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「オリエント 1話 武蔵と小次郎」レビュー

1.0
アクション
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評価 ★☆☆☆☆(18点) 全82分

TVアニメ「オリエント」本PV【2022年1月5日より放送】

あらすじ 鉱夫になるための学校に通う少年・武蔵は、武士になる夢を持っていた。引用- Wikipedia

低予算の塊

原作はマギなどで有名な「大高忍」による
週刊少年マガジンで連載中の漫画作品。
監督は柳沢テツヤ、制作はA・C・G・T

安っぽい

1話冒頭からこの作品の世界観がナレーションで説明される。
戦国時代の世に突如として鬼神と呼ばれるものが現れ、
数多の戦国武将が討ち死にしてしまったものの、
そんな鬼神に立ち向かう武士団というものがいたという世界観だ。

鬼神によって支配された人間と、そんな鬼神に立ち向かう武士団。
そんな世界観であることはわかるものの、何の新鮮味もない。
どこかで見たことのあるキャラクターデザインは令和の時代のアニメというよりは、
2000年代前半にやっていたアニメのような印象を受ける古さを感じる。

それが悪いとは言わないものの、そのキャラデザに加え作画のレベルも低い。
特に遠いアングルからの作画はかなり省略して描かれており、
素っ頓狂な顔をして立っているモブキャラのせいで
余計に画面が安っぽく見えてしまっており、やたらアップな作画もあり、
この作品がかなり「低予算」で作られていることを感じてしまう。

武士

この世界では武士は差別対象だ。
鬼が支配する国だからこそ、鬼が絶対の存在だ。
それゆえに多くの人は「武士」は悪であり、鬼は正義という
常識が刷り込まれており、武士を目指す主人公はその心意気を隠している。

「将来の夢は鉱夫になることです」

鉱夫とは鬼の食べ物である石を集めるものたちだ。
鬼のために働く人間の象徴のような存在であり、
多くの人々からは尊敬の対象にすらされている。

しかし、真実は違う。
真実は鬼の「奴隷」であり、死ぬまで石を掘る存在だ。
そんなやすっぽい真実をやすっぽい絵面で見せられる。

鬼のデザインは何の恐怖も感じないデザインであり、
どちらかというと「ネコ」みたいなデザインだ(笑)
本来は見る側に恐怖の念を抱かせなければならない敵のデザインだ。
一応怒ると少し怖い姿にはなるものの、
最初に可愛らしい姿を見たせいでどこか緊張感が生まれない。

作画の悪さが画面の迫力の無さにつながってしまっており、
本来は1話の盛り上がりである
「鬼の真実」が明らかになっても、どこか笑みさえこぼれてしまう。

ださすすぎる…

ストーリー自体は決して悪くない。
鬼に支配される中で「まわり」に合わせ、自分を騙していた主人公が
鬼を目の前にし、戦うことではじめて自分を見つめ直し、
自分がやりたいこと、己の夢を誰かの前で言えるようになる。
王道とも言える展開だ、きちんと見せれば悪くないのに
やすっぽい絵面のせいで本当にギャグみたいなシーン描写になっている。

主人公がピンチのときに親友がバイクに乗って現れるのだが、
謎のデザインに加え、戦国時代的な時代設定のはずなのに
「バイク」があるのも謎だ。一体どういう世界観設定なのか教えてほしい。

更に主人公の必殺技。
主人公は「刀」と称して鎌のような武器を持っている。
鬼にバレぬように、長年の間、ひっそりとそんな自らの武器で生み出した技、
るろうに剣心でいえば「飛天御剣流」のようなかっこよさを
見せなければいけない第一話の1番大切なシーンだ。

しかしダサい。
演出なんて呼べるものはなく、ただ鎌を一振りしただけにしか見えない技は
本当にダサすぎてなんのかっこよさもない。
地面を鞘代わりに放つ「抜刀術」という設定だけ見ればかっこいい技なのに
それを「アニメーション」で一切表現できていない。

あまりにもダサすぎる技の描写に乾いた笑いしか出ない作品だった。

総評:だせぇ…

全体的に見て内容よりも作画のクォリティの問題が大きすぎる作品だ。
戦国時代に鬼神というものがあらわれ人を支配した時代で、
洗脳に近い教育の中で差別対象となっている武士として
人を支配する鬼に戦うを挑むというストーリー自体は
王道なバトルファンタジーとしては悪くない。

しかし、そんな王道が本当に低クォリティな作画で描かれているせいで
画面が常に安っぽく迫力も面白さもなにもない絵面になってしまっており、
この作品が本来持っているかも知れない面白さをまったくもっていかせていない。

1枚1枚の絵のクォリティも低く、そんなクォリティの低い絵を
アップで見せられたり、止め絵で見せられても何の面白みもなく、
本当にガタガタな作画はギリギリ作画崩壊していないだけで
なんとか形を保っているだけの絵に過ぎない。

内容的には本来は深夜アニメというよりは
子供向けの夕方アニメっぽさがあるが、
そういう放送時間帯と視聴者層のズレやストーリーや
キャラの魅力を語る前の問題が大きすぎる作品だった。

1話がこれでは2話以降もおそらくこの作画のクォリティは
そこまで上がらないことを考えると残念な作品だった。

個人的な感想:講談社ぇ…

最近、色々なアニメを見ていてひしひしと思うのは
「講談社」さんの作品は多くの作品が「予算」を
かけていないことを感じてしまう物が多い。

集英社の漫画原作の作品の場合はこういった作画のクォリティの問題は
最近あまり感じていないが、講談社さんはそれが顕著だ。
そういう社の方針、スポンサーの集まり方の違いがあるのかもしれないが、
せっかく自社の作品をアニメ化するならば、
もう少し大切にあつかってほしいとどの作品でも感じてしまう。

特にこの作品は余計にそれを感じてしまった。
この低予算ぶりはいかんともしがたい…

奇跡的に2話以降、作画のクォリティが上がることを願いたい作品だ。

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  1. 匿名 より:

    原作マンガを読んでいる者です。元々の大高忍氏の絵柄がかなりクセがあり、オリエントはマギより手抜きのような絵柄と力強いタッチと緻密さのある絵柄が入り乱れているので、アニメ化は難しいのではと思っておりましたが、原作の絵からするとかなり頑張っている方だと感じました。
    ストーリーは原作を読んでいてもぶっ飛んだ設定がかなり多いので、後々分かってくる事もありますが投げっぱなしもあります。
    オリエントは設定盛り込みすぎて、後々分かってくる事が多すぎますので、アニメ初見だと妥当な感想だと思います…残念ながら…

  2. 匿名 より:

    これでよく放送したなと感心した

  3. 匿名 より:

    場面によって主人公の持ってる鎌の大きさとか長さがコロコロ変わってるの笑った