人類は衰退しました

人類は衰退しました 妖精さんの、ひみつのこうじょう (中原麻衣&花澤香菜出演/人退&AURAコラボイベント抽選応募券付) [Blu-ray]


評価/★★★★☆(62点)


人類は衰退しました 妖精さんの、ひみつのこうじょう (中原麻衣&花澤香菜出演/人退&AURAコラボイベント抽選応募券付) [Blu-ray]

制作/AIC ASTA
監督/岸誠二
声優/中原麻衣,石塚運昇,福山潤ほか


あらすじ
現在の人類が衰退して数世紀が経った世界で、調停官となった旧人類の少女と、新人類の「妖精さん」(フェアリーよりはコロボックルに近いと評される)との交流を描いた物語。



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スルメ

原作は美少女ゲームのライターで有名な田中ロミオ氏による作品。

基本的なストーリーはSF日常・・・という感じだろうか?
タイトル通り、人類は衰退しており食料などの物資が不足している、
そんな中、新人類として「妖精さん」が増えており
今や地球に100億人と言われている世界感で、
主人公はあまり言語能力が優秀ではない妖精さんとの調停官をやっているという所から
ストーリーは始まる。

序盤、いきなり話がが始まる。
世界観の設定や主人公の名前すらわからないままに、
にわとりを捌くどうかというストーリーを展開し、
そうかと思えば妖精さんがいきなり出る(笑)
視聴者に対する親切さというものはなく、ドンッ!と作品の世界観を押し付けられる
しかし、この「世界観」こそが本作品の魅力とも言える

ほのぼの可愛い妖精さんの日常、そんな印象を持たせておきながら
「加工された鶏肉が動き喋る」、「加工された鶏肉が人間へ反乱を目論む」など
冷静に考えると頭を抱えてしまうような展開だ。
その後も、衰退した世界なはずなのに同人誌を発行したり、
漫画の世界に閉じ込められたりと、脈絡があるんだか無いんだかの
唐突なシュールな展開でストーリーを構成する

本作品は真剣に見たり真剣に考えてはいけない。
こちらが予想していたストーリー展開を簡単にぶち壊し、
予想外の展開に持っていく(笑)
ところどころに挟まれるギャグも皮肉めいたものも多い
加工食品や同人誌といったメインストーリーの裏でそれを皮肉った描写も織り込んでいる
アクの強いジョークというのがわかりやすいかもしれない

またキャラクターの関しても面白い。
「私」「助手」「叔父」「妖精」とメインのキャラクターに明確な名前がない
明確な名前がないからこそ、衰退した世界の雰囲気を後押ししており、
衰退してしまったからこその「個のこだわり」みたいなものがなく、
登場人物たちがたんたんと妖精さんの起こす事件に巻き込まれる

最大の謎はなぜか時系列シャッフルしていることだ。
話が進めば「ヒロインがなぜ髪が短かったのか」という理由も明らかになる、
確かにこの不思議な世界観において、時系列シャッフルは効果的だったが、
入り込みにくい世界観だけに、1話だけでも話しとしてわかりやすかった10話を
1話に持ってきても良かったのではと感じた

全体的に見て癖はあるがよくできている作品だ。
特に主人公である「私」を演じた中原麻衣さんの演技は素晴らしく、
前半から中盤までの飄々とした演技をされているかと思えば、
最終話ではしっとりと演じている。
人類は衰退しましたという作品で少しだけ「ウルッ」っと来てしまったのは
彼女の演技力がなせる技だったのだろう

しかし、ストーリー展開は予想できない展開の数々なのだが淡々としている
これは人によっては退屈に感じてしまい、
セリフや描写されている内容を素直に受け取るのではなく、もう一歩踏みまなければ
そのセリフや内容が本当に表している描写に辿りつけない
簡単に言ってしまえば難易度の高い作品といえる

1話だけでもダメで、3話だけでもダメだ。
5話くらいまで見て「うずうず」っと面白さが広がっていき、
最終話まで見終わってしまうと「面白い作品だった」という余韻が残る
噛めば噛むほど味の出るスルメのような作品だった

ただ、1話30分というのが若干長く感じる時もあった。
1話15分の2話構成というのが本来は本作品に合っているのかもしれない。
面白いのがダレてしまう箇所があったのは気になった。

2期はあるのだろうか?
原作ストックがあまり無いようだが、2期があるならば是非見たい作品だ。
ただ、この作品はいわゆる「売れる」部類の作品ではないような気もするのだが
果たして・・・

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