貧乏神が!

貧乏神が! 一丁ド派手につめこんじゃいましたDVD-BOX


評価/★☆☆☆☆(15点)


貧乏神が! 一丁ド派手につめこんじゃいましたDVD-BOX

制作/サンライズ
監督/田陽一
声優/花澤香菜,内山夕実,内山昂輝ほか


あらすじ
異常な幸運で世間のエナジーバランスを乱す桜市子のいる人間界へ、彼女を普通の人間にするために貧乏神界から貧乏神・紅葉が遣わされたことによって騒動が巻き起こされる。



関西吉本ノリなアニメ


原作はジャンプスクエアで連載中の作品

基本的なストーリーはコメディ物。
異常な幸福をもつ主人公、そんな主人公を普通の人間にするために
貧乏神が幸福を奪いにやってきて・・・というところからストーリーは始まる。

見だして気になるのは大げさすぎるリアクションだろう。
なんというかコロコロコミックやボンボンのギャグ漫画のように
「ずっこける」リアクションをする主人公は、
あまりにも大げさすぎて笑いというよりは「今の時代にそのリアクション・・・?」と
若干疑問視してしまうほどの滑り具合だ。

この作品に関しては「ギャグ」が古い。
勢いに任せたネタをストーリーに織り込んでるが、
その「勢い」に任せすぎており、肝心のネタで笑いにくい。
ネタの笑えなさを勢いと、やりすぎでなんとか笑いにつなげているような印象も受けた
また、「この貧乏神がっ!」というセリフも何度も出てくるのも気になった

パロディもかなり織り込まれているが、
そのパロディが「流れ」の中でついでに描写されているだけにすぎず、
パロディが直接笑いに繋がっておらず、パロディの引き出しも少ない。
同じパロディを何度も使ってくるので「またそのパロディか」と
若干飽き飽きしてしまう。

ギャグに関しては好みの問題が大きいが、
個人的にはこの「関西のノリ」&「古いノリ」は合わなかった。
合う人はがっつりと笑えるのかもしれないが、
大げさで勢いで笑わすタイプの笑いといえるだろう

肝心のストーリーだが「周囲から幸福を吸収する」主人公と
幸福のバランスを保つために主人公から幸福を吸い取ろうとする貧乏神という感じ。
主人公はわがままなお嬢様で、幸福を周囲から吸収しているため常に余裕。
だが、幸福を吸収してしまうため「周りを不幸にしてしまう」という性質もある。
周りを不幸になってしまう過程で、主人公の成長を描いているのだが
これがまた「シリアス」&「感動」的なストーリーを入れてくるギャグアニメなのに。

当たり外れの大きすぎるギャグを展開しつつ、感動的なストーリーを入れてくる。
ギャグで笑わし、感動でほっこりさせるのが目的なのかもしれないが
どちらも中途半端に展開してしまっているためメリハリがついているとはいえない。

ただ、これは序盤までの評価だ。
中盤からはこのシリアスとコメディのバランスがとれており、
ギャグも勢い任せではなくキャラ性に頼ってはいるものの笑えるものが出てくる。
しかし、それでも「滑るギャグ」や話も多く、結局は勢いだけのアニメになってしまっていた

全体的に見て、「この作品ならではの面白さ」を感じなかった。
テンポと勢いは確かにあり、それを後押しするように声優さんたちも演技しているのだが
逆にそれが笑わそうと「必死」な感じになってしまっており、
その必死さがこちら側にも伝わってきてしまった作品だった。
特に序盤はその必死さが顕著で、笑いにくかったが
中盤からようやく肩の力が抜けたような印象で笑いにつながっているシーンも多かった。

中盤からキャラクターが増えたのとキャラクターの立ち位置がしっかりしたのも
大きかったかもしれない、変態チックなキャラクターと変態的行動は
この作品の魅力をかいま見えたのだが、
いいところでまた新キャラが出てしまい、早々なネタ切れを感じてしまった。

本作品で一番驚いたのは花澤香菜さんの叫びにも似た演技だろう
勢いとテンポのある作品だけに叫ぶような台詞も多く、
「喉大丈夫か?」と若干心配になってしまうほどドスが聞いていた(笑)

2期があれば、この作品自体がこなれてくる感じもあるのだが、肝心の売上がかなり悪い。
そのかわり原作の売上が好調なようなので、もしかしたら2期があるかもしれない。
中盤以降から良くなった作品だけに、2期があれば期待したい作品だ。