とらドラ!

とらドラ!感想

評価/★★★★★(85点)

とらドラ!感想

制作/J.C.STAFF
監督/長井龍雪
声優/間島淳司,釘宮理恵,堀江由衣ほか

あらすじ
その目つきの鋭さのため、不良に見られてしまうことを気にしている高須竜児は、
高校2年に進級し、以前から好意を寄せていた櫛枝実乃梨や、
親友である北村祐作と同じクラスになることができた。一方で、
新しいクラスメイトの間にはびこる「高須は不良」という誤解を、
また最初から解かねばならないことが憂鬱であったが、
実乃梨の親友で「手乗りタイガー」こと逢坂大河との出会いにより、
意外に早くその誤解は解かれることとなる。

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好きだぁぁぁぁあぁぁぁああ!

原作はライトノベルな本作品。
本レビューはBD発売に伴い管理人が購入したので
再レビューしたものです。

基本的なストーリーは青春ラブコメ、
目付きが悪いせいで学校では不良と勘違いされえいる主人公、
そんな主人公が鞄に間違えて入っていたラブレターを送ったヒロインが
ラブレターを取り返そうと闇討ちするところからストーリーは始まる(笑)

ストーリー始まって早々癖がある、
目付きの悪い主人公に対し、いきなり主人公のことを殴るわ闇討ちするわという
第一印象としてはあまりいい印象を受けないヒロイン、
更にそのヒロインは別に主人公に好意を抱いていない所から
ストーリーが開始する。

ライトノベルでラブコメというと、無条件でヒロインは主人公のことが好き。
そういうパターンが非常に多い中で、この「とらドラ」という作品は
ヒロインは別の男が好き、主人公も別のヒロインが好きという
平行線な状態から始まっている

序盤のストーリーは互いが互いの恋がうまくいくように協力していく
この展開は見ていて微笑ましく甘酸っぱい。
ヒロインである大河の不器用な行動やドジっ子ぶり、
好きな人を目の前にしてキョドってしまう仕草などは可愛らしく、
ストーリーが進めば進むほど「大河」の可愛さに惹かれていく

そんな不器用な「大河」にきつく当たられながらも
主人公の「竜児」が男らしく対応する。
ヒロインが暴走気味かつ脇役も曲が強いキャラが多い中で
この「竜児」という主人公はブレずに男らしい行動をする

そんな二人が中盤までは、お互いの恋を成就させようと互いに頑張る
二人の行動は甘酸っぱく、不器用に、健気に
学校生活を楽しみながらストーリーを展開していく

微笑ましい序盤の展開を過ぎ、中盤からはややドロッし出す、
ヒロインの親に関わるストーリーや
それぞれの秘めた思い、そしてその爆発。
序盤の雰囲気から、中盤はやや暗めに変わっていく

しかしながら、その暗めな印象も序盤で丁寧にキャラクターたちを描き
序盤の段階で絞られた登場人物たちに強く感情移入することができ、
中盤からの展開をより楽しませる。
今までの伏線を生かしてはいるものの
見ている側からしたら「予想外」の行動や言動を唐突に展開する

中盤の登場人物の行動や言動が「若い」、この一言の限る
若さゆえの過ちや、若さ故の悩み、若さ故の衝動の爆発
迷い喘ぎ苦しみ、目の前の壁をどうにかぶち破り、乗り越えていく

乗り越え方も、もう笑うしかないくらい馬鹿げてる。
だが若いからこそ許される、その馬鹿げた行動が
見ていて微笑ましもあり、羨ましくもある。
だが、この馬鹿げた行動の行く末が過剰ともいる演出で結末を遂げる。

この演出に関しては賛否両論だろう、
なにせ女の子と女の子がガチで殴り合っている(笑)
感情の爆発として暴力という行動がわかりやすいが、
作画的にも演出的にも声優さんの演技的にも、真に迫りすぎていて
人にとっては引いてしまうだろう。

