「金装のヴェルメイユ〜崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む〜」レビュー

2.0
ファンタジー
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評価 ★★☆☆☆(23点) 全12話

あらすじ 王立オルティギア魔法学院――。召喚魔術が成功せず留年の危機に瀕していた学院生のアルトは、偶然見つけた古びた召喚魔術の本から魔法陣を描き、封印されていた悪魔ヴェルメイを召喚してしまう
引用- Wikipedia

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なろう詐欺

原作は月刊少年ガンガンで連載中の漫画作品。
監督は直谷たかし、制作はStaple Entertainment

石鹸枠

この作品、なろうのようなタイトルに見えてなろう原作作品ではない。
「召喚魔術」が重要視され、使い魔と契約しなければ進級すらできない学校、
最低限「カブトムシ」でさえOKという使い魔の定義がよくわからない感じではあるものの、
いわゆる「落ちこぼれ」だ。

冴えない主人公であるものの、
召喚魔術で使い魔と契約できない以外は優秀な主人公。
これまた最近のなろうっぽい主人公ではあるものの、
この作品は全体的に最近の流行りである「なろう」を主軸に置いた作品なのは理解できる。

実は優秀で強大な魔力を持つ主人公がたまたま見つけた本にのっていた
召喚魔術を使ったらとんでもない使い魔が出てくる。
なんともご都合主義な展開は面白さというものはほとんどない。

ご都合主義な展開で召喚された悪魔は全裸で現れ、
初な主人公に迫るものの、彼女は彼の使い魔にされてしまい…
というところから物語が始まる。

かつて「小説家になろう」がここまで流行する前に、
ライトノベルファンタジーが有象無象にアニメ化されていたが、
そんな中にあった「石鹸枠」と呼ばれる微エロ要素のある作品に近い雰囲気だ。
作画のクォリティはそれなりに高いものの、
安易かつご都合主義だらけの展開はかつてのラノベファンタジーアニメを
見ていた身としては新鮮味もない。

主人公には当然、主人公のことが好きなピンクの髪色の幼なじみがいたり、
魔力の補充という理由で接吻しまくったりと、
かつての石鹸枠、いわゆる紳士アニメを彷彿とさせる内容は
懐かしさはあるものの同時に既視感は強い。

セクシー

この作品は当然のようにセクシーなシーンが有る。
ヴェルメイは年上のお姉さんキャラとして執拗に肉体的に接触し、
幼なじみは主人公のことが大好きでストーカー気味だ。
そういったキャラたちが無条件に主人公に迫り、
セクシーなシーンやラッキースケベ的な展開が多く描かれる。

それ自体はいいものの、話がセクシーシーンで途切れることが多い。
なにかするまえの魔力補給、なにかするまえに裸になったり、
なにかするまえに必ずセクシーなシーンが挟まれるため
テンポが悪くなってしまっており、盛り上がりどころはあまり生まれない。

本来は戦闘シーンや、ナヨナヨ系な主人公が力を発揮する場面だったりが
盛り上がりどころのはずが、その戦闘シーンの前に
お決まりのごとくセクシーシーンがあるため、
戦闘シーンよりもセクシーシーンで盛り上がりが生まれ、
戦闘シーンの盛り上がりを打ち消してしまっているような印象だ。

特にそのセクシーシーンも数ある石鹸枠や紳士アニメと並ぶ、
または超えるようなものではなく、寸止め未満レベルのセクシーシーンでは
盛り上がるもの盛り上がらず、裸だったり、キスだったり、
胸が当たる当たらないだのと「中学生男子」ならば興奮するかもしれないが、
それくらいのセクシーシーンしか目玉がなく淡々とストーリーが進んでいく。

ストーリー

主人公の目的はすごい魔法使いになることだ。
この「ふわっ」っとした目的がメインストーリーであり、
それ以上でもそれ以下でもない。
過去になにかあり「凄い魔法使い」を目指す過程があればまだ違うが、
そういった過程がなく、ただ「凄い魔法使い」という目的にすぎない。

因縁をつけてきた相手を倒したり、決闘したり、
学校の授業や試験を受けたり、子安武人な悪役が出てきたりと、
この手の作品としてはベタな流れではあるものの、
それがなにかおもしろい展開やストーリーを生むわけでもなく、
ベタではあっても、それを王道の面白さにはしきれていない。

一応、主人公は最強ではなく強敵も現れて苦戦したりするのだが、
苦戦したところで、その戦闘の流れや展開が面白いわけでもない。
設定やストーリー、キャラクター、セクシーシーンなど
この作品を構成するすべての要素があと一歩なにかが足りない。

主人公の敵として決闘するキャラも、最初は悪いやつっぽいのに
主人公に負けるとあっさり改心する展開も浅く、
中盤くらいになると出てくる生徒会などもお約束ではあるものの、
キャラクター含め、安っぽさが凄まじい。

扉を開けたら女性キャラクターたちが着替え中だったみたいな
シーンは久しぶりに見た感覚だ。

俺なんかやっちゃいましたか?

