ブラック★ロックシューター


感想


評価/★☆☆☆☆(14点)


ブラック★ロックシューター感想

制作/Ordet、サンジゲン
監督/吉岡忍
声優/花澤香菜,沢城みゆき,阿澄佳奈ほか


あらすじ
中学校へ進学した黒衣マトは、「小鳥遊」という苗字に興味を持ったこと、お互いに同じ絵本が好きであったことから、クラスメートの小鳥遊ヨミと親しくなる。だが、彼女はなかなかマトに心を開こうとしない。その原因は、幼馴染の出灰カガリに行動や交友関係を監視・束縛され続けていることにあった。 一方、現実世界と異なる裏世界では、ブラック★ロックシューターと何者かの戦いが続いていた。



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別にブラック★ロックシューターじゃなくてもいいよね

本作品はブラック★ロックシューターのTVアニメ化。
去年、雑誌の付録などでOVAが収録された。
基本的にOVAとのストーリーのつながりはなく、
キャラクター名や声優が同じという感じ。

まず見だして感じるのは、OVAの独特な雰囲気がなくなった。
特に作画に関してはOVAのほうはレベルの高さと独特の雰囲気のおかげで
「ブラック★ロックシューターの世界観」というのを印象づけていたが、
TV版は普通の作画、キャラデザも劣化している。
OVAは雑誌の付録や無料配信なのにレベルが高い!と感心したのだが
TVアニメになって劣化するというのはかなり残念だ。

ストーリー的には恐らく殆どの人の第一印象が「重い」だろう。
一部キャラクターの病的なまでの重いキャラクターが
1話から唐突に出て主人公にのしかかっていき、
まだ登場人物に一切感情移入していない状況から空気を重くしている。
1話の時点から詰め込みすぎて言うような印象と同時に思い印象を受けてしまう

更にBRSの世界と主人公たちの世界が同時に描かれるという
OVAからやっていた「わけのわからない」描写も展開されるため
意味不明さも後押しされる。

更に印象を最悪にさせるのが挿入歌だ。
1話の時点から感情的に無理やり「泣かせるシーン」を作り、
うるさい挿入歌が流れる。
制作側、脚本家及び監督の自己世界観を押し付けられている感覚になる。
1話の時点からこれほど最悪な印象を植え付けられる。

OVAでも感じたことだが致命的なまでに
「ブラック★ロックシューター」の世界と「登場キャラ」の世界が融合していない
比喩表現として登場キャラの心象世界、心のぶつかり合いを
ブラック★ロックシューターとの戦いで表現するというならば
まだ許されるかもしれないが、
中途半端にブラック★ロックシューターと人間の世界を融合してしまい
意味のないものになっている。

ブラック★ロックシューターはブラック★ロックシューター、
登場キャラは登場キャラで別々のアニメを作ったほうが面白く感じられるだろう。
極端な話だが、交代制で描写すれば面白く感じたかもしれない。
1話=人間の世界、2話=ブラック★ロックシューターの世界
3話=人間の世界、4話=ブラック★ロックシューターの世界という感じに。
(終盤は2話連続で同じ世界とかの変速でも面白かっただろう)

中途半端に1話の中で交互に描いてしまうため、
ストーリーの印象が散漫になってしまい、面白みも分散する。
簡単にいえば、この作品自体がごちゃごちゃしてしまっている
例えるなら本を開いた時に左と右のページで別々のストーリーを展開しているため
読みづらいような感触になってしまう

もっと極端な話をすれば、別にブラック★ロックシューターの戦いを描かなくても
人間同士の会話でストーリーが片付いている。
なのに、無駄にブラック★ロックシューターの戦いを混ぜている。
無駄な心象世界の描写のせいで、面白みを感じない。
ストーリー的に必要のない描写を淡々と見せられるため、
見ている側は素直にストーリーを楽しめない。

ただ、素直にストーリーを楽しもうとしても本当にキャラクターが
極端で暴走気味なキャラばかりで、感情移入は無理だ
病んでいるキャラクターばかりで、唐突的な行動も多い。
簡単にいえば登場キャラ全てヤンデレみたいな状態で、厳しい

脚本家の頭の中だけでストーリーが展開され、
自己満足を押し付けられるような感覚になる。
その脚本家の頭の中を知りたい!と思わせるだけのストーリーの内容でもなく、
自己満足を味わたいと感じられるだけの魅力がない。

全体的に見て完成度は低い。
OVAのほうがストーリー的な問題はあったものの50分で
しっかりとまとまっており、映像的な面白みもあった
だが、TVアニメ版は映像的な面白みや評価できる部分はなく
ストーリーの面白みも薄い。

やりたいことや伝えたいことはわかる。
だが、ブラック★ロックシューターという部分が邪魔をしており
やりたいことや伝えたいことが素直に表現されていない。
中学生という難しい年代の悩みを極端なキャラ描写で描くという
ストーリーは確かに面白い。

だが、大胆に言えば「ブラック★ロックシューター」という
要素が本作品には別に要らない。
ブラック★ロックシューターという要素での心象世界の表現というのが
発狂キャラばかりで共感もしにくく理解もしにくい。

ストーリーの重要な設定が明かされても
「へぇ~・・・そうなんだ~・・・」となって、
見ている途中で「あ、この作品どうでもいいな」と感じてしまう。

この作品で唯一評価できる部分があるとすれば声優さんの演技だろう
狂気的なまでのキャラ設定やセリフの数々は
演技力がなければ意味がなく、逆に声優さん達のしっかりとした演技があればこそ
この極端なキャラ設定を印象づけることが出来た。

特に阿澄佳奈さんの演技は素晴らしかった。
今まで、明るいキャラクターなどが多かった阿澄佳奈さんだが
本作品では序盤こそいつもの「阿澄佳奈」だが、
終盤の阿澄佳奈さんの演技はこの作品を見た価値があったことを感じさせられる

個人的には声優さんの演技以外は楽しめなかった。
ブラック★ロックシューターのアニメ化って
ブラック★ロックシューターが好きな人にとって
こういうストーリーが理想なんでしょうか?
よくわからない・・・・(苦笑)

制作側にも「ブラック★ロックシューター」という設定のお陰で
素直に作りにくくなっているのでは?と裏方事情まで感じられる作品だった。
恐らく2期はないだろうが、
もし、今後ブラック★ロックシューターがアニメ化されるのであれば
別のアプローチの仕方でのアニメ化に期待したいところだ

超個人的には沼倉愛美さんを堪能できたのでその点は満足(笑)