AKB0048


評価/★★★☆☆(50点)



制作/SATELIGHT
監督/河森正治
声優/沢城みゆき.堀江由衣,田村ゆかりほか


あらすじ
21世紀初頭、人類は自らが起こした世界大戦で大ダメージを受け、地球外へ脱出して宇宙での生活を始めた。それからまもなく、人類が新たな星暦00年を作って新たな歴史を始めた直後、芸能禁止法が施行される。その施行下ではあらゆる芸能活動が禁じられたが、オタクの聖地・秋葉原だけは芸能絶対防衛圏となり、唯一芸能活動を行える場所となった。



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欠点はAKB48だということ

今や人気アイドルのAKB48のアニメ化。
AKB48のメンバーの声優起用、更に有名声優も起用し
良くも悪くも話題になった作品だ。

基本的なストーリーは・・・なんと驚きのSF(笑)
芸能活動が非合法化された近未来の宇宙を舞台に
伝説のアイドルグループのAKB0048の75期研究生2名と77期研究生7名が主人公、
非合法であるため彼女たちはファンとステージを守るために武器を取る・・・
という感じだろうか(苦笑)
イメージとしてはマクロスF+図書館戦争というと
アニメ好きにはピンと来るかもしれない

冒頭からマクロスFもびっくりなコンサートシーンから始まる。
このシーンはよく動き、キャラクターデザインも悪くないため
「期待感」が生まれる。
だが、その直後に始まるマクロスバリの戦闘シーン(笑)
AKBの歌が流れる中で戦いが始まるというぶっ飛んだ世界観だ

そして声優、AKB48の一部が声優をやっているが
普通の演技の時は問題ない人が多いのは以外といえるだろう。
だが、それはあくまで「普通の演技の時」の場合。
叫ぶ演技、泣く演技、怒る演技など感情を高ぶらせる時の演技は酷い。
これを受けいられるか受け入れられないかは人によって違うだろうが、
感情を高ぶらせているシーンが多い本作品ではかなり厳しいポイントだ
ただ、一部の声優は本当に酷い。

本業の声優さんも出ているだけに差も目立つ。
逆のその差を目立たせない様に「AKB」だけで声優を起用すれば
この差も目立たなく、見ていくうちに気になることはなかったかもしれない。
変にプロの声優とAKBを混ぜる必要はなかったはずだ。
話題を作るという目的があったのかもしれないが・・・
(プロ声優に関しては、能登麻美子さんはノリノリだったような気がするw)

ストーリーについては、アイドルなのに戦闘要素という設定はあるが
アイドルストーリーについては王道、
AKB0048になるためにオーディションを受けレッスンを受けるという
序盤のストーリー展開は王道だが悪くはない。

だが、気になるのは岡田麿里の脚本の特徴でもある
「感情の起伏の激しさ」はもはやお約束ではあるのだが、飽きた。
毎話のように激昂し、泣き、叫ぶ
キャラクターの感情の起伏の大きさで物語を展開するのは
岡田麿里脚本の特徴で、最近どのアニメでもこのパターンでいい加減に飽きる。

この作品はそれが顕著で、物語の本筋がアイドルの王道ストーリーで
そこにSF及び戦闘要素というぶっ飛んだ部分はあるものの
それがない部分は「王道」なのだ。
だからこそ、王道なストーリーに感情の起伏の大きさで
王道で平坦なストーリーに見せないようにしているのはわかるが、
毎話のようにキャラが泣くパターンは見ていて疲れてしまう。

ただ、ネタとしてみるとストーリーの随所で笑える点はある。
例えば板野友美が親から子供、更には祖母、そのまた曾祖母まで
同じ顔・・・などというネタは、
そこまでAKB48に詳しくない人間でも笑える点だろう。

そういうネタを織り込みつつ、更にはアンチファンなどの存在、
オタクなる武装オタク集団「WOTA」など
ものすごい笑える部分もある(笑)
ミサイリウムなどネタとしてよくできていた

更にもう1つの要素として「襲名」という要素がある。
これはいわゆる既に居ないオリジナルメンバーの名前を
現在のメンバーが引き継ぐというもの。
襲名しなければメインのメンバーにはなれず、
その襲名をめぐって微妙にギクシャクするなど面白みも生まれてる。

そして、そのギクシャクすらも吹き飛ばすライブなど
ストーリー展開は監督と脚本家さんの実力がひかり、
「流石」としかいいようがないだろう

全体的に見て予想外と言わざるおえない。
本来はこの作品はAKBのPV作品と見限って見るつもりさえなかったが、
見てみれば以外によくできている作品なのは驚いた。

だが、逆に言えばこの作品の欠点は
「AKB48」ということだろう。
AKB48のアニメなのにAKB48が欠点というのはいささか問題があると言える。

例えば声優、AKB48の声優を排除しプロの声優のみで構成すれば
演技力の無さが目立つ一部のAKB声優の問題はなかった。
特に岩田華怜さんや佐藤亜美菜さんは、
割とメインで出てくるのだが演技力の無さが目立ってしまっていた。

更に音楽、かなりの割合でAKB48の曲がシーンの合間に流れたりするが
時折、場面に合わない曲が流れることもあり
曲のゴリ押し風な曲の差し入れは若干評価が下がった点だ。

根本的に「別にAKB48じゃなくても仮想のアイドル」の話として
作り上げても問題はなかった。
AKB48が誕生するまで~成功するまでの話ならばAKB48である意味も生まれるのだが、
このストーリーは「名前と曲がAKB48」なだけになっている。
なぜ、こんなSFアニメになったのかは謎だ。

そしてAKB48というだけで一種の「嫌悪感」と「執着心」が生まれる。
AKB48が嫌いな方、あまりいい印象を持っていないかたは
そもそも、このアニメを見ない。
逆にファンの方は、こんなSFアイドルアニメを見たかったのだろうか?
そういった面では色々と謎な部分も多い。

更に言うなら設定面及び伏線での描写不足、
これは2期が決定しているため2期でどう描写されるのか不明だが、
「なぜ芸能が禁止されているのか」という根本的な描写がされていない
死にものぐるいでAKBのライブを止めに来る彼らに
いったいどんな深い事情があるのか・・・
2期ではこの部分が描写されることを願いたい。

だからといって敵が「ヤックデカルチャー」と叫んだり、
AKB48が「私の歌を聞けェ!」なんて
展開になるようなことにはなってほしくない(苦笑)

全ては2期次第・・・というところだろうか?
この先、描写されてない部分をどう描写するのか
この先、ストーリーをどう展開しどう結末するのか
現段階では「期待大」の状態であえて真ん中の評価をした。

個人的にはあまり期待せずに見たのだが、以外に面白い作品だった。
さすがは河森正治さんと岡田麿里さんと言うところだろうか
恐らくやりようによっては駄作になりかねない作品を
ギリギリのところでネタも多いがしっかりと楽しめる作品に仕上げていた

2期を心待ちにしたいと思います。