黄昏乙女×アムネジア


評価/★★★★★(90点)



制作/SILVER LINK.
監督/大沼心
声優/代永翼,原由実,福圓美里ほか


あらすじ
創立60年の伝統を誇る私立誠教学園は、市街地を見下ろすように小高い丘の上に建てられている。長い歴史の間に増改築を繰り返した校舎は迷路の如き様相を呈しており、そんな中で「旧校舎の幽霊」の話を始めさまざまな怪談や都市伝説が生徒の間で語り継がれてきた。



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あなたも幽霊部長に取り憑かれてみませんか?

原作は現在も連載中の漫画作品
監督は、ぱにぽにだっしゅの演出や化物語の演出、
バカとテストと召喚獣の監督などで有名な大沼心さんだ。

基本的なストーリーはサスペンスラブコメといえばわかりやすいかも知れない
幾度の増改築の末、複雑な構造になっている学校、それ故に怪談話も生まれやすい
主人公は旧校舎で迷子になった時、怪談話の一つである「夕子さん」に出会う
主人公は過去の記憶のない「夕子さん」の過去を探ることになる
という所からストーリーは始まる

1話のストーリーは悪くはない。
幽霊であるヒロインが見えるのは主人公ともう一人、だが、それ以外の人には見えない
その設定をわかりやすく、なおかつ面白く見せた1話は一気にこの世界に引き込まれる

簡単に言えば
「幽霊が見えない登場人物の視点でAパート」
「幽霊が見える登場人物の視点でBパート」で同じストーリーを展開するという
構成は非常に見ていて面白かった。

幽霊がヒロインという設定を1話の時点でたっぷりと視聴者に味合わせる。
3話から面白くなる!というようなアニメが最近多いが本作品は1話から面白い。
いや、敢えていおう。本作品は全話面白かった

序盤は夕子さんや他ヒロインとともに学校の怪談を解決していく
ただ大抵は無害な夕子さんの行動が原因で、解決方法もユニーク(笑)
そんな解決にノリノリで夕子さんは行動する。
この「夕子さん」というキャラクターが本当に可愛い

彼女は幽霊なのだが、何十年ぶりかに自分をしっかりと見ることができ
触れることが出来た主人公に対し恋心を抱く
それまで触れることができなかったせいか異常なまでにベタベタしてくる、
豊満な肉体と妖艶な顔で主人公に迫る様子は可愛らしい
また他のヒロインも可愛らしく、キャラクターはしっかりと立っている

序盤から中盤までは各ヒロインをしっかりと掘り下げながら、
怪談話を織り交ぜつつ「夕子さん」の過去について探っていく
その中にしっかりとホラー作品であることを忘れされない「怖さ」も秘める。
怪談話の恐怖にかられた生徒、夕子さんの中盤以降の行動、そしてストーリー展開。
心臓をくすぐられるようなほどよい刺激と中盤以降の読めないストーリー展開と
ストーリーの面白さは夏見るアニメに相応しかった

私は中盤でしっかりと「タイトル」の意味に物語をつなげたのは正直驚いた。
ヒロインの名前、ヒロインの状況を少しひねってタイトルの意味につなげている。
意味のあるのか無いのかわからないタイトルのラノベ等が多い中、
しっかりとタイトルまで考えられている作品は素晴らしい

特に一種の最終話である「8話」はよかった。
それまでのヒロインの感情や、サブヒロイン達の行動言動、
そしてそれに伴う「主人公の主人公らしい行動と言動」は素直に面白いと感じさせる
私はこの8話で心配だった「あれ・・・この後どうするの?」と
それほどまでに最終話っぽかったのだ。

だが、それすらも9話で見事に裏切られた。
夕子さんの本当の過去、伏線の回収、主人公の出生、
全てを絡み合わせ物語の全てを最終話に向けてまとめあげ、
最終話の、最大級の夕子さんの可愛さには私はやられまくった

そして「夕子さん」の最後。
全てが解決したはずなのに、全てがうまくいくはずなのに
「夕子さん」は幽霊だ、全てが解決したら成仏してしまう
二人の最後のデート、別れは思わず涙腺が緩んでしまった

物語の最後はぜひ見ていただきたい、私はこのエンドは有りだと思うが
物語は「ハッピーエンド」で終わって欲しいというのは
個人的な感情なのかもしれない・・・(笑)
賛否両論がわかれるかもしれないあの締めと演出で少しだけ評価を下げた

全体的に見て素晴らしかった。
1クールできっちりと起承転結した話を作り上げ、
ヒロインは幽霊という設定を最大限に生かしたストーリーと
ラブコメらしい登場人物の可愛らしさを描写し、ホラーらしい恐怖もあった。
見終わった後に「面白かった」と素直に言える作品だ

唯一欠点を述べるとすれば、演出だろう。
見てない人にわかりやすく言うならば「シャフトの演出」がもりこまれており、
それがうまい具合にアニメの世界観に組み込まれているとはいえない
その演出にくどさもあり、シャフト的演出が嫌いな方は鼻につくかもしれない
監督が化物語で演出をされているから仕方ないとも言えるが・・・・

ただ、それを補うように声優さんの名演が光る。
特に「夕子さん」を演じた原由実さんの演技だろう
普段は可愛らしく元気なお姉さん、だが時折見せる怖さや危うさなど
浮き沈みの激しく、恐らく演技するのが難しいであろうヒロインを見事に演じており、
「夕子さん」の印象をがっつりと植え付けれられ、魅力にとりつかれた。
彼女の演技なしではこの作品の魅力を最大限に引き出されることはなかっただろう

2期は・・・あるのだろうか?
最後の展開的にはできなくはなさそうだが、
個人的には「1つの作品を見終わった」という印象が強く
2期は蛇足になってしまうような印象がある。
出来れば、OVAでファンサービス的な話ぐらいで留めておき
この作品は完結しているという感じのほうが個人的には評価を上げたくなる。
もし、OVAが発売されるようであれば私はすぐに買います(笑)

久しぶりに面白い作品に出会えた。
たっぷりとアニメを楽しむことが出来た作品だ。
まだ見てない方・・・是非。

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