トイ・ストーリー3

2010年8月16日

トイ・ストーリー3感想

評価/★★★★★(100点)

トイ・ストーリー3感想

制作/ピクサー
監督/リー・アンクリッチ
声優/唐沢寿明,所ジョージ,日下由美,大塚周夫ほか


あらすじ

第1作目から10年後。おもちゃ達の持ち主であるアンディは17歳になっていて、おもちゃと遊ぶことからは卒業している。そして、もうすぐ大学に進学しようとしている。アンディは引っ越しに際して、長年のお気に入りだったカウボーイ人形のウッディだけを持っていき、アクション人形のバズをはじめとする他のおもちゃたちを屋根裏にしまうことを決めた。

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貴方が昔遊んだおもちゃは今どこにありますか?

夏の暑さも真っ盛りの中、見てきました。
この作品の最後の約20分間、私の涙は溢れ出しました。
劇場の中、子どもが泣く音よりも大人が涙と鼻をするす音でいっぱいでした
こんなに子供も大人も感動してしまう作品は数えるほどしか無いでしょう。
この作品、「現実の経過時間」による演出力も半端ない。
前作であるトイ・ストーリー2は2000年の作品で
あれから約10年。
私たちの時間と共に映画の中の時間も流れていました。
ストーリーは、2の時点では子供だったアンディが大人になり
ウッディやバズといったおもちゃと遊ばなくなったところから開始ます。
ここはあらすじ通りの展開なので中略したいところですが・・・
この時点で、おもちゃと人間との悲しさが溢れていました。
大人になったら人形で遊ぶことは卒業しています、
男の子だったらウルトラマンや仮面ライダー人形、
女の子だったらバービーだったり、赤ちゃんの人形だったり・・・
小学校高学年くらいになったら誰しも「おもちゃ」という存在から離れていく。
テレビゲームとおもちゃはまた違った存在ですよね。
そんな中、本当は意識のあるおもちゃたちは「アンディ」と遊んで欲しくてたまらない。
自分たちを忘れてほしくないあまり、
携帯を近くで鳴らして自分たちをアピールしたりする様は何とも言えませんでした。
そして、大学へ行くために彼は部屋の整理をしだす。
大学に持っていくもの、屋根裏にしまうもの、寄付するもの、捨てるもの・・・。
おもちゃたちは自分が捨てられないかと不安になる。
そんな中ウッディは言います
「屋根裏にしまわれても運がよければアンディの子供ができて、その子供と遊べる」
このセリフの時点で私の涙腺は若干崩壊しそうでした。
何年も後の話、子供も生まれないかもしれない、生まれても遊べないかもしれない・・・。
おもちゃたちの不安が伝わってきました。
その後、寄付された先の保育園でまだ1~3歳くらいの子供に乱暴に扱われ、
おもちゃたちはアンディの元へ戻ろうと決意する。
おもちゃたちの特性を生かし、保育園を抜け出す様は本当に愉快で面白く
その後にあんなにも泣けるシーンがあるとは私は思っても見なかった。
色々あってアンディたちの元へ戻ったおもちゃたち。
ウッディだけはアンディと大学へ、他のおもちゃは屋根裏へ・・・
「さよならなんて言えないよ・・・。」
アンディと他のおもちゃたちの別れのシーンで私の涙はこぼれ落ちました。
しかし、そこから更にどんでん返しがある。
あまりネタバレするのは好きではないんですが・・・
ネタバレしますので知りたくない方はここで戻っていただくとありがたいかな。





