1月から配信が始まった超かぐや姫。
皆さんはすでにご覧になったでしょうか?
Netflixオリジナルアニメとして配信されたことで、Netflixに
入っていないという人は見ていないかもしれませんが、
一言で言えば超壮大な百合SFアニメ映画でした。
そんな配信アニメ映画が大ヒットし、去年は「わたなれ」が
大ヒットしてと、百合というジャンル自体が盛り上がってる印象があります。
私はここ数年、百合アニメブームがくるのではないか?と推測していたのですが、
それがついにやってきたのではないのか?と感じる流れがあります。
そこで今回は百合アニメブームの変化と2つの特徴について
色々と書いていきたいと思います。
百合
そもそも「百合」という言葉自体はどこから生まれたのでしょうか。
女性同士の関係性、恋愛、それをレズとは呼ばず百合と呼ぶ。
昨今ではガールズラブなんて言い方もありますね。
元となるのは男性同性愛者向けの雑誌である「薔薇族」がきっかけで、
その雑誌の中で女性向けの文通欄があり、
その文通欄の名前が「百合族の部屋」だったことからきているようです。
この手のジャンルとしては戦前から存在し、
宝塚の登場などからそのブームは肥大化し、
1990年ごろに「百合」という創作ジャンルが名称とともに定まったようです。
百合の反対のBLが薔薇という名称をめったにアニメなどの
二次元コンテンツなどでは使わなくなった一方で、
百合という言葉が逆に定着したのは少し面白い流れがありますね。
2010年あたりまで
百合というジャンル自体は定着したものの、
ブームと呼べるほどまでのものにはなっていなかった印象です。
少女革命ウテナ、マリア様がみてる、ヤミと帽子と本の旅人 、神無月の巫女 、
シムーン、Candy☆boy など90年代から2000年代にかけて
百合アニメや百合的な要素を含むアニメは多く生まれ、
名作といってもいい作品も多く生まれています。
しかし、それがジャンルとしてのブームには至らず、
あくまでも作品自体の盛り上がりに過ぎなかった印象があります。
BLと同じく百合も見る人を選ぶ要素だった時代でした。
今でこそ多くの人が百合という要素を自然に楽しんでいますが、
この時代はBLも同様に「人を選ぶ」要素だった印象があります。
2010年代
2010年代に入ると、日常系アニメブームが起きます。
きらら系アニメや百合姫のアニメ、
けいおんや、ゆるゆりなど「男性」キャラクターを極力排除した
日常アニメが多く生まれたことで、百合というジャンル自体も
確立していった印象です。
作中のキャラ同士が百合な関係性にならずとも、
そういった雰囲気がある、そういった恋愛感情や言葉では表せないような
キャラ同士の空気感や関係性そのものに「百合」というものを
見出す人も多くなっていきました。
そういうのを狙った作品も増えた印象があります。
一方で「ゆるゆり」はもう一歩踏み込んだ百合模様となっており、
タイトル通りのゆるい百合な関係性がヒットを呼びました。
直接的な描写や付き合う付き合わないというような要素がない、
友達以上恋人未満ともいえるようなキャラ同士の関係性に萌える。
このあたりから百合アニメというものがジャンルとして強くなっていきます。
桜Trickなどキスシーンがダイレクトに描写される作品など、
百合というよりは直接的なガールズラブといってもいいような作品も増え、
2010年代前半は第一次百合アニメブームといってもいいかもしれません
2020年代
そんな第一次百合アニメブームが過ぎ去り、
2010年代後半になると日常アニメブームも落ち着き、
百合アニメというのも減っていきました。
百合的な要素のある作品は多いものの、これといった作品がなかなか生まれず
百合アニメ自体が絶滅危惧種のようになっていきます。
しかし、そんな中で風向きが一気に変わる作品が出てきました。
それが「リコリスリコイル」です。
ジャンル的にはスパイアクションな作品ですが、