中盤以降は周囲の気持ちも徐々に変化してくる、
何気ない一言が、何気ない出来事が、それぞれの気持ちに変化をもたらし
その変化に戸惑い、大きな変化につながっていく

この各キャラの心理描写は丁寧に描かれている
2クールという尺の余裕もあったのだろうが、
各キャラの気持ちの変化をゆっくり、じっくりと丁寧に描写し
見れば見るほどキャラクターに感情移入してしまう

そして終盤、2クール近い積み重ねをへて
ラブコメの主人公とヒロインの気持ちが重なる、
それまでのすれ違い、それまでの間違い、それまでの気持ちが爆発する。
終盤の行動はもう、極端としか言い用がない。

殴り殴られ、追いかけ追いかけられ、突き飛ばされ飛び降り、
そしてプロポーズ。
行動も言動も極端に極まりとしかいいようがないが、
それまでの丁寧な心理描写による感情移入のせいで
極端な行動もキャラクターの魅力と声優さんの熱演で応援したくなる。

そして最終話の結末、極端な行動の割には以外にあっさりとした展開になってしまい
色々はしょりすぎ&詰め込みすぎてしまったのは残念だが
綺麗に物語を終えているのは評価したい

全体的に見て起承転結がしっかりしたストーリーだ。
そこに活き活きとしたキャラクターが生き、
青臭いセリフや極端な行動を声優さんの演技力でカヴァーし、
純粋に、面白く、青春ラブコメを楽しむことが出来る作品だ。

しかしながら、残念なことに作画がたまにひどく崩れる。
私はブルーレイで見たのだが、TVシリーズで修正されている事はなく
シーンによっては「誰!?」と思うほど崩れている、
これに関しては本当に残念だ。
シリアスなシーンなのにキャラの表情が笑えてしまうほど崩れているのは
せっかくのブルーレイ画質なのに残念で仕方がない

だが、それを補うまでのキャラクターの魅力。
ヒロインの大河、主人公が最初から物語の中盤まで行為を抱いている実乃梨、
主人公に惚れているのにいつも冷静な亜美、
3人のヒロインのそれぞれの魅力と不器用さが生きていた

そして主人公の竜児、男らしい行動の反面鈍さもあり流されやすいがあったが
性格がキツメなヒロインに対してはちょうどいい塩梅で
主人公らしく物語の中心にいた。
更には序盤から中盤は主人公の友達として活躍した北村、
終盤こそ彼は道化でしかないが(笑)、中盤まで描かれた彼のストーリーも見逃せない

キャラや外見こそラノベっぽいが、
ストーリーは前半は青春、後半は昼ドラと昨今では珍しい作品だ。
萌えをとったら何もなくなる、そんなラブコメが多い中
この作品はしっかりとストーリーも楽しませ、
キャラクターにもしっかりと感情移入できる。

またライトノベルらしく、萌えももちろんある。
ヒロインの大河最初こそまさに虎だが、
話が進めば進むほど可愛さがにじみ出て、物語の終盤はたまらない。
特に最終話でのキスシーン、あれは・・・たまらない(笑)

丁寧に堅実に面白く、しっかりと作られた作品だ。
個人的な意見になるが私はこの作品が好きなんだと
BD購入してしっかりと実感できた。
消費するだけではない、しっかりと何度でも楽しめるアニメだ

この作品は間違いなく名作だ。
ブレずに貫き通した青春ラブコメ、甘酸っぱい恋の話が見たい
不器用な青春物語を楽しみたい、最近の中身のないアニメは飽きた
そんなかたは、この作品をぜひお勧めしたい。

ただ、この作品は見るのに気合がいる作品だ
2クールという尺、後半の昼ドラ的重い展開など
ライトノベル原作ではあるものの手軽な作品ではない。
休日に一気に見る。そんなときに見るのをお勧めしたい。