青の祓魔師 ―劇場版―

2013年1月6日

評価/★☆☆☆☆(18点)

青の祓魔師 ─劇場版─ (JUMP j BOOKS)

制作/A-1 Pictures
監督/高橋敦史
声優/岡本信彦,福山潤,花澤香菜ほか


あらすじ
11年に一度の祭りを目前に、活気づく正十字学園町。その陰では祓魔師たちが総出で悪魔の討伐に奔走していた。燐は幽霊列車(ファントムトレイン)討伐の任に当たっていたが、その途中で古い祠を損壊させ、封印されていた悪魔を解放してしまう。責任を取るため、燐はその悪魔を「うさ麻呂」と名付け、自室に置いて監視することとなった。当初こそ衝突した燐とうさ麻呂だったが、生活を共にする中で徐々に打ち解け、いつしか兄弟のように親しくなっていく。




スポンサーリンク

見所はどこなんだ?


本作品は青の祓魔師の映画化作品。
TVアニメが終了して約1年後の劇場版となった
TVアニメがオリジナルストーリーを展開しているため、
テレビアニメ版の後日譚に当たり、映画オリジナルのストーリーとなっている

基本的なストーリーはアクション。
一人前のエクソシストになるためエクソシストの学校に入った奥村 燐。
そんな彼は11年に一度の祭りを目前にし幽霊列車討伐の任務についた
だがその任務は失敗してしまい、彼は壊れた祠から封印されていた悪魔を解放してしまう
まるで子供のような外見に彼は親しくなっていくが・・・
というところかストーリーは始まる。

見だして感じるのは背景作画のレベルの高さだろう。
流石劇場版!という気合の入った背景は「青の祓魔師」の世界観がよく出ており、
また祭りの最中という設定通り祭りで使うであろう建物や飾りなども描かれており
劇場という大きなスクリーンに負けていない背景作画だった

更に序盤は派手なシーンが多い。
列車に取り憑いた悪魔との戦闘シーンは質の高い背景作がと相まって
スピード感や落下していく時の浮遊感、大きな建物が倒壊する様など
激しく派手なアクションシーンで引きこまれた
しかしながら序盤を乗り越えるとストーリー的にもシーン的にも地味だ。

本作品はテレビアニメの劇場版としては珍しく明確な「敵キャラ」がいない。
普通、ワンピース、ナルト、ブリーチなどのアニメ映画の場合、
アニメ映画オリジナルの敵が何らかの野望をもっており、
主人公たちと対峙するというパターンが多いのだが、
本作品では「敵キャラ」というのは暴走している幽霊列車くらいなもので
幽霊列車自体が誰かの陰謀だったり、幽霊列車に意思があって行動していたり
ということはなく、あくまでもただの迷惑な悪魔として描かれている。

それだけにストーリーの盛り上がりが薄い。
アニメ映画オリジナルキャラである「うさ麻呂」と主人公の二人が中心で
ストーリーが描かれてしまい、その他のキャラクターがストーリーにあまり絡んでこず
主軸のストーリーをほぼ主人公と「うさ麻呂」だけで進行してしまっている。

序盤から中盤にかけては「うさ麻呂」と主人公が徐々に仲良くなっていく様子が描かれるが
これも盛り上がるシーンが薄く、確かに「うさ麻呂」のキャラ描写を深めるためには
主人公との日常シーンを描く必用があるのはわかるが
料理食べたり野球をしたりと、シーン的に可愛らしくはあるのだが
映画という舞台では淡々としたストーリーを展開してしまっている。

更に戦闘シーン。
序盤こそ戦闘シーンがあったが、映画全体の戦闘シーンがかなり少なく
終盤の主人公の最後の戦闘など刀を抜いて振りかぶって敵がやられて終わりだ(苦笑)
あまりにも「見せ場」というのがなく、
能力アクションの作品で戦闘シーンが少なく魅力がないというのは残念でならない。
最後のボスに関しても何かウジャウジャ湧いてきた奴で
主人公でなく「うさ麻呂」が対処してしまって映画が終わってしまう。

主人公の見せ場が本当に少ない。いや、各キャラの見せ場が少なすぎる。
本作品の場合主人公だけでなく、主人公のクラスメイトや先生など
キャラはそれなりにおり、テレビアニメ版でもきっちりとキャラが立っていたのだが
彼らが戦闘するシーンはほぼなく、ストーリーにがっつり絡んでいるわけでもない。
ファンサービス的に登場しているだけにしか過ぎず、
ファンサービスにしては「シーン」的な魅力があまりない。

ストーリーも序盤で主人公が昔読んだ「絵本」が紹介され、
その絵本に出てくる悪魔が「うさ麻呂」だと見ている人には一発で分かってしまい
ストーリーが予測できてしまう。
意外性というのが本作品では一切無く、予想通りに淡々と物語を進めてしまい
予想通りに物語が終わってしまった。

全体的に見て見せ場の作り方がヘタすぎた。
明確な敵キャラが居ないため主人公とアニメ映画オリジナルキャラ以外の活躍が少なく
戦闘シーンが少ないうえに短い。
ストーリーもよくあるストーリーで王道といえば聞こえがいいが、
ひねりのないストーリーで勝負する割には最後のオチも予想通り・・・と
何がしたいのかわからない映画作品だった

ファン向け。という点で考えても主人公以外のキャラは登場シーンが少なく、
いわゆるアニメ映画ではありがちな「サービスシーン」というのはほとんどない
アニメ映画だからこそやれるキャラ同士の掛け合いやお遊び要素などもなく、
主人公以外のキャラは「ただ登場しているだけ」になってしまっている
主人公以外のキャラクターのファンのかたが楽しめるとは言いがたい

個人的に気になったのは映画での事件の原因はほぼ主人公だ(苦笑)
任務失敗の原因は主人公とヒロインの行動、
街が大パニックになったのは主人公が「うさ麻呂」に感情移入してしまったためと
あまりにも主人公が原因で色々なことが起こりすぎているような気がした。

次回作・・・というのはあるのだろうか?
映画終了後に特にお知らせはなく、テレビアニメもオリジナル展開をしすぎてしまった為
原作のストックが溜まってからアニメ2期という感じでもないだろうし・・・と
色々と「青の祓魔師」はアニメ制作スタッフに恵まれていないなと
感じてしまった作品でした。

スポンサーリンク