濃厚キスアニメ「カンピオーネ! ~まつろわぬ神々と神殺しの魔王~」レビュー

2012年10月5日

評価★★☆☆☆(37点)全13話

あらすじ この世界には神殺しと呼ばれるものがいる。神話に抗い地上に災厄をもたらす神、まつろわぬ神を殺し、その力を奪った者たち。彼らは『カンピオーネ』と呼ばれ、魔術師の王として君臨し神々や同類と戦う。
引用 – Wikipedia


濃厚キスアニメ

原作はライトノベルな本作品。
監督は草川啓造、制作はディオメディア

基本的なストーリーはファンタジー。
祖父から古い石版の返却を頼まれた主人公、
しかし、その石版は実は「神の力」が秘められたもので主人公は魔女に狙われる。
そんな中「神同士の闘い」が始まる。
主人公は戦いの末、「神を殺し」カンピオーネとなるところからストーリー始まる。

見出して感じるのはキャラデザの微妙さだろう。
特に主人公の「没個性」感溢れるデザインはやや地味かつ印象に残らない。
しかしながら、そんな没個性なデザインの主人公では有るものの、
際どった個性がないからこそ「王道」の主人公像が描かれる。

1話の神を殺すという展開や主人公の主人公らしい行動は
最近の「なよなよ系」主人公とは違い結道な主人公だ。
ヒロインも強気かつ凛とした女性キャラクターであり、
最近のラノベというよりは90年台のラノベアニメのような
基本かつ王道な雰囲気を漂わせている。

しかし2話以降が問題だ。
いきなり舞台が日本になったかと思えばヒロインの一人は急にデレてるし
なんか知らない間に戦ったらしいし、ヒロインは転校してくるしと、
「1話見逃したか?!」と思うほどの超展開だ。

ただ、話が進めば進むほどこのアニメの独特さが出てくる。
このアニメといえばキスだろう。
恐らくこのアニメを見終わった人で1番印象に残ってるのはキスなはずだ。

この作品の主人公は「敵の神の知識」が戦う際に必要だ。
その「知識」を瞬時に得るためにヒロインとキスをする。
単純に口と口を着けるだけのよくあるキスではなく、
言葉として表現するなら「ディープキス」だろう。

ストーリー的にこの「キス」が重要なのは分かる。
主人公は神殺し=カンピオーネになったばかりで弱く、
それなのに、色々な神と戦うはめになってしまう。
神と戦うための必殺技を使うためには「神の知識」が必要だ。
だからこそヒロインとキスをして神の知識を得る。
確かに物語の流れとしてわかる。

だが、必要なのは分かるのだが、必要以上にエロい。
演じている声優さんの熱演もあり、
本来なら単純になりがちな「キスシーン」が立派なセクシーシーンになっている。
特に12話のキスシーンなど思わず笑いながら凝視してしまった。

激しいキス、激しい喘ぎ、血まで流しながらの猛烈なキスシーンは
それまでのストーリー内容を忘れてしまうそうなほど
強烈な印象を植え付けられた。

ストーリー的には敵が来る→ピンチ→ヒロインとキス→倒すの流れを繰り返す。
そこにあまり深みや伏線めいたものはなく、単純なストーリー展開であり、
設定の言葉を難しい言葉にして雰囲気を出しているだけだ。
この展開のワンパターンさはやや飽きが生まれやすくもなっており、
もう少し捻ってほしいと思うほど単調なストーリー展開だ。

全体的に見て見終わった後に「キス」の印象が残りすぎた作品だった。
ストーリー自体は3~4話で1つの話が完結して見やすく、
その中でキャラクターとの関係性を深めつつ更に敵を出すという
今後の方向性、及び物語の結末がどうなるのかが気になる感じではある。

しかしラノベアニメではあるが、ヒロインの年齢がやや高かったり、
序盤はイタリアが舞台になっていたりと、
他の作品と差別化している部分があるのは好感が持てる所だ。

ただ、この作品を「バトルファンタジー」ものと見ると物足りない部分もある。
それこそ「倒すべき敵」がすぐに倒されてしまって、
ボスのような存在が見えない。
ストーリーの方向性がキスだけでこの作品の目的がキス以外によくわからない。

戦闘シーンもよくある神話の神様の解説をご丁寧にしながら戦うのだが、
それが別に面白くない。
髪の知識をキスで得て、その知識があると必殺技が使える主人公なのは分かるが、
いちいち1~10まで敵の神様の解説をされても
結局、同じような方法で倒すのでワンパターンかつ引き出しがあまりない。

今後主人公がまた神とかと戦ってやっつけて
キスして終わりという展開を繰り返すなら
流石に飽きてしまうだろうし、
ボス的なものが出るとしても今更感もあるような気もする。

ストーリー自体の面白みというよりは
キャラ萌えアニメに近くなってしまってるのは
ある意味でライトノベルらしいとも言えるが、
もう少しだけ「ストーリーの面白み」が欲しかったような印象を受けた

結局見終わった後に残るのはキスシーンが
激しかったくらいで終わってしまった作品だ。
濃厚なキスシーンにキャラクター性やストーリーが負けてしまっているといえば
分かりやすいかもしれない。

追記。
Netflixで配信されていたので5年ぶりにも1度見てみたが、
本当にキスシーン以外の記憶が残っていなかった(苦笑)