ウッディ以外のおもちゃたちを、アンディは屋根裏にしまう前に
ウッディはおもちゃ達がしまわれた箱の上に一枚のメモを残します。
そのメモを見てアンディは近所の女の子に
屋根裏にしまうはずだったおもちゃ達を車に乗って渡しに行きます。
その後のシーンは・・・映画界きっての名シーンだったかもしれません。
大人になったアンディが、1つ1つのおもちゃを説明し遊びながら女の子に渡します。
自分が考えた設定やキャラクターの特徴を丁寧に1つ1つ・・・・。
自分が遊んだ時の思い出をゆっくりと噛み締めるように、
大事な大事な自分の思い出を女の子に伝えるように。
そして最後に、ウッディがダンボールの底に居ました。
ウッディはアンディにとってかけがえの無い存在だったのでしょう・・・
本来、彼だけは大学へ一緒に連れていくはずだったのですから。
彼は女の子に一瞬、渡すのためらいます。
「自分にとって1番特別なおもちゃ」誰しもそういったものはあると思います。
しかし、彼女がウッディを大切にしてくれると感じたのでしょう、
彼は女の子にウッディをそっとわたします。
噛み締めるように彼を女の子に託します。
そしてアンディは全てのおもちゃの前で言います。
「大切にするって約束してくれるかな、 僕の宝物なんだ」
私はこの最後の約20分間のシーンを、今思い出しても泣けてくる。
小さいお子さんには伝わらないかもしれないシーンだとは思います、
でもあのシーンは「おもちゃ」で遊ばなくなった私たちには響きました。
悲しいわけじゃない、嬉しい訳でもない、何で泣いているかはわからない。
寂しいという感情では説明できないほどの気持ちでした
そのシーンは胸に突き刺さり大人の目から子供のような涙を流させてくれます。
そしてアンディと女の子とおもちゃ達で遊ぶ。
あの頃のように無邪気に、自由に・・・。
最後にアンディが乗った車をウッディが見つめながら言います。
「あばよ、相棒」
この作品は何度私の涙腺を刺激するんだろう。
子供のとき遊んだおもちゃが1つ1つ浮かんでくるようでした・・・。
本当に純粋に良い映画だった、何より時間経過が演出に味を出している。
トイ・ストーリー1、2を見た子供たちは
今、中校生だったり高学生だったり大学生だったり社会人だったりする。
おもちゃから離れ、現実と向かい合っている時だ。
あの頃子供だった私たち、あの頃おもちゃで遊んでいた私たち、
あの頃自由だった私たち、あの頃の色々なことを忘れてしまっている私たち。
貴方が昔遊んだおもちゃは今どこにありますか?
ストーリーについて語りすぎました、若干見たあとの興奮残ってます。(苦笑)
映像のクォリティ自体も非常に素晴らしく、
私は2Dで見ましたが、3Dverで見たら酔ってしまうんじゃないか?と思うほど
軽快に鮮やかに書き込まれた世界をおもちゃたちが愉快に動きまわるさまは
ピクサーのクオリティの高さを思い知らされました。
更にはストーリー構成、これも非常に良かった。
意味のないシーンや必要性のない登場人物が一切居なく、物語に深くすべての要素が絡んでいて、
あえて言うなら隙が一切ない作り込みがなされており
この作品にかける情熱を感じました。
また登場するキャラクターも非常にいい。
ウッディ、バズ、ジェシー、ミスター・ポテトヘッド、レックス、ハム、
スリンキー・ドッグ、エイリアンetc…
そして何よりバービーとケン。
この二人は単なるゲストキャラクター的存在なのかな?と見前は思っていたのですが
物語の部分に深く食い込み、非常に愉快なシーンの数々でした。
特に「ケン」は現実ではバービーのおまけ的存在なくせに、
悪役なのに憎めないキャラクターは笑えました。
そして声優さん。
私は日本語吹き替え版を見たので、
ウッディは唐沢寿明さんでしたが彼の演技は素晴らしいですね。
愉快なシーンは軽快に、悲しいシーンはしんみりと・・・。
しっかりと見ている人にウッディを印象づけてくれました。
書いても書いても書いても書き足りない、あえて言うならもう一度見てから書きたい。
いやDVDが出てから、じっくり見てもう一度書き直したい。
買いたいことが山ほどあってまとめきれません(苦笑)
まだ見てない人、ちょっとでも見てみたいなと思った方、是非劇場へ。
確実に泣いてしまうと思うので「泣き顔」を見せたくない方と
一緒にいくのはおすすめできません(苦笑)
この作品を名作と言わず何といえばいいのか。
多くの人に見てもらいたい、多くの人に共感してもらいたい、
そして多くの人に涙をこぼしていただきたい。
私の中でかけがえの無い作品になりました。
おもちゃ達との別れがこんなにも切なく寂しいものだなんて思っても見ませんでした。
文句なしに最高の評価をつけたいと思います。

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