HILL CLIMB GIRL

2014年12月14日

評価/★★★☆☆(57点)

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ヒロインに胸キュン、CGな作画が僕の違和感をくすぐる

本作品は日本アニメーター見本市という企画の中の一本、
製作はスタジオカラーデジタル部、監督は谷 東。
作品はこちらからみることができる
http://animatorexpo.com/hillclimbgirl/

見出して感じるのは可愛らしすぎるヒロインのキャラクターデザインだろう。
「プロロードレーサーに憧れるほど自転車大好き。」という設定のヒロインが
一目惚れするレベルで可愛い(笑)
久しぶりに「一瞬で可愛い」と感じられるキャラクターだ

ショートカット、黒髪、制服というありがちなデザインの組み合わせではあるのだが
洗練された「女の子らしさ」と「強気」さが1シーンの1瞬で感じられる。
動かなくとも喋らなくともキャラクターからキャラクターの魅力を感じる
「絵力」とでもいえばわかりやすいだろうか、
完成されたキャラクターデザインのヒロインが視聴者を一瞬で釘付けにする
そんな魅力的すぎる女の子が「自転車」で同級生に勝負を挑む。

学校までのきつく長い道のりを彼女はいつも負けている。
だが「あこがれの選手」のレース映像を見て彼女は勝利をつかむという内容だ。
7分ほどの尺なのでストーリー的にはこれ以上でもこれ以下でもないのだが、
シンプルなストーリーを「ヒロインの強烈な魅力」で
この作品ならではの魅力に変えている。

ただ肝心の「自転車レース」に関してはCG感じがばりばりで面白みが薄い
せっかくキャラクターデザインが可愛らしいのに
自転車をこぐシーンではその可愛さがCG感が強いせいで伝わりにくく
懸命にこぐ時の「表情」の変化も甘くワンパターンになってしまっている
だが漕がない時の「表情」の変化は素晴らしい

特にラストのワンシーンの「真っ赤」になった表情と
林原めぐみさんの照れ声の演技が素晴らしく、
ありきたちでベタななストーリーではあるものの
この「ヒロインの可愛さ」にやられてしまった作品だ

全体的に見て色々と残念な部分は多い。
メインとなる自転車レースの描写はCG感じが強く迫力を感じづらく
ストーリーも尺が短いから仕方なくはあるのだが非常にシンプルで深みはない。
しかし、そんな欠点を「ヒロインの可愛さ」で補い、
最初から最後までこの可愛さのみで貫ききった作品だ

製作が「スタジオカラー デジタル部」ということで
デジタルで描くことにこだわったのは分かる。
確かにCGでここまで自然にキャラクターと自転車を描けるようになったのは
技術の進歩を感じるのだが、
同時に同じシーンを「手描き」で書いたらどうなったのだろうと感じてしまう。
CGも悪くない、だが手書きの良さをこの作品では活かせたはずだ

自転車の細部の描写など「モデリング」してCGで描いてるからこそ
細部まできっちりと描き動いているのだが、
部品が「動いている」だけでそこに何か熱いものを感じない
キャラクターの表情、汗の描写もどこか「魂」を感じず、
この素晴らしいキャラクターデザインだからこそ必死な表情の描写を
手描きの作画で見たかったと思ってしまう。

これは私が「手描き作画」が好きだからかもしれない。
個人的すぎる見解でただの懐古厨なのかもしれないが、
CGの違和感や最近はなくなってきたのにもかかわらず
この作品には「CG」の違和感を強く感じてしまった

作品を見た後に公開ページの下にあるキャラクター設定集を見て欲しい
手書きで描かれた登場人物たちの絵がいくつかあるのだが
手書きで描かれた表情は物凄く魅力的なのだ。
CGの作画も悪くない、モデリング技術が進歩しているのも感じる
だが、キャラクター設定集を見てしまうと
「あ、手描きで見たかったな・・・」という思いが強まってしまう作品だった

恐らく手描きに掛ける思いが強いほどそう感じてしまう人も多いはずだ。
今の10代の方がこの作品を見ればものすごく気にいるだろう、
だが、今の20代以降の方には私と同じ「違和感」を覚える作品かもしれない

ただ作品自体の完成度は高い。
7分という尺で広げすぎないストーリーと自転車の描写、
2人の高校生の「淡い恋愛」とオチなどシンプルに楽しめる作品だ
ただ私のように「違和感」を感じるかどうかが
この作品を素直に受け止められるかどうかのポイントになるだろう。

キャラデザを担当された「米山舞」の今後のご活躍に期待したい。
調べた所、この作品以外はキャラデザをやっていないようだ
もったいない・・・・(笑)