俺、ツインテールになります。

2014年12月28日

評価/★★☆☆☆(38点)

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己の中の「ツインテール」と対話するアニメ

原作はライトノベルな本作品。
アニメーション制作は「プロダクションアイムズ」、
監督は俺妹などで有名な「神戸洋行」

始まって早々、主人公による「ツインテール愛」が語られる
特にそこに今までのアニメの変態主人公たちのような強烈な変態性を感じることはなく
極端な描写といえば「思わずツインテールをつかむ」癖ぐらいだろう(笑)
そんな主人公の前に「いきなり」女性が現れブレスレットを押し付けられ、
「ツインテール」の消失を防ぐために闘うことになる。

何を言っているかわからないと思うが、このまんまなのだから仕方がない。
この作品は「ギャグ」のような設定を「本気」でやっている作品だ
ツインテールを愛する少年がツインテールを守るために
ツインテール少女に変身して闘う(笑)
もはや本気でやっているのか?と問いただしたくなるほどのバカっぽさだ。

試しに上の文章をの「ツインテール」を「平和」に置き換えて
「ツインテール少女」を「ヒーロー」に変えてみて欲しい。
だいぶまともな作品に見えるはずだ(笑)
この作品はいわゆる「王道の変身ヒーロー」にツインテール要素を強烈にぶちこんだ作品だ

登場人物たちは大真面目だ
主人公はツインテールを守るため敵はツインテールを奪うため、戦う。
視聴者に「盛大にツッコませる」ことで作品としての形をなしているが、
ツッコミ役の幼なじみもこの設定の世界観を受け入れているため
見ている側はツインテール部分に突っ込みつつも、
作品の登場人物は真面目に変身ヒーローストーリーを進めている。
作品全体で「シュールギャグ」をやっているようなものだ

まじめに戦い、まじめに熱血ヒーロー物をやっている。
だが、守るものは「平和」ではなく「ツインテール」。
ヒーローの力の源も「正義の心」ではなく「フェチズム」と
1つ1つの要素がふざけており、ソレが面白さになっている。

ふざけているだけではない、いや、もちろん状況はふざけているのだが
「戦闘シーン」は意外にもきっちりと描かれる
特に1話は、特撮などの「王道」の敵の倒し方、とどめを刺した後の展開などのお約束、
敵を倒す際のカメラアングルやキャラクターの構図など
きっちりと「特撮」的な見せ方をしており思わず「おぉ!」となるほど完成度の高い
特撮アクションをアニメーションの中できっちり描いている。

燃える部分とふざけている部分、この2つのバランスが絶妙で
ふざけすぎた後はきっちりと燃える展開に、燃える展開の後はきっちりとふざける展開に、
シュールギャグの部分と特撮ヒーローの部分をきっちりと描き分けることで
この作品の「世界観」をきっちりと作り上げており
序盤はこの絶妙なバランスを楽しむことができる

特に「敵側」の描写が妙に面白い。
外見的には仮面ライダーに出てきそうな怪人の姿をしているが、
彼らはそれぞれ「フェチズム」を持っている、作中では属性力となっているが
怪人たちは「男の娘」が好きだったり「唇」が好きだったり「脚」が好きだったりと
怪人の姿をしてるのに中身はただの特殊性癖な男だ

そのためどこか愛らしく、なんか正直かわいい(笑)
次に誰が主人公と戦うかを決める際に「ジェンガ」で決めるなど、
ちょっとかわいすぎて不思議な愛着すら生まれてしまう

ただ、この作品はハッキリ言ってしまうと「出落ち」な感じは物凄い強い。
主人公のツインテールへの愛情、怪人たちのフェチ具合など
はっきりいって「中途半端」な描写になってしまっており、
もう少しはっちゃけて貫いて変態性を上げてもいいのではないか?と感じてしまうほど
ちょっと中途半端だ。

ただのブルマ好き、ただのリボン好き、ただのツインテール好きでしかなく
ソレに相応しい「極端すぎる行動」の描写が少なく
あくまでキャラクター付けとしてのフェチズムにしかなっておらず、
もっと暴走して欲しいのに小さくまとまってしまう。

それに伴いキャラクター作りも弱い。
ツインテールという要素を除けばどこかで見たヒロイン、どこかで見たキャラでしかなく
そこにこの作品ならではのキャラクターたちの魅力が薄い。
愛すべきバカアニメなのだから、もっとバカになってほしいのにどこか気取ってしまい
そのせいでキャラクターたちの「日常」シーンがつまらなく感じてしまう。

だからこそ一発芸人の出落ち感覚が物凄く強く、
各話に出てくる怪人によっては退屈になってしまう。
話によっての当たり外れ物凄く大きく、「作画崩れ」も非常に目立つ
序盤、とくに1話の戦闘シーンは「特撮」モノとしても楽しめるほど素晴らしい完成度だったのに
それ以降の戦闘シーンはとたんに息切れしたかのごとく見せ方も単調で迫力がなくつまらない。

