「詐欺!?」と聞くと悪いイメージが浮かびますが、
アニメの世界ではそれが「最高の仕掛け」になることも。
今回はそんな視聴者の予想を見事に裏切ったアニメたちを集めてみました。
視聴者をだましたアニメたち
それがもっとも効果的に作用するのはキービジュアルによるギャップ、
詐欺ともいえるような印象の変化かもしれません。
キービジュアルではかわいらしいアニメに見えたのに、
日常アニメだった思ったのに、主人公はこいつだと思っていたのに、
そういう風に思わせる印象操作をしつつ、
いざ本編が始まると、そんなキービジュアルからは
予想できないようなアニメが始まる。
それがキービジュアル詐欺であり、1話詐欺ともいえるような
印象を残した作品が数多くあります。
今回はそんなキービジュアル詐欺なアニメをご紹介していきます。
エルフェンリート
1発目からキービジュアルとはちょっと違うのですが、
この作品は漫画原作のかなり過激なアニメで、
一部の放送局では年齢制限が設けられるほど
残虐なシーンもてんこ盛りな作品です。
しかし、そんな作品の放送前に流れていた2つのCMのうちの
1つでは萌えアニメのような宣伝がされていました(笑)
そんなCMに騙されて視聴した人も少なくなく、
この手のキービジュアル詐欺アニメが生まれる
きっかけになった作品だったかもしれません。
非常にグロいシーンも多い作品であり、
日本での知名度はそこまで高くはないのですが、
なぜか海外でウケた作品でもありました。
喰霊-零
この作品、漫画原作のアニメなのですが、
漫画の前日譚ともいえる立ち位置の作品になっています。
そんな作品だからこそ、この作品は「公式サイト」の段階から
視聴者に詐欺を仕掛けてきました。
特殊戦術隊第四課の観世トオルを中心としてシナリオが展開されていく
という公式のあらすじが公開され、
制作の座談会でも彼が主人公のように語られていました。
しかし、1話でそんな特殊戦術隊第四課は全滅します(笑)
観世トオル ももちろん死亡し、当時の視聴者の困惑ぶりは
すさまじかったことでしょう。
第二話からは別のキャラが主人公になり話が進み、
公式サイトも変化するという仕掛けは素晴らしかったですね。
魔法少女まどか☆マギカ

キービジュアル詐欺の代名詞の1つがまどマギでしょう。
このかわいらしいキービジュアルとタイトルだけ見て
「3話でメインキャラの首から上が食われる」
シーンがあるなんて誰が想像したでしょうか(笑)
キャラクター原案は蒼樹うめ先生であり、
ひだまりスケッチなどの日常漫画を手掛けており、
この作品も「キラキラした魔法少女アニメ」だと想像した方も
多かったのですが、ふたを開ければシリアスな展開で
多くの人を魅了する作品でした
この作品のキービジュアル詐欺をきっかけに、
こういう仕掛けをする作品が若干増えたような気もします。
がっこうぐらし

キービジュアルの時点ではまるで日常アニメのような雰囲気を
醸しだしている作品です、原作を連載しているのが
いわゆる「きらら系」であり、当時はやっていた日常アニメブームの中で
この作品がアニメ化されたのはかなりインパクトがありました。
1話は家に帰らずに学校で暮らす「学校生活部」という設定が面白く、
学園の中で合宿をしつつ野菜の栽培などを行っており、
「主人公」の視線でゆるゆるな日常が描かれます。
しかし、それはあくまで主人公の視線。
彼女は精神に支障をきたしています。
ゾンビだらけになった世界、学校から出ることができなくなった世界、
そんな世界から現実逃避する主人公の視線からの
1話のラストでの変化が素晴らしいインパクトを生み出している作品でした。
ハイスクールフリート

もともと放送前は「はいふり」という名前で
いわゆる萌え日常アニメのようなキービジュアルだった作品でした。
しかし、この作品もここまで紹介してきた作品と同じく、
1話から事件が起き、戦艦にのった主人公たちが
謎の存在から攻撃を受けるというところから始まります。
そんな1話のラストにはハイスクール・フリートという正式なタイトルに変わる。
1話でタイトルまで変わる作品はこの作品くらいではないでしょうか。
ただ、キービジュアルや1話詐欺の欠点でもあるのですが、
出オチで終わってしまいやすいリスクもあります。
この作品はまさにそんな出オチであり、
序盤こそ話題になったのですが中盤以降はあまり話題にならず、
キービジュアル、タイトル詐欺という印象だけが
残ってしまった感もある作品です。
あそびあそばせ

