Free!

2013年10月26日

評価/★★★☆☆(57点)

Free! 評価

全12話
監督/内海紘子
声優/島﨑信長,鈴木達央,宮野真守,代永翼,平川大輔ほか

あらすじ
海辺の町に住む七瀬遙は、かつては同学年の橘真琴やライバルの松岡凛や下級生の葉月渚と同じスイミングクラブに通っていたが、凛はオーストラリアに水泳留学してしまい、さらにクラブが閉鎖してからは、水にこだわりつつも競泳はせず、無気力に高校生活を送っていた。しかし同じ岩鳶高校に入学してきた渚から閉鎖されたスイミングクラブが取り壊されることを聞き、かつて凛の提案でクラブの裏庭にタイムカプセルとして埋めた遙・凛・真琴・渚のチームがリレーで獲得した優勝トロフィーを掘り起こすことになり、凛を除いた3人で深夜に施設内へ入り込む。

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なんて素敵な上腕三頭筋!

本作品は京都アニメーション製作のテレビアニメ作品。
男子水泳部を題材にした作品だ。
水泳部を題材にした作品は他にも「ケンコー全裸水泳部ウミショー」などがある。

序盤から狙った描写が多い(笑)
もちろん上の画像を見てもらえば分かる通り「男子水泳部」を題材にした作品だけあって
半裸の細マッチョな男性キャラクターが出ている事が多く、
それだけならまだいいのだが、あからさまに狙っているシーンが多い。

例えば1話冒頭では同級生の主人公を迎えに来た友人が
いきなり主人公が入ってる浴室の扉を普通に開けて入ってくる。
主人公は水着を着てはいるものの上半身裸のままで友人を迎え入れ、
裸エプロン・・・ではなく水着エプロンで朝食を作るシーンが描かれる(笑)
腐女子の皆様に分かりやすく「妄想してください」と言わんばかりのシーンの数々だ

キャラクター的にも分かりやすい(笑)
主人公、馴れ馴れしい友人、少年のような友人、メガネなキャラ、ク-ルなライバルなど
キャラクター同士の妄想がしやすいようにキャラクターが配置されており、
腐女子さん的思考の持ち主なら大好物といえるキャラクターばかりだろう。

ただ逆に言えばあからさまにそういった妄想してくださいという要素があるために
そういった要素が嫌いな方は序盤の段階で受け付けない。
しかし、逆に「あからさま」だからこそ腐女子ではなくとも笑えてくる感じが強く、
「うわぁ狙ってるなーwww」と笑いながら見ることも出来る。

キャラクター同士が濃厚に絡み合うシーンなどはないため、
あくまで腐女子さんのネタにも一般の視聴者の笑えるネタにもしやすい。
あからますぎるからこそネタにもなっているといえる。

更にネタになりすぎている場合もある、もはやギャグだ(笑)
いきなり脱ぎだす主人公、真っ裸になってプールに入る友人、責任をとれと頬を赤らめて言う後輩など
あからさますぎて笑えてきてしまう上に、そこで更にギャグ要素も乗せてくるため
下手なギャグアニメよりも笑えてしまう。

ストーリー的には青春モノ。
小学校の頃通っていたスイミングクラブが壊されることを知った主人公たち。
思い出のタイムカプセルを開けに行こうとすると、
そこにはオーストラリアへ留学したはずの「松岡 凛」がいた。
かつては明るい彼だったが、主人公たちを見ると冷たい態度で勝負を挑んできた・・・
というところからストーリーは始まる

この根本のストーリーが非常にテンポが良い。
場面展開が早く軽快な音楽とともにポンポンとストーリーが展開されていくため、
BLネタになりそうなことをバンバンやっていても
その軽快なテンポのおかげでねちっこくならず「ネタ」として軽く受け流すことができ、
練習シーンや掃除のシーンなどはダイジェストを多用しテンポを優先したストーリー構成は
根本にある「水泳部」の青春モノというストーリーが見やすくしている
そして本筋のストーリーはきっちりと「青春水泳部」ものとして描かれている

子供の頃が仲良かった4人、その内の1人は水泳のための留学をし時が流れる。
そんな中で留学したのにもかかわらず「凛」は「遥」に負けてしまう
更に時は流れ、「凛」は勝ちにこだわるようになり逆に「遥」は
「凛」のプライドを傷つけた過去から競い合う水泳をやめてしまう。
そんな二人が戦う。

スポーツを題材にした作品において重要な「ライバル」と「主人公」の対比と
対決への期待感を高めることで終盤の二人の対決までのストーリーが気になる。
序盤はテンポよくキャラクターの説明とストーリーの始まりを描き、
中盤は練習風景をギャグを織り交ぜつつ描き、終盤での大会へとテンポよく持っていく。
ダレを一切感じないストーリー構成は素晴らしいといえるだろう