メインキャラの二人の関係性が「百合」的な関係性を匂わせており、
この作品のヒットのおかげで百合というジャンルに再び火が付いた印象があります。
リコリスリコイルと同じ年に始まった「水星の魔女」では
ガンダムというビッグコンテンツで女性主人公でなおかつ、
百合な関係性を描くというダイレクトな描写もあり、
より百合というジャンルのブームを後押しする形になりました。
時代に伴う価値観の変化
リコリスリコイルは関係性な百合であり、水星の魔女はより直接的ではありますが、
どちらかといえば関係性な百合だと私は思います。
ただ「ガンダム」という巨大なIPで百合という関係性を描いた、
それがもたらす影響は非常に大きく、
それほど「百合」、同性愛というものが受け入れられたということでもあります。
20年前の日本では同性愛というものは嘲笑されたり、
蔑まれるものでした。
しかし、時代は移り変わり「LGBT」という言葉も生まれ、
同性愛というものに対する世間の認識も変わりつつあると私は思います。
結果的にそんな社会から生まれるコンテンツにおける同性愛の立ち位置、
認識も変わってきたように思えます。
「忌避される禁断」の愛ではなく、当たり前のもの。
だからこそガンダムという巨大IPの中でもそれを描くことができた。
そんな変化を百合アニメから感じることができます。
多様化
2023年になると百合アニメが増えていきます。
『転生王女と天才令嬢の魔法革命』、『私の百合はお仕事です!』、
『私の推しは悪役令嬢。』 と百合なタイトルや、
百合を匂わせるコンテンツの作品が増え始め、
2024年には『ささやくように恋を唄う』 も放送されました。
もっとも『ささやくように恋を唄う』 は内容より作画崩壊のほうが
問題になってしまったのが本当に残念ではありますが、
間違いなく百合というジャンルが一気に増え始めたことを感じさせてくれます。
魔法少女にあこがれてはやや方向性が過激なため、
百合というには過激すぎる印象はありますが、
異世界ものから学園もの、果ては紳士アニメまで
様々なジャンルの百合アニメが生まれ始めています。
エポックメイキングからブームへ
そんな百合アニメブームの気配が見ていたここ数年、
2025年には「わたなれ」がエポックメイキングとして
アニメ業界にインパクトを与えました。
ハイクオリティな作画はもちろん、ドストレートなガールズラブコメとして
大人気な作品となり、映画は大盛況、一部の界隈では
鬼滅の刃のような盛り上がりを見せたことで、
百合アニメのエポックメイキングが起きたといっても過言ではありません。
さらに追い風が吹くように2026年1月には
「超かぐや姫」がNetflixで配信されました。
SF要素に百合、ボカロ、様々な要素を掛け合わせた本作品は
「わたなれ」とは違い関係性をにおわす百合ではありましたが、
ここまで百合な映画がヒットしたことは過去にはありません。
わたなれ、超かぐや姫、連続して百合な作品がヒットしたことで
完全に百合アニメブームの流れが生まれています。
百合の時代が来る!
リコリスリコイルあたりから百合アニメブームの気配が見えていましたが、
去年のわたなれ、今年の超かぐや姫で完全に流れが来た感じがあります。
同性愛というものの描き方、見る側のとらえ方が変わったからこそ、
百合が当たり前のように要素として作品に取り込まれたからこそ、
もはや特別なものではなくなってきたのかもしれません。
異性愛なラブコメが当たり前にあるように、
同性愛なラブコメもあ当たり前にある。
ブーム、一過性のものではなくジャンルとして確立し、
ファンタジーアニメやラブコメのように当たり前に毎クールあるものとして
百合が流行る日が来るかもしれません。
そんな時代の幕が上がる音が聞こえてくるような、
ここ最近の流れに1オタクとしてワクワクてかてかしてしまいました。
最後までお読みいただきありがとうございました。


