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欠点はあるものの親子でしっかりと楽しめる「クレヨンしんちゃん 爆睡!ユメミーワールド大突撃」レビュー

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      2016/12/11

評価★★★★☆(61点)全97分
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あらすじ ある日、巨大な魚に呑み込まれる夢を見たのをきっかけに春日部市民たちは夢の中で巨大魚の体内にある不思議な世界に迷い込む。引用 – Wikipedia


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欠点はあるものの親子でしっかりと楽しめる

本作品はクレヨンしんちゃんの映画作品。
クレヨンしんちゃんの映画作品としては24作目となる。
監督は逆襲のロボとーちゃんでも監督を努めた高橋渉、制作はシンエイ動画。
脚本は劇団ひとりと監督の両名となっている。
ネタバレも含みますので、ネタバレが嫌いな方は注意。

見出して感じるのは懐かしさだろう。
キャラクターデザインと総作画監督を長年、
テレビ・映画シリーズに作画監督・原画で携わってきた針金屋英郎がやっているから
なのかもしれないが、映画特有のキャラデザの違和感と言うものが一切なく、
最近のクレヨンしんちゃんというよりは2000年代前半くらいの
クレヨンしんちゃんの雰囲気にあふれている。

更に丁寧なストーリー展開。
冒頭に野原一家の夢が描かれ、いつもの日常とギャグパート、
そこから幼稚園での日常描写につながる展開は、インパクトとしては薄い。
しかし、序盤でしっかりといつもの日常を描くからこそ、
そこから始まる非日常へのストーリーにスムーズに移る。

この作品における非日常の要素の1つが「転校生」だ。
しんのすけのひまわり組に新しいお友達が転入してくる。

はっきりいって「転入生」という要素はベタベタなのだが、
長年映画をやっているクレヨンしんちゃん映画シリーズの中で初であり、
「劇団ひとり」というクレヨンしんちゃんとは普段クレヨンしんちゃんに
関わっていない人が脚本に参加したからこその、
ベタではあるがクレヨンしんちゃんとしては新しい要素になっている。

更にもっと珍しいのが「ネネちゃん」がフューチャーされている。
転入生は女の子であるが、性格の悪く大人びている女の子だ。
そんな女の子に対し、ネネちゃんはぶつかっていく。
性格の悪い女の子同士だからこその友情ともいえば良いのか、
徐々に二人の関係性が変わっていく様子は見ていて面白く、新鮮だ。

それだけでなく、
きっちりと「クレヨンしんちゃん」のキャラクターにスポットを当てている。
序盤で夢の世界で繋がったキャラクターたちの、
それぞの夢をそのキャラクターらしくきっちりと描いており、
映画では活躍しないor出てこなかったようなキャラクターにも
見せ場のシーンが有る。

バラ組の「チーター」まで出てくるのは相当レアだ(笑)
高橋渉監督は前作の逆襲のロボとーちゃんのときにも感じたが、
クレヨンしんちゃんという作品をきっちりと理解し、
クレヨンしんちゃんに対する愛情がしっかりとあり、
長年のクレヨンしんちゃんが喜ぶ要素をきっちりと入れてくる。

丁寧なキャラクター描写と、丁寧なストーリー展開。
徐々にストーリーが盛り上がっていき、徐々に面白くなっていく。
序盤の1時間位は強いアクション要素などもなく、派手なシーンは少ない。
しかし、この1時間でしっかりと話の基盤を固め、
ストーリーをどうたたむのかを残りの1時間で見せる。

子供が見ても大人が見ても、同じようにストーリーをきっちり理解できる。
決して子供だましではない、丁寧なストーリー描写だからこそ
「親子」で楽しめるストーリーになっており、
親子で「この先、ストーリーがどうなるんだろうか?」という
強い期待感を抱かせてくれる。

悪役のキャラクターも決して絶対的な悪ではない。
この作品の悪役は「自分の娘に悪夢を見せたくない」という理由で、
他人の楽しい夢のエネルギーを吸っている。
そのせいで夢を座れた人は悪夢しか見れなくなるが、
他人の夢を吸わないと自分の娘が必ず悪夢を見てしまう。

クレヨンしんちゃん映画の悪役は世界征服や自分勝手な理由での悪い行動が多く、
子供向け映画に有りがちなわかりやすい目的を持った敵だ。
しかし、今作の敵はそんな単純な悪ではない。
親だからこそ悪に手を染めている。決して勧善懲悪ではない。

ただ、丁寧に描いているからこそテンポは悪い。
派手なシーンも逆襲のロボとーちゃんんときのようなシーンは少なく、
映画としてはやや地味なシーンが多い。
「大和田獏」のネタなど大人でないと伝わらないネタもある。

終盤でしんのすけたちが「夢の力」で戦うような展開になるのだが、
あの要素が、もう少し早い段階で描かれていれば地味さが回避できただけに、
終盤だけなのが残念であり、しんのすけの「バクの力」など唐突に感じる事も多い。


全体的に見て非常にできがいい作品ではある。
起承転結の流れが素晴らしく、日常から非日常への変化、
クレヨンしんちゃんという作品に対する強い愛情があるからこその、
キャラクター一人一人のきっちりとした見せ場と、丁寧なストーリー展開。
素直に面白い部分も多くある反面で、丁寧に描きすぎて地味になっている部分や、
わかりづらいネタなどもあり、完成度の内容だからこそ
気になるポイントが目立ってしまっている作品だ。

欠点も多く言ってしまったが、今までのクレヨンしんちゃんの駄作作品とは
比べ物にならないくらい面白い。
クレヨンしんちゃん映画としての面白さが及第点以上にしっかりとあるからこそ、
気になる欠点であり、決して駄作ではない。
名作になりそうなのにその一歩手前で立ち止まっているもどかしさがある作品だ。

もう1つ欠点をノベルならばやや怖い要素があること。
「悪夢」の中での敵キャラなどおどろどろしく描かれている部分もあり、
小さい子が見ると夢を見る=寝るのが怖くなってしまうかもしれない。
踊れアミーゴのようなトラウマ級の怖さではないが、
子供に見せる場合はいささか注意していただきたい。

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