Carnage

2016年6月29日

評価/★★★☆☆(49点)

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70年代西部劇、後味の悪さもオマージュ?

本作品は日本アニメーター見本市という企画の中の一本、
監督は本間晃、製作はスタジオカラー
作品はこちらからみることができる
http://animatorexpo.com/carnage/

見出してそうそう「癖の塊」を見せつけられるような衝撃的な作画だ
本当に「手描き」した少女がシャワーを浴びているシーンを
下から上に舐めるようなカメラワークで映す。

まるで70年台の「フィルム」のようなノイズを画面に走らせ、
アメリカの「西部劇」映画のオマージュを感じる
日本語音声なのにわざわざ「日本語字幕」を入れてくる辺りも
ニヤリとする演出だ

非常に渋い作品だ。
「左腕を欠損したガンマンの少女」を主人公にし、彼女の復讐劇を描く。
ストーリーとしては非常にシンプルだ。
だが、「西部劇」という懐かしいストーリーとオマージュ演出が
作品の「味」を苦みばしった強烈なものに仕上げ、
思わず画面に釘付けにされる。

ただストーリーがものすごく中途半端に終わる
思わず「そこで終わるのかよ!」と突っ込みたくなるほど
中途半端なところで区切られてしまった感じが強く、
悔しいかな、それが強く作品の印象を残すものに仕上がっている

全体的に見てここまで「癖」を強烈に押し出した作品も珍しい
西部劇映画のオマージュ演出をところどころに取り入れ、
終始重苦しい雰囲気でストーリーが進むのにもかかわらず
その演出に思わず顔がにやけてしまい、
ストーリーがあまりにも中途半端なところで終わる「後味の悪さ」にも
思わずにやけてしまう。

はっきりいって質アニメと言われるたぐいのものだ。
この作品ががっつり2クールぐらいで描かれても恐らく売れない
だが、売れない作品だからといって面白いくないわけではない
この作品ががっつりと作られたら記録には残らないが記憶に残る作品になるはずだ
「売れる傾向の強い作品」ばかりがアニメ化する中で
似通った作品が増えるアニメ業界だが
この作品はそんな業界の雰囲気に「一石」投じられた気分になる作品だ

演出、作画と非常に面白く、色々な「メッセージ性」を感じる作品だが
好みが分かれる作品だ。
後味の悪さもしっかり残るため、見る人を選ぶ作品だが
「アニメーター見本市」という企画の中では頭1つ目立つ作品といえるだろう

個人的にはこのテイストは嫌いじゃない。
ガッツリ見たいか?と言われると難しいところだが、
90分ぐらいの映画で見たくなるような内容だ。
山寺宏一さんの複数区のキャラクターの「演技」の使い分けも見所の1つだろう