2025年、私は何度も何度も映画館に足を運ぶ年でした。
シンプルに見たい映画も多く、映画館で見てこその映画という考えのもと、
なるべく多くの映画を見に行った結果、30作品以上の映画を
劇場で味わうことができました。
2025年アニメ映画ランキング
現在YouTubeでは「アニメ映画総選挙」という企画で、
視聴者の皆さんの投票によるランキングの作成も行っていますが、
今回は個人的なアニメ映画のベスト10を作ってみようと思い至りました。
あくまでも個人的なもので、この記事を読んでいる方とは
考えが違う場合もあるかもしれませんが、
温かい目でご覧いただければと思います。
既に配信が始まっている作品、そして公開中の作品もあるため、
気になる作品があればぜひご覧いただければと思います。
10位 メイクアガール

好き嫌いははっきりと分かれる作品でしたが、
この作品のインパクトは凄まじく、私は今年、
YouTubeのほうで何度もこの作品の話題を出しました。
いわゆるSFで、いわゆるAIの自我の目覚め。
そういう「ありきたりな」感じはあります。
しかし、そのありきたりをありきたりで終わらせず、
「狂気」へと至らせる過程は見事でした。
ラストの展開も衝撃的で、決してハッピーエンドとはいえない
ラストは強烈な印象を残す作品でした。
9位 映画 ヒプノシスマイクDivision Rap Battle

この作品の「劇場体験」というものは今年もっとも
忘れられないものになったといっても過言ではありません。
ヒプノシスマイクというラップバトルの映画、
そんなラップバトルの勝敗を見ている人がリアルタイムで決める。
この体験型映画の感覚は素晴らしいものがありました。
たった1本の映画で7本の結末がある。
その7本の結末を思わず見たくなるリピート性があり、
ヒプノシスマイクを知っているという前提条件こそあれど、
ストーリーも映像も「映画館」だからこそのものを
味合わせてくれる作品でした。
シンプルに見て楽しい、そういう映画はなかなかありません。
配信では味わえない映画館だからこその映画が
この作品の最大の魅力でした。
8位 名探偵コナン 隻眼の残像

2025年のコナン映画、春の風物詩ですね。
ここ数年の「人気キャラ」による映画ではなく、
長野県警を主軸としたコナン映画というやや攻めた部分がある作品でした。
映画の内容としてはまさに風物詩にふさわしい
「雪崩」と「爆破」、そして「レーザー」でした(笑)
コナン映画特有のド派手なアクションがこれでもか!と
詰め込まれており、終盤にはレーザーによる犯人への攻撃は
まさに神の天罰でも見ているかのような印象を受けます。
長野県警のキャラのラブロマンス要素を絡めながらの
ミステリー要素も素晴らしく、
1コナン映画ファンとして大満足な作品でした
7位 ひゃくえむ。

10秒の世界、その10秒を余すこととなく表現したのが本作品でした。
余計なモノローグ、セリフが一切なく、
心理描写というものがセリフでほとんどなされていません。
だからこそ「アニメーション」による演技が冴え渡っており、
ロトスコープだからこその生々しい作画が活かされた作品でもありました。
ロトスコープは作品によっては妙な不気味さだけが残り、
アニメとしては使いづらい部分もあるのですが、
この作品は短距離走という10秒の世界をロトスコープを使って
再現することでリアルなレースの世界が描かれている作品でもありました。
そんな10秒の世界に生きる登場人物たち、
主人公の選手人生を最初から最後まで描いたストーリーも素晴らしく、
最後の最後まで目を離せない作品でした。
6位 野生の島のロズ

私自身が親になったからというのもあるのですが、
この作品でボロボロと泣いてしまいました。
メイクアガールと同じくAIの自我の目覚めをテーマにしていますが、
この作品は同時に子育てというものも描いています。
人間のお手伝いロボットが無人島に迷い込み、
その中で「鳥」の卵を拾います。
ちなみに卵の産みの親はロズ自身が踏み潰してしまっています。
そんな事実を告げぬまま雛を育て、
一生懸命「プログラム」ではできないことをなしていく。
その過程、そして「巣立ち」で周囲がドン引くほど
号泣し、ドリームワークスの素晴らしい映像美な名作なのですが、
日本での知名度、興行収入がそこまで伸びなかったのが
唯一、残念なところでした。
5位 映画クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ

