千年女優

2010年6月20日

千年女優感想


千年女優感想
千年女優
★★★☆☆
芸能界を引退して久しい伝説の大女優・藤原千代子は、自分の所属していた
映画会社「銀映」の古い撮影所が老朽化によって
取り壊されることについてのインタビューの依頼を承諾し、
それまで一切受けなかった取材に30年ぶりに応じた。
千代子のファンだった立花源也は、カメラマンの井田恭二と
共にインタビュアーとして千代子の家を訪れるが、
立花はインタビューの前に千代子に小さな箱を渡す。
その中に入っていたのは、古めかしい鍵だった。

恋愛は片想いの時が一番楽しい
かつで大女優だった藤原千代子の過去の話を中心としたアニメ映画。
この監督のほかの作品としては、「パプリカ」や「東京ゴッドファーザーズ」がある。
大女優だったという設定を活かして、過去の恋愛の始まりから
物語の終りまで、全て自身が出演した映画のシーンを交えながら、
たんたんと語っていくストーリー展開は、単純なストーリーを
良い演出で構成しており、観ていて飽きを感じさせませんでした。
戦争の渦中の日本で、たまたま出会った男が反乱分子で、
その男が落として行った鍵をずっと持つ藤原千代子。
彼女は年齢を重ねながら、時代を追いながら、女優として成長しながら
彼の影を追って行く、しかし会うことは出来ない。
人が時代が自分自身が、彼女と彼の出会いを許さない。
全てに終りを感じてしまい隠居した彼女の元に、
かつで彼女のそばで働いていた男とその部下が取材に訪れる。
映画のワンシーンを一緒に思い出しながら、時には登場人物になりきって
話しを進めているところは非常に愉快で、アニメという
表現方法をうまく活かしてある作品になっています。
ただ、ストーリーに大きなひねりはなく
見終わった後に「いい映画を見た」という印象があまりなく、
結局のところ何を伝えたかったのかいまいちわかりかねます。
最後に千代子自信が「彼を追っている私が好きだった」とつぶやきます
私の解釈でいうと、恋愛は片想いの時が一番楽しいということなんでしょうか(苦笑)
彼を追って必死になる、彼思って切なくなる。
目の前に居ないからこそ想像をかきたて、恋愛は熱帯びていき
ハードルが高いからこそ必死になる。
最後に何かもう1つ、どんでん返しのような要素があれば
評価も少し変わったのでしょうが、淡々としすぎていて
アニメ映画としては起伏にかけたような気がします。
ただ、表現方法や演出は非常に独特で面白いので
もう少しストーリーになにかあれば、化けた作品だったかもしれません。