この作品は前述したように「バランス」が重用な作品だ。
シュールギャグなバカな部分と熱い特撮部分、その両者がきちんと描かれてるからこそ
面白いと感じられるのに1話以降は特撮部分の魅力が薄い
シュールギャグの部分も1話で出落ちになってしまい、
それ以降に「強烈なインパクト」を感じるような要素がなく、
1話の「面白さの余韻」のまま惰性で見てしまっているような感覚が強い

特に作画の崩壊具合は致命的だ
話によって・・・いやシーンによって「顔」が違い、
シーンによってキャラクターの「頭身」も違う。
というより「頭の形」すら極端に違う場合もあり、ちょっと落ち着いて見れない(苦笑)
特に中盤以降はセクシーシーンも多いのにもかかわらず作画は崩壊しているため
せっかくのシーンの魅力が半減してしまっている

ただ逆にその崩壊具合が「ギャグアニメ」としての面白さを加速している。
正直、中盤以降の「ついていけないほどのバカ」っぷりには頭を垂れざる得ない(笑)
よくここまでツインテールで話を広げられるな~とひしひしと感じてしまうほど
ツインテールによるツインテールのためのツインテールの話を繰り広げており、
もはやこの「独創性」は予想できない展開を産んでおり、
バカバカしく、作画も崩れており、戦闘シーンの迫力もないのに
「ツインテール」ネタを貫き通して話を作り上げているのは感嘆せざるえない

ある意味で・・・本当にある意味ではあるのだが
1本、いやこの場合2本の「ツインテール」という作品の芯が一切ブレないため、
どんなに作画が崩れても、それがギャグとしてみることができる。
一発芸人、出落ちの作品ではあるが話が進めと徐々にそれに飽き、
飽きた後にちょっともう1度ブームが来る(笑)
この感覚は作品を最後まで見てもらわないとわからない感覚だとは思うが、
一発芸人のデビューから再ブレイクを1クールの間に味わうような作品だ

全体的に見てツインテールという要素を貫ききった作品だ
序盤はその発想の力強さと特撮ものの面白さがあいまり
バカな勢いと特撮の熱さが混ざり合った高い完成度の作品だ
だが中盤でそのツインテール要素が飽きてしまい、
作画も崩壊してしまい微妙に飽きてしまうのだが、
終盤で逆にここまで清々しくツインテールを貫ききってギャグにしていると
一周回って面白さが増してハマってしまう(笑)

もう清々しいくらいのバカノリっぷりだ。
ノリノリでツインテールをネタにし、ノリノリでツインテールのために戦う
最終的には「「己の中にあるツインテール」と対話したり、「ツインテールを加速」させたり
正直見ていない人にはなんじゃそれwと思うキーワードだと思うが、
そう思ったのなら是非見て欲しい。

話が壮大になればなるほど、強敵が現れれば現れるほど
「ツインテール」という要素のギャグが物凄く引き立ち、シュールさがどんどん増していく
ツインテールという要素がなければ王道の熱血ヒーロー物なのに、
ツインテールのという要素を入れるとここまでバカバカしくなるのかと
逆に作者に「尊敬の念」を感じてしまうほどだ(笑)
ネタギレを感じさせないツインテールネタの数々から生まれる
この馬鹿馬鹿しいノリは一本貫き通した面白さを秘めている。

特に「生徒会長」は話が進めば進むほど変態性が増していき
もう後戻りできないレベルまでキャラクターが濃ゆくなっていく
中盤からはある意味、彼女のお陰でこの作品の勢いが失わずにストーリーが進んでいた
終盤の「シリアス」とも言える展開も結局はツインテールの追求であり
シリアスなのにツインテールという最大限のシュールギャグが生まれていた

惜しむべきは作画崩壊だろう。
特に終盤の作画崩壊ぶりは凄まじく、
色々なヒロインが裸で主人公に迫るようなシュチエーションの描写シーンで物凄く崩れている
ここまで分かりやすく「作画崩壊」している作品は本当に久しぶりだ
確かに作画崩壊をギャグとして受け止めることもできるのだが、ソレは好意的解釈だ
やはりちゃんとした作画で見たかったと感じてしまう。
特に1話のアクションシーンのレベルが高かっただけに
あのクォリティでもっと戦闘シーンを見たかった

その点を除けば「愛すべきバカアニメ」として高い評価が出来る作品だ
色々と問題点はあるものの、その問題点を勢いとツインテールでごまかし
最後まで貫ききった作品といえるだろう。
馬鹿げた内容であることは間違いなく、
1話を除けば作画的にも厳しいため高い評価は出来ないが
このレビューを見て少しでも「面白そう」と思ったのなら見て損はない作品だろう。

個人的にはこういうB級アニメは嫌いではない。
だがB級だからこそ、作画ももっと力を入れてしっかりと作り上げてしまった
豪華な声優陣と馬鹿げたツインテール設定と特撮ヒーロー、
そこに完璧な作画があれば作品として、もっとオススメ出来るだけに残念だ。

BDではいろいろ修正されているようなので全巻出た後にもう一回見て見たいと思います
2期があるかどうかは分からないが、
2期があれば作画の安定に努めてもらいたい(苦笑)
ただ、2期があると生徒会長がどうなってしまうかいろいろな意味で心配だ・・・w