2025年のクレヨンしんちゃん映画な本作品。
ここ数年はクレヨンしんちゃん映画はやばい作品が多く、
この作品もあまり期待していなかったのですが、
いい意味で裏切られた作品でした。
この作品の主軸は「ぼーちゃん」であり、
インドを舞台にぼーちゃんが掘り下げられるという、
クレヨンしんちゃんファンならばたまらない作品になっています、
インド映画的な要素とクレヨンしんちゃんの相性も素晴らしく、
35年分の友情を感じさせるストーリーはたまらないものがありました。
クレヨンしんちゃん映画は非常に波がある作品ではありますが、
この調子で来年も名作であることを期待したいところです。
4位 映画ドラえもん のび太の絵世界物語

今年はコナン、クレヨンしんちゃん、そしてドラえもん。
毎年映画を上映する3作品がどれも名作だったという
素晴らしい年でもありました。
特にドラえもんはまさに王道で、未来の道具の使い方が
本当に素晴らしい作品でした
ある種の原点回帰のような王道さもありつつも、
タイムマシンを使わずにタイムスリップし、
中世ヨーロッパで「絵」をテーマに描かれるストーリーは、
創作論も含んだものになっており、子供も大人も楽しめるような
素晴らしいストレートなストーリーが描かれています。
ラストの展開は思わず涙を誘われるものになっており、
あの頃「ドラえもん」を見ていた子どもたちにも
ぜひみていただきたい作品です。
3位 劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来

これぞまさに「映画体験」な作品でした。
鬼滅の刃という作品に乗せられた期待感は凄まじく、
前作の400億というインパクトゆえに見る人のハードルも
上がりきった状態でした。
しかし、そのハードルを超えてくる圧倒的な映像美は本当に凄まじいものがありました。
特に無限城の表現は「これぞufotable」といわんばかりの
美術的な表現やそれを見せるカメラワークが素晴らしく、
そんな完成された美術背景を下地に描かれる戦闘シーンは
「圧巻」の一言でした。
これを映画館で見ずに何を見るといわんばかりの
極上の映画体験はそうそう味わえるものではありません。
家で見たら魅力は半減、映画館で見てこその映画だなと
感じさせてくれる作品でした。
2位 羅小黒戦記2 ぼくらが望む未来

呪術廻戦や鬼滅の刃など最近はやりのアニメは
エフェクトもりもりでCGもたくさん使い、
それをカメラワークで舐めまわすように見せるような作品が多い印象です。
しかし、そんな日本の流行とは真逆を行くのが
この中国アニメ映画でした。
ロシャオヘイセンキの続編映画で、前作を見ている前提ではあるのですが、
手書きにこだわった作画はどこか懐かしい日本のアニメを感じさせ、
エフェクトやCGに頼らない、手書きだからこその殺陣やアクションの
見せ方がとんでもないことになっている作品です。
中国アニメの中でもロシャオヘイセンキだけは本当に別格で、
中国アニメだからと敬遠している人にもぜひ見てほしいほど、
日本のアニメイズムが詰まった作品であり、
今の中国と日本の関係性をも考えさせられるような作品でした。
1位 劇場版 チェンソーマン レゼ篇

これほどまで前評判から爆発的なヒットを飛ばした作品はないかもしれません。
チェンソーマンの1期は多くの人が批判的な評価をしており、
私個人としても炭酸が抜けたコーラのような物足りなさと
何かが違う感がすさまじい作品でもありました。
そんな1期から総集編での改変で期待値があがり、
映画はその期待値を大幅に超えるようなとんでもない
最高のB級アニメ映画に仕上がっています。
血、チェンそー、サメ、爆弾。
B級映画的な要素をこれでもかと詰め込んだ素晴らしい作品です。
チェンソーマンという作品を知っている前提ではありますが、
それを踏まえても1本の映画としての完成度が高く、
ストーリー的なまとまり方、映画のラストの感覚が
良い余韻を残すものになっており、興行収入100億を
突破しそうなのも納得な出来栄えでした。
大豊作な2025年アニメ映画
正直ベスト10を選ぶのも難航するくらい名作が多く生まれた年でした。
ベスト15くらいまで選びたかったほど、
今年は素晴らしいアニメ映画が多く生まれ、
アニメ映画自体が盛り上がってることを肌で感じる年でもありました。
それでも一部の作品は名作なのに興行収入が伸びていないと
感じる作品もあり、もったいなさを感じてしまいます。
良い作品ほど、面白い映画ほど映画館で見るべき。
そう感じる作品も多かっただけにはやりのアニメ映画だけでなく、
もっと多くのアニメ映画が盛り上がればなと常々思っています。
来年は魔法少女まどかマギカの映画だったり、
盛り上がりそうな作品も多いだけに、
今年以上の名作が多く生まれることを期待したいところです。
最後までお読みいただきありがとうございました。