色々とゴタゴタがあった中でヴェルメイとの仲を深めていくという
展開自体は悪くない。
主人公自身も強くなりたいという思いが強くなり、
やられるだけだった行為自体もウブな少年なりに努力し、
彼女に迫るような関係性になる。

ただ、それ以外が問題だ。
特に中盤をすぎると主人公の魔力の強さやヴェルメイの強さが際立っていき、
なろうじゃないのになろうのような展開になっていく。

例えば水晶の中に閉じ込められた
炎に魔力を注ぎ、炎にをいかに大きくできるか?という試験が行われる。
他の生徒が苦労する中、幼なじみヒロインはかなり大きな炎にすることができ、
周囲が驚いた後に主人公がとんでもない魔力を注ぎ、
水晶を割るほどの炎を作り出す。

そんな結果に周囲が驚く中、主人公がこんな事を言う。

「もしかして…不合格ですか…?」

俺なんかやっちゃいましたか?みたいな態度と展開は
散々、小説家になろう原作のアニメで見た展開であり、
そこに何かしらの面白さがあるわけでもない。

調べた所、原作は作画と原作が分かれているようで、
原作を手掛けているのは「小説家になろう」でいくつかの作品を連載し、
書籍化もしている。
序盤からどこか「なろう」アニメの雰囲気を感じていたが、
中盤からはそれが一気に顔をだすような印象だ。

小説家になろうみたいなタイトルだが小説家なろう原作ではないが、
実質小説家なろう作品という、なんだか詐欺にあったような気分になる。
ヴェルメイも最強の厄災のはずなのだが、
そんな最強の厄災を使い魔にしているはずなのに、
主人公が苦戦することが多く、いまいちすっきりとしない。

デビルマン

終盤にヴェルメイの過去が明らかになる。
悪魔である彼女はどうして封印されたのか、過去に何をしたのかが
描かれるものの、完全にデビルマン的な展開でしかなく、
既視感だらけの作品にさらなる既視感を足される。

セクシー要素が売りの作品なのに、中途半端にシリアスな要素を入れられても
作品に効果的に作用するわけでもなく、
キャラクターへの愛着や感情移入が生まれるわけでもない。

ストーリー的にもかなり中途半端であり、
かなり強い敵がヴェルメイを狙ってやってきたりするのだが、
その敵を倒すわけでもなく、なあなあで終わってしまう。
ストーリーの区切りも悪く、2期があっても見ないと感じてしまう作品だった。

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総評:浅薄

全体的にかなり薄味な作品だ。
どこかでみたことのあるキャラや設定、ストーリーがひたすら展開され、
そこを「セクシーシーン」でごまかしているものの、ごまかしきれておらず、
キャラクターは色々といるが掘り下げの甘いキャラが多く印象が薄く、
そもそも主人公とメインヒロインに魅力がないため、
物語への没入感も生まれない。

この手の作品を初めて見るような人にとっては新鮮かもしれないが、
石鹸枠、紳士枠、ラノベファンタジーのアニメの数々を見てきた人にとっては
既視感まみれでしかなく、その既視感を超えるようなオリジナリティや
面白さをまるで感じない。

セクシー要素も規制が殆どないところは評価したいが、
裸やキス、胸を触る、着替えを見てしまうなどベタなものしかなく、
この作品だからこその魅力を感じる部分が殆どない。

いわゆる「おねショタ」的な関係性を描きたいのはわかるが、
主人公がそこまで幼くなく、
中途半端ななろう要素が逆にもう少し強いほうがすっきりとした
面白さが生まれるのでは?と感じる部分が多く、
いろいろな要素を活かしきれず、表面をなぞるだけの作品に終わってしまった。

個人的な感想:うぅーん…

1クールひたすら無表情で見続けてしまうような作品だった。
序盤からなろうっぽさがあったが、中盤でそれが顔を出したかと思えば、
終盤はまた引っ込む。
もういっそのこと、なろう原作者らしく俺つえーとヒロインとの
イチャコラの限りを尽くしてくれと思うほど、作品全体にもどかしさが生まれている。

原作はまだ続いているようだが、2期はあるのだろうか?
あっても見たいと思わせるだけの作品ではなかったが、
かつてはこれくらいのセクシーシーンがあればBDが売れ、
2期があっさり決まることも多かったが、果たして…

「金装のヴェルメイユ〜崖っぷち魔術師は最強の厄災と魔法世界を突き進む〜」は面白い?つまらない?

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