アクエリオンEVOL


評価/★☆☆☆☆(18点)



制作/サテライト×エイトビット
監督/河森正治
声優/梶裕貴,茅野愛衣,花澤香菜ほか


あらすじ
アポロ、シリウス、頭翅の三人による「創聖合体」によって地球が救われてから、1万2千年後の世界。
人類は「アルテア界」と呼ばれる異界から送られてくる巨大兵器「アブダクター」の脅威に晒されてい



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茶番劇


本作は「創聖のアクエリオン」の続編的作品
監督は前作同じ河森正治氏、ストーリー構成はお馴染みの岡田麿里
河森正治氏いわく「前作を知らない人にも楽しめる作品にしたい」ということだったが
逆に前作を知っている人は見ないほうがいいかもしれない

物語は前作から1万2千年後。
人類は異界から送られてくる巨大兵器に襲われていた、
そんな中、人類は伝説の機械天使「アクエリア」で対抗していた
そんな世界で主人公は一人の少女と映画館で出会う所から
ストーリーは始まる

序盤のストーリーは勢いがある。
主人公の能力は「ドキドキすると浮く」という能力であり、
序盤から「ヒロインを抱きしめて能力発動」、「ヒロインの手触ってピンチ回避」
「アクエリオンで土下座」など、若干馬鹿馬鹿しい内容が描かれる(笑)
ボーイ・ミーツ・ガール的な序盤のストーリー展開は爽快感すらあった

ただ、その序盤の勢いはすぐ無くなる。
狙い過ぎな腐女子向けなシーンもかなり多く、
三角関係など良くも悪くも「岡田麿里」脚本の特徴というか
ワンパターンぶりが出ており、岡田麿里脚本が嫌いな方は受け入れがたいだろう
個人的な話になるが、私自身も岡田麿里脚本のワンパターンさ加減に飽きており
正直「またか・・・」というのは感じてしまった

しかしながら、序盤は良くも悪くもアクエリオンらしい馬鹿馬鹿しい展開といえるだろう
各話で各キャラクターを掘り下げつつ、戦闘と必殺技。
自らの服を破いたり、穴穴連呼する回があったり、
穴の中から生まれてハッピーバースデーだったりと馬鹿馬鹿しいストーリーを
真面目に展開する(笑)

また戦闘シーンに関しても前作の創聖のアクエリオンは
毎話あり、1話完結で見やすい構成になっていたのだが
今作では1話完結でもなく戦闘シーンが無い回もある。
ロボット物・・・というより、学園恋愛モノに近いストーリー構成だ

前作は「1万二千年前の因縁と恋愛」という内容で
スジが通っていたのだが、本作ではその筋がない。
序盤から中盤まで惚れた腫れたのストーリー展開を繰り返しつつ
突飛な戦闘シーンを繰り返す。

そもそも敵がせめてくる目的が
「俺の世界じゃ女生まれない!だから女連れてくる!」という誘拐目的。
更に女性は特殊な能力=アクエリオン搭乗者に限るので緊迫感が薄い。
前作の問答無用に人類をさらっていくという敵のほうが緊迫感があった

物語で重要なはずの要素もキャラクターがあっさりと説明してしまったり、
これから魅力が出てくるはずだったキャラクターがあっさりと死んでしまったり、
引っ張っといたのに意外とあっさりと昔のアクエリオンが出てきたり、
肩透かしを食らう場面も多い。
物語の流れで重要な部分を描写するのではなく、
キャラクターにわざわざ説明させるという物語としては残念な構成だ。

それでも序盤から中盤までのストーリーは
アクエリオンらしい馬鹿馬鹿しさと最近のアニメらしい萌えやセクシー要素で
中盤までは見ることができる。
だが、中盤以降の展開は「酷い」と言わざるおえない。

ヒロインの1人である「ゼシカ」は物語の中盤で
主人公に告白するがやんわりと断られる。
振られちゃったと嘆き、イメージチェンジをするが・・・いつまでも引きずる。
序盤こそ彼女は可愛らしいキャラクターだったのだが、
物語が進めば進むほど「しつこい」キャラに成り下がってしまった

