
「あぁ、私はこの消失って作品が好きなんだな~」とひしひしと実感できた

思わず買ってしまったパンフレット

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