劇場版 魔法少女まどか☆マギカ

劇場版 魔法少女まどか☆マギカ カレンダー 2013年


評価/★★★★☆(60点)


劇場版 魔法少女まどか☆マギカ カレンダー 2013年

制作/シャフト
監督/新房昭之
声優/悠木碧,斎藤千和,水橋かおりほか


あらすじ
鹿目まどかは見滝原中学校の2年生として平凡に過ごしていたが、ある夜に見た夢の中で、巨大な怪物に破壊された市街地で傷つきながら戦う少女を目撃し、白い動物のような生き物から「僕と契約して、魔法少女になってほしい」と告げられる。



もう一度、奇跡が見たいあなたに。


本作品は魔法少女まどか☆マギカの劇場版
なお、前後編で2作品にわかれた作品だが
内容上、本サイトでは1レビューにまとめます。

基本的なストーリーはTV版と変わらない
平和に暮らしていたマドカ、夢で見た少女が自分のクラスに転校してくるところから
彼女の現実は崩れ始める。
謎の生物QBを助けたことにより、彼女は戻れぬ輪廻に巻き込まれるという感じだ。

まず見だして感じるのはイヌカレー空間と呼ばれていた魔女たちの異空間だ。
このイヌカレー空間の演出が劇場という大きなスクリーンで映える
画面の隅から隅まで描かれたクセのある演出はテレビで見るよりも魅力があり、
始まって早々から「劇場でやった意味」を感じることの出来る部分だ

更に重要な変身シーン。
画面いっぱいきらびやかに描かれる魔法少女達の変身シーンは
かなり気合が入っており、テレビで見るよりも華やかで可愛らしく
素敵に仕上がっていた。

そして声優さん達の演技。
劇場のスピーカーと音響効果で流されるキャラクターたちの悲痛な叫びの演技は
かなりの迫力で、よりキャラクターに感情移入することができ、
残酷な物語の残酷さを後押ししていた。

特に斎藤千和さんの反則とも言える素晴らしい泣きの演技や
喜多村英梨さんの怖すぎるぐらいの演技も、
「劇場」という舞台効果が乗ったことによって更に激しく感じることができ、
声優さん達の名演を感じることが出来た。

問題なのはストーリーだ、内容は「TV版」と変わらないので面白いのだが、
逆にTV版と一切替わらないため、同じ話なだけにダレてしまう感じもあり
盛り上がりどころに行くまではやや退屈に感じてしまう。
特に説明描写や日常シーンも多い前編ではそれが顕著に感じられたが、
逆にそういったシーンの少ない後編では退屈さはまり感じなかった

さらに言えばテレビなら毎週、話ごとの引きがうまかった作品なだけに
前後編という区切りはあるものの、魔法少女まどか☆マギカの魅力の1つでもった
「次の話はどうなるんだろう」「来週まで待てない!」と感じさせる
引きの上手さを感じられなかったのは残念だ

ただ、前後編あわせて4時間ほどでTV版の12話×20分(OP・ED・CM除く)と変わらない尺で
描かれているため、ストーリーの流れに違和感を感じる部分はなく
すっきりと見ることが出来た反面、ただの全12話一挙放送とほとんど
ストーリーは変わらないという点は気になった

全体的にファン向けの作品であることは否めない。
まだ魔法少女まどか☆マギカを見たことがない人なら、
この劇場版はしっかりとTV版と同じくらいに楽しめるだろうが、
1度見たことのある人にとっては「同じストーリー展開」であるため、
ファンでない限りだれてしまうかもしれない。

だが、この「魔法少女まどか☆マギカ」という作品は内容がしっかりしており
面白い作品中なだけに、前後編で映画向けに仕上げただけなのにやはり面白い
特に後編は「分かっているのに」心に来るシーンの連続だ

総集編でなく、再構成であるため高い評価はできないがファンなら見て損はない。
魔法少女まどか☆マギカという作品をもう1度みたいなと思っている人も
DVDレンタルではなく、あの大きなスクリーンで見ることにこの作品の意義があるので
ぜひ気になっているなら劇場に行く事をおすすめする。
DVDで見るとこの作品の魅力を最大限に味わいにくいだろう

後編のあとに新作の予告もあった。
TV版、劇場版ともに「ハッピーエンド」と言えるかどうか微妙なラストだったが、
この新作であの最終話が「ひっくり返る」ことがあるのだろうか?

ある意味、これだけハードルが上がった状態で出す新作は
中途半端なものは出せないだろう、面白い作品でなければ許されない、
物語の結末も「納得」の行く形でなければ新作を出す意味が無い。

私はTV版のレビューで「願わくば続編は作ってほしくない。」とまで書いている。
かなり高いハードルだ(苦笑)
このハードルを制作である「シャフト」、そして監督である「新房昭之」、
物語の要を握っている「虚淵玄」は超えてくるのだろうか?
今から楽しみで仕方ない(笑)

新作、楽しみにしています。