キービジュアルだけ見ると、
まるで百合な世界観の3人のおしとやかな日常や、
少し不思議な話が描かれてもおかしくないような、
色々な期待感を強く感じさせる雰囲気 を醸し出しています。
しかし、ふたを開けるとこの作品はとんでもないギャグアニメです(笑)
ギャグとは緩急であり、ギャップでもあります。
こんな美少女たちが下ネタをやりまくり、ビンタもするし、
ワキガのにおいで一喜一憂する。
いい意味でのキャラ崩壊が作中で起こっており、
話が進めば進むほど1話のOPやキービジュアルで感じた
キャラの印象が崩壊していきます。
素晴らしいキービジュアル詐欺を味わえる作品でした。
戦記絶唱シンフォギア

もはやシリーズが続きすぎて1期で
キービジュアル詐欺をしていたことが忘れられていそうですが、
この作品は事前のPVやキービジュアルでは
「ツヴァイウィング」 という二人組のユニットが主人公のように見えていました。
しかし、そんな「ツヴァイウィング」 の一人が1話で死亡し、
力を引き継いだ少女が主人公になるという展開は衝撃的であり、
本当の主人公は事前の雑誌情報などでは
ほんの少ししか掲載されていなかったりと徹底されていました。
歌いながら戦う独自のスタイルのアクションアニメであり、
独特のノリと熱血なストーリーは出オチで終わらず
多くの人を魅了した作品でした。
アキバ冥途戦争

PA.WORKSときくと「お仕事」アニメの印象が強く、
この作品もキービジュアルが発表されたときは
「メイド」を題材としたお仕事アニメを彷彿とする人が多かった作品でした。
しかし、タイトルからすでに怪しげな雰囲気は漂っていました。
メイドはメイドでも冥途です。
この作品におけるメイドは実質「ヤクザ」であり、
メイドカフェ同士の抗争、裏カジノ、地下闘技場と
想像を超えるメイドという名の任侠ドラマが描かれている作品でした。
終盤はややごちゃごちゃした展開にはなっていますが、
1クールできれいに完結している作品なので、
気になった方はぜひ。
勇気爆発バーンブレイバーン

この作品も素晴らしいキービジュアル&1話詐欺をやってくれた作品でした。
前段階でのキービジュアルは非常に渋いキービジュアルで、
タイトルとは裏腹にリアルなロボットアニメが見れるのかと
想像していました。
しかし、1話の終盤でそんなリアルなロボットアニメの世界に
熱血でしゃべりまくり人の話を聞かないロボットが
唐突に表れて世界観をぶち壊していきます(笑)
このインパクトとノリは非常に素晴らしく、
予想外の展開ばかりが起こるストーリーを
毎週しっかりと味わうことができました。
1度見たら忘れられないキャラクターと曲の数々、
令和のアニメらしい濃縮なロボットアニメでした。
Turkey
この記事を書くきっかけにもなった作品です。
2025年夏アニメとして放送中の本作品なのですが、
タイトルとキービジュアルからは
ボウリングアニメを彷彿とさせるものでした。
しかし、1話からびっくり仰天。
ボウリング部なJKたちがボウリングをしていたら、
タイムスリップします(笑)
戦国時代にタイムスリップしたJKたちは
いったいどうなってしまうのか!
本当に先が読めない作品であり、
2話以降はボウリングを侍にぶん投げている様子が
確認されており、ボウリングアニメとしての
要素もあるのかないのか気になるところです。
騙されたっ!
1話&キービジュアル詐欺はアニメの手法としては
非常に効果的な手法で話題になりやすい傾向にあります。
しかし、その反面で出オチになりやすいという部分もあり、ますが、
出オチで終わらせずにうまくやる作品は
最後まで多くの人を楽しまさせてくれる作品になっています。
今後もこの手法を使うアニメが生まれることもあるでしょう。
バズること、SNSで話題になることがアニメにおいても
重要になってきた時代だからこそ、
この手法はもしかしたらはやるかもしれませんね。
次に「騙してくれる」アニメはどれなのか。
そんな期待感を胸に、これからの新作にも期待したいところです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。