更に主人公。
主人公本人というより、本人の設定といえばわかりやすいかもしれないが
彼にまつわる設定は酷い。
彼は物語の序盤で「太陽の翼」と言われ、前作の主人公である「アポロ」の
転生者では?という疑問があった。

だが、違った。
ここからはネタバレになってしまうが、敢えて書こう。

彼は「犬」だった。

・・・どうだろうか(苦笑)
恐らく知らない方は「え?」と思わず呟いてしまう事に違いない、
本当にこの設定は腹立たしいのだ。
なんと本作の主人公と前作の主人公は「アポロニアス」の転生者ではなく、
アポロニアスが飼っていた犬だったという設定が唐突に描かれる。

前作であれだけキャラクターが悩んだり行動したことを全て台無しにし、
前作では1シーンぐらいにしか出ていない「犬」が今作ではいきなり重要になる。
この設定が前作で明らかになっており、
前作で何らかのストーリーが展開しているならまだ理解できるのだが、
続編である本作品でわざわざ、その設定を使って前作を踏みつぶして
ストーリーを作る必要があったのだろうか?

前作のキャラがアポロに対し「アポロニアス」を感じたことは
全て勘違いということになる。
前作は壮大な勘違いストーリーだったということが本作品で決定続けられてしまった
前作を見ている人は本作品を見てはいけない。
前作のストーリーは本作品に言わせれば勘違いなのだから。

ただ最終回は悪くはなかった、戦闘シーンの激しさと勢いがあい
この最終回はアクエリオンらしい馬鹿馬鹿しいまでの清々しさがあった
だが、それでもいろいろな要素を投げてしまっていて気になる点も多い。

特にそれまでさんざんヒロインにこだわった登場人物の1人は
あっさりと主人公に譲ってしまうし、
いつの間にかフラグがたってるキャラもいるし、
敵の世界が救われたのか救われてないのかもわからない。
勢いで色々な部分を誤魔化して終わってしまった

全体的に見てこの作品を見る前に「創聖のアクエリオン」を見てはいけない
逆に言えば「創聖のアクエリオン」を見ずに本作品を見る分には問題がないとも言えるが
前作を見て、それなりに楽しんだ人ならば許せない部分が多すぎるだろう
わたし的にはそこまで「創聖のアクエリオン」という作品は好きではないが、
それでも、この展開は「ありえない」と感じてしまうくらいだ
前作有りきで作ったのに前作を踏みにじってしまった。

本作では何がやりたかったのかが最後までつかみきれなかった。
前作の話を茶番にし、今作の敵の目的も紐解いてみれば茶番だった、
結局、不動の手の中ですべての話が終わってしまい
最近の萌えアニメにアクエリオンの要素を足してみた。という印象しか残らなかった。

登場人物に関しても主人公とメインヒロインよりも、
サブキャラのほうが魅力的でサブキャラのストーリーのほうが面白い場合も多かったのも
残念な所だ。

個人的にはこの作品を見る前に創聖のアクエリオンを見てしまった事を後悔している。
一応続きものだからと前作を見なおさなければ、本作をもう少し楽しめたかもしれない。
逆に言えばこの作品が1期で、前作が2期と順序を逆に見れば
本作品を楽しみ、前作もそれなりに楽しむことが出来るだろうが
でも結局前作のアポロとシルフィーのラブシーンは犬と人間だっったというシュールな
アニメに成り下がってしまうが、それは逆にアクエリオンらしいかもしれない(苦笑)

前作を見た人・・・というより、一定以上に「創聖のアクエリオン」という
ストーリーやキャラを記憶している方にはおすすめできない。
逆に前作を見てない人、見たけどぼんやりしか覚えてない人は
前作のキャラに愛着がない分、突拍子な「犬設定」も「犬かよ!w」と
突っ込んで楽しむことができるかもしれない。

最期まで気になって未だにわからないのだが、
ヒロインのネコと、ネコのぬいぐるみ、何だったのだろうか?
必要にネコに見えないものを猫猫というので設定上の何かがあるのかと思ったのだが
結局何だったんだろうか・・・?
最後までよくわからない設定だった。
私が何らかの要素を見逃してしまったのだろうか、分かる方はぜひコメントください。