星の海のアムリ

評価/★☆☆☆☆(12点)


星の海のアムリ 1 [DVD]

制作/スタジオ雲雀
監督/米たにヨシトモ
声優/牧野由依,斎藤桃子, 相澤みちるほか


あらすじ
アダプター支援機関「リージョンフリー」が建造していた宇宙ステーション「桃色珊瑚」は謎のメカの攻撃により破壊され、生き残ったのはアムリ、ペリエ、すずの3人のアダプターだけであった。その3人も謎のメカによって廃棄物集積衛星「ガラパゴス」に連れ去られてしまう。




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まるで片付けない子供部屋、片付けなさい


本作品は2008年に制作されたOVA作品

基本的なストーリーはSF。
史上最大の太陽風の影響で過酷な環境になった地球、
そんな地球で人類は「アダプター」と呼ばれる新人類に進化した。
人類はアダプターに進化したことで宇宙空間でも生きることができるようになり
宇宙開発事業が進んでいた。
主人公であるアムリはアダプターでも特殊な物を弾いてしまう能力を持っていた
という所からストーリーは始まる。

序盤からつまらない。
ピンボールのごとく少女が自分の力である「弾き返す力」に翻弄され
宇宙のゴミにぶつかっては弾かれ、ぶつかってははじかれる。
シーンとしてはそれだけなのだが、かなりしつこく弾かれるシーンが
全3話の中で何度もあり、主人公が一切能力を操れていない。

弾く能力は一種のアレルギーのようなものらしいのだが、
その割にはメガネをつけていたり服をつけていたりする、
「弾くものと弾かないもの」の区別がいまいちわからない。

更に分けのわからなさは加速する。
主人公がいた宇宙ステーションは謎のメカに爆撃され、
主人公は宇宙へと放り出される、アダプターが宇宙でも平気なのは分かるのだが、
敵をやっつけるために謎のスーツを切ると変身する(苦笑)
まるで天女のような姿になり、たった1人で大量の兵器と戦う。

ストーリーの合間合間にいきなり歌が流れる展開も多い。
その歌が流れるときは激しいシーンが多く、確かに3DGとしてはよく動いている。
だが、よく動いているだけだ。
その動きに意味を感じずシーンとしての面白さがない状況で歌が流れる
何ともシュールなシーンだ。

3DCGが全体的に軽すぎる。
2008年に制作されたものらしいが、動きが軽快なのはいいのだが
軽快すぎて「機械の重み」のようなももの一切感じず、不自然な動きをするシーンが多い
きちんとしたSF設定がネられていないのにSFの世界観なので余計に違和感を感じてしまう。

軽快に動きすぎて描写されているシーンが
「今何やってるのかがわからない」感じになってしまっており、
画面がごちゃつき過ぎている。

更にしつこすぎるシーンも多い。
ヒロインの少女が別の少女と思わずキスしてしまうというシーンがあるのだが、
キスの瞬間のシーンをしつこく何度も見せる、本当に無意味な演出だ
このキスのシーンを何度も見せる演出は何度も何度も何度も何度も何度も
本当にしつこく描写する。イライラしかない。

歌もしつこい。
ストーリーの進行を邪魔しているだけでテンポを悪くしており、
3DCGの間に「子供が書いた絵」も入れる。
コレが主人公だけならいいが、他のキャラも歌うので余計にストーリーのテンポが最悪だ

ストーリー的にはアダプターという超人類が出てきたと思ったら、
超能力も出てきて、そうかと思えば兵器が出てきて、
そうかと思ったら主人公のコピーロボットが出てきて、
そうかと思ったらいきなり陰謀が出てきてコロニー落とししようとして・・・
と、もう滅茶苦茶だ(苦笑)

これで画面がすっきりしてストーリーを見せる絵になってるならいいが、
前述したように軽快な動きにし過ぎて画面はごちゃごちゃだ。
キャラクターの設定も主人公は普通だが、
妄想世界に浸るキャラが居たり、二重人格のキャラが居たりと
もう・・・(苦笑)

全体的に狙いすぎだ。
キャラクターの萌えなデザインや萌えな歌、萌なキャラの言動と
SFという世界観を一切無視した萌え要素を入れまくっており、
萌えアニメに慣れている私でも「嫌悪感」を感じてしまうほど気持ちの悪さを感じる

特に変身したあとの姿は目も当てられない。
明らかに少女の外見でほとんど紐のみの露出狂もびっくりな格好になる。
3DGで描かれているため「エロ」く感じないだけに余計にドン引きだ。

設定自体は面白そうな部分が多かった。
進化した人類やアレルギーと言う名の超能力、宇宙船などのCGや戦闘のCG、
だが、設定やCGの質が良くてもストーリーは滅茶苦茶、
画面は軽快な動きすぎてごちゃごちゃしたシーンになっており
「どこを見せたいのか」が伝わってこない

やりたいことを詰め込みすぎている印象も受けた。
全3話、90分という枠では捌き切れていない設定とストーリーのせいで
全体的にごちゃついた印象がついてしまい、
そこにさらにあざとい萌え要素を入れているので「イラッ」と来てしまう。

確かにシーンとして面白いシーンも有るのだが、
そのシーンが全体の面白さに繋がっているわけではなく、
あくまでも「面白い演出」「変わってるな」と感じるくらいだ
監督や演出家の趣味嗜好全開、そういった作品だった。

逆に「アニメ制作業界」に入るという方には勉強になるかもしれない。
クセのある演出や他で見ない演出は生かし方が駄目なだけで
もっとうまくストーリーの流れで見せれば、楽しめたかもしれない。
あくまでも「かもしれない」という話ではあるが・・・(苦笑)

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