作画の面でも素晴らしい。
スタート前でのジャンプ台からの「奥行きを感じるプール」という背景や、
試合での水と水泳の描写は「これぞ水泳アニメ!」と言わんばかりの
激しい水しぶきと肉体の動きの描写は流石京都アニメーションと言わざる得ない。
更に筋肉の描写も異常にこだわっており「筋肉の動き」が繊細に描かれている点は
この作品ならではの魅力の1つだろう

そして終盤の展開。
昔はリレーで大会に出た4人、その中のひとりが別の高校に行き「勝ちにこだわる」水泳になる
そんな彼の目の前で3人と新入部員である1人のリレーが繰り広げられる。
主人公に勝ったはずなのに昔と同じように泳いでいるさまを見せられ
「なぜ自分はあの3人と一緒に泳いでいないのか」
と自分自身に問いかける

そして主人公も初めてライバルにきちんとした形で負けたことで
「泳げればいい自分でいいのか」
と感じ、そして一緒に泳ぐことの大切さや喜ぶを思い返す。

キャラクターの心情の変化をしっかりと感じることが出来る展開は
青春部活ものとして素直に面白いといえる点だ。
しかしながら、心情の変化や描写が終盤はやや極端な印象も覚える

特に後輩キャラである「竜ヶ崎 怜」は他の3人と違って幼なじみではなく
高校からの知り合いだ。
そのせいで3人と子供の頃からの知り合いである「松岡 凛」に若干嫉妬のようなものを燃やし
好きな人の好きな人に嫉妬を覚えるようなキャラクターになってしまっている点は
それまでBLをネタとして楽しめていただけに、彼のせいでややBL臭が強まってしまった印象だ
ライバルキャラである「凛」も終盤では極端な反応や言動が多くなってしまう。

そのせいで・・・とは言いたくないが最終回は非常に極端だ
見てない人にあえてネタバレするが
公式試合のリレーのメンバーに他校の生徒が参加して同じチームで試合に出てしまう(苦笑)
しかも、それまで4人一緒のチームだった1人を他校の生徒入れるために外す。

いくら題材が「Free!」だからといって、ちょっと自由にやりすぎてしまった感じのある展開だ
終盤で極端な描写が増えた二人が揃いも揃って極端な行動をしてしまい
結果として「スポーツアニメ」としての最低限のルールを無視してしまったような感覚だ
公式試合で主人公サイドがルールを無視どころか有り得ない展開にしてしまうのは
なんともいえない(苦笑)

全体的に見て序盤から中盤までは面白かったのだが終盤でやらかしてしまった作品だ。
序盤のBLネタやテンポの良い展開は女性でも男性でも楽しめる内容になっており
素直にこの作品を楽しむ事ができたのだが、
中盤からBL臭も強くなり、それと同時にキャラ描写が極端になり最終回でその極端さが極まり
「スポーツを題材」にした作品でやってはいけない展開をしてしまった。

最終回のあの展開さえなければ「青春水泳部アニメ」としてもっと高い評価が出来たのだが、
最終回のあの展開のせいで物語がどうもしっくりこないものになってしまった。
序盤から中盤が面白いだけに余計に、
強引に1クールで締めるための強引過ぎる展開が作品としての評価を下げてしまった印象だ。

これが2クールアニメの中盤の展開ならばまだ飲み込めたかもしれないが、
1クールの締めとしてはもう少しきちんとした落とし所に落として欲しかった
これほど「最終回」でやっちまったと感じる作品も稀だ。

序盤から中盤までは男女共に進められる作品だ。
BLネタも腐女子なら妄想のネタに、男性なら笑えるネタになっており、そこに水泳の描写が光ってたのだが
終盤からはBL臭も強まり、更に最終回のあの展開だけは腐女子も男性も首を傾げてしまうことだろう。
特にメンバーからはずされた「竜ヶ崎 怜」のファンの腐女子さんはブチ切れるかもしれない(苦笑)

2期はあるのだろうか?
2013年の夏アニメでは最も売れた作品なだけに続編の可能性は非常に高いが、
コレ以上のストーリー展開をどうするのか難しいところだろう。
個人的には終盤のあの展開のせいで2期への期待があまりできなくなってしまったのだが・・・
2期があるならば今度こそきちんとした落とし所に落として物語をきちんと締めてほしいと感じる作品だ
ほんっとあの最終回さえなければ高い評価が出来たのに・・・残念だ

個人的には「筋肉フェチ」なヒロインが非常にいい味が出ていたw
男性キャラがメインなだけにヒロインの可愛さが妙に引き立っていたようにも感じる
2期があるなら彼女のシーンにも期待したい所だ。