変ゼミ

☆☆☆☆☆(7点)

変ゼミ 評価

全13話
監督/加戸誉夫
声優/花澤香菜,石田彰,高口幸子,新谷良子,白石稔ほか

あらすじ
いたって普通の少女・松隆奈々子は武蔵小麦に一目惚れをし、彼の所属する「変態生理ゼミナール」―――通称「変ゼミ」に入ってしまう。そこには恋の相手である小麦をはじめ、様々な変態行為を研究する癖のあるメンバーが揃っていた。メンバーに翻弄され、教授にレポートはぬるいと罵られ、小麦の変態アドバイスに動揺しつつも、奈々子のキャンパスライフは過ぎていく

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何事にも限度はある

原作は漫画な本作品。
このレビューを見る前にぜひ、この作品のWikipediaを見ていただきたい。
すると、おそらく多くの方がこの作品の登場人物の紹介で引いてしまうだろう。

なにせヒロインが恋する男性がヒロインに告白されて自殺するという一文があったり
、 ある登場人物の1人は虫を好んで食していたりと
普通のアニメや漫画のWikipediaには絶対にないような紹介文が多く載せられている。
この作品はそんなリアルなアニメ的ではない「変態」をテーマにした作品だ

基本的なストーリーは欲言えば深い下ネタギャグ。
主人公は好きな男性が居るゼミに入ったのだが、
そのゼミは「変態」を学問として真剣に研究しているゼミだった。
主人公は強烈な変態たちに翻弄されながらストーリーは進む

だが一話から結構酷い。
風呂での放屁について真剣に語る主人公や、耳の垢だけでハエを育ててている登場人物や
NTRフェチな主人公が好きな男性など笑う前にドン引きしてしまうギャグが多く
下ネタというよりは「気持ち悪さ」すら感じてしまう度を超えた内容はかなり人を選ぶものになっている。
更に一話で人を選び二話以降もその人を選ぶ要素は増加していく

釣りの餌を食べたことを告白するキャラ、
後半にはここでは書けない色々なものを闇鍋で色々なものを食べようとする闇鍋、
落ちは何故か温かいビールと・・・。
もう少し具体的に説明もできるのだが、このレビューを読んだ人の気分を害しかねない。
お食事中にこのアニメを見るのは確実に無理だ。

こういった下品な内容のギャグアニメは多々ある。
しかしながら、この作品は「ギャグ」になっていない生々しい下ネタであり
そのおかげで相当に人を選ぶ作品だ。
どちらかというとこの作品は「ギャグ」というよりも「グロ」のジャンルに属するのかもしれない
それほど扱うネタが生々しい下ネタだらけだ。

ある意味で突き抜けているとも言える。
1話の段階からヒロインは生理ネタで恋する男性に言葉でいじられ、
言葉でいじられた後にイッパイ出た(経血)と心の中でつぶやくようなアニメだ(苦笑)
突き抜け過ぎた内容は一話を「面白い」と感じた人は見れるだろうが、
一話で「面白くない」と感じた人は見れば見るほどドン引きするだけだ。

この作品でネタの内容も理解できて、なおかつ笑える人は少ないだろう。
ネタの内容を理解できたとしても笑える部分も少ないので難しいところだ、
「ギャグ」になっていないネタも多く、単純に面白くない話も少なくない。

恐らく表現方法やセリフを変えれば面白い部分もあるのだが、
作品自体が「ドを超えたシモネタ」という軸があるため、
ぼかした表現や面白い表現を敢えてしていない節があった。
作品の根本的な設定に脚本が振り回されている・・・そういえばわかりやすいだろうか。

その結果、ストーリー的には「ギャグ」なのだが、笑えない話も多い
キャラも強烈な味付けをしているが、その味付けとギャグ、
更にはキャラごとの変態と最低限のストーリーがバラバラで、そこに作品本来の「魅力」を感じない。
キャラも設定が先行しすぎており、変態であるがゆえに平気で犯罪行為を犯しまくりで
キャラクターのデザインが可愛いだけに余計にキャラの最低さが際立ってしまっている。

更に1話15分であるがゆえにストーリーが中途半端になってしまっている。
基本的に1話完結で毎話、違う変ゼミ生にスポットを当ててストーリーを展開しているが
1話15分という短さの中で各キャラの変態性を活かしたネタを描くのが前に出て
ストーリー展開が唐突な話も多い。
1話15分なのにテンポが悪い話も多く、
それが余計にこの作品の気持ち悪さを際だたせる要因にもなっており演出の弱さを感じる部分も多かった。

ストーリー性もあることにはあり、キャラクターの関係性が変化することもある
九話ではあるキャラの変態思考が露呈する。
この変態志向はかなり練って考えたのであろうことはわかるのだが、
主人公とは関係ないサブキャラ同士の恋愛にも似たストーリー展開はもう少しキャラの魅力があれば
非常にいい話になるのだが、一話一五分という短さや、もう一歩足りないキャラの魅力のしで惜しくなっている。
その後変化したキャラ同士の関係性も解決されないままストーリーが終わってしまう。

最終話も「俺達の変態はこれからだ」的な感じできちんと締めたとはいえない。
最低限、声優さんが豪華かつ演技力があるので「キャラが可愛く」見えるシーンもあった。
特に六話などは受け入れられる話でもあり、キャラも可愛くみえるときもある。
ただ、これは声優さんの演技力に因ることが非常に大きい。

特にメインヒロインを演じた花澤香菜さんや、そんなヒロインを責めるキャラを演じた石田彰さんなど
この二人のファンならばセリフ的にヤバイものが多いため楽しめるかもしれない。
花澤香菜さんなどファンならば・・・変態的に楽しめるかもしれない(笑)

全体的に見てアニメ化向きの作品ではなかったと感じる。
確かに変態的嗜好をリアルに生々しく描写する内容を
アニメ的なキャラクターが繰り広げている内容は新鮮さがある。
ただ、その新鮮さはどちらかというと腐った料理を食べたときのような悪い意味の新鮮さで
多くの人がこの作品を見て感じるのは「嫌悪感」だろう。

この作品の生々しい下ネタ、グロ要素などを受け入れられることができれば
楽しむ事が出来るかもしれないが、1つもオブラートに包んでいない下ネタは
非常に人を選ぶ内容になってしまっている。
もう少し濁した描写や、もう少し演出で生々しい内応をカバーできていれば
キャラクターの可愛さで素直に楽しめるアニメになったかもしれないが、
ストレートに魅せつけられる下ネタは好みの別れるところだろう

この作品を見て「気持ち悪い」と感じてしまう人は少なくはないだろう。
ギャグ作品ならばその前に「気持ち悪www」と笑えなければ、
気持ち悪さは拒絶反応につながってしまう。
中盤以降に慣ればこの作品の気持ち悪さに慣れることも出来るのだが、
あくまでも「慣れる」だけで、嫌悪感は拭い去ることが出来ない。

また下ネタ以外のキャラ同士の恋愛要素も「1話15分」という短さのせいで
掘り下げ不足かつ展開が唐突になってしまって居る点は残念だ。
これである程度ストーリー的にもキャラの恋愛に関しても最終話までに綺麗に片付いていれば
評価が違っただろうなと感じる部分もある。

更に言えばこれがOVAならばマニア向けのアニメとして受け入れられたかもしれないが、
流石に地上波で放送する内容ではなかったと思う(苦笑)

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