図書館戦争


図書館戦争感想

評価/★★★☆☆(41点)


図書館戦争感想

制作/PRODUCTION I.G
監督/浜名孝行
声優/井上麻里奈.前野智昭,石田彰,鈴木達央ほか
全12話


あらすじ

物語の舞台は「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まるため」の検閲が、
法律によって認められ、検閲に際しては武力行使さえ許される近未来の日本。
検閲から本を守るための組織「図書隊」の奮闘と隊員である主人公の恋愛の行方を描く。




無法でたくさんだ!しかし!滑稽である!

原作は全4巻の小説で本作品はそのアニメ化作品、
このタイトルは正直、引かれるものは無かった、図書館?戦争?と
?な浮かぶ部分が沢山あり、見る前は「駄作かな」と思っていたのですが・・・
結果としては微妙な感じが残った(苦笑)
基本的なストーリーはリアル系。
メディア良化法というものが制定されている設定が根本にある、
このメディア良化法は、現実として実現されそうにもなった
「有害図書規制」「非実在青少年規制」に近いものがあり、
「公序良俗を乱し人権を侵害する表現を取り締まるための検閲が行われている世界だ。
そんな法律が制定された世界で唯一、図書館は絶対領域とされている。
図書館で働くものは、この言論弾圧とも言える法律に刃向かうことができ
主人公は本を守ろうとする武装組織である図書隊に努めている。
主人公の所属している図書隊についてはネット上でも色々な意見があり、
「戦争ごっこ」という言葉も出ていました。
確かに図書隊自体が運動してメディア良化法を無くそうとしているわけでもなく
政府の横暴に対しての防衛のみの手段をとる図書隊でしかないのが残念だ
ただ作品で伝えたい事はわかる、明確に伝えたいメッセージが有り
それを極論化して表現したのが、言論統制と言論自由の権力武力戦争。
アニメだからこそあり得る世界観だとは思うが、
あまりにもドンパチ部分にリアルさが感じられず、
もう少し政治的な要素や、テロorデモ的な要素があって欲しかったところだ。
更に一切登場人物が死なない、けが人などは出ているが
主要なキャラクターが死ぬようなことがなく、こう言った部分も
「戦争ごっこ」といえる所以であり、リアルさが一切無い。
特にメデイア良化法に賛同する者たちの理由もよくわからない。
利権とかは、作中で語られましたが主人公たちと比べて確たる理由がなく
「国が決めたからそうしている」
という印象がなく、リアルさにかけてしまう。
まあ、ある意味で日本人にはありがちな理由なのかもしれませんが・・・
あまりにもメディア良化法を執行するものに「正当性」がなく
作中では悪として描かれてしまっていることに、作品の浅さを感じ
設定上日本で、リアルなストーリーなのにこう言った部分での設定の弱さが
非常に残念でならない作品だ。
本作品はメディア良化法という部分以外はオリジナリティやリアルさや面白さがない。
設定の独特さだけでストーリーを構成してしまい、
その設定をうまいこと活かす事ができずに、矛盾だらけになっており
唯一の魅力である設定の独特さも生かせずにいた。
そもそも、このメディア良化法を扱うのであれば、もっと凝ったストーリーが必要だ。
政治的要素の駆け引きや、メディア良化法の正当性など
最低限描くべき部分をごまかして書いているせいで、設定の独特さ以外の評価ができない。
全体として恋愛要素があり、
主人公と上司のラブコメが最後まで展開されるが複雑な感じにはならず。
ここまでの感じだと、駄作なのだが、最後の言葉で少し評価を上げた
あえて抜粋させていただきます。
「映画とか、ドラマとか、音楽とか、アニメとか、
 人が表現したものが、自分を豊かにしてくれる、そんな経験ないですか?
 それを奪う権利を誰かが持っているというのは、間違っていると思います」
この言葉にはやられました。
これをアニメで言うのはある意味凄く挑戦的なものだ
ただ、このセリフを「活かす」ストーリーではなかった、
もう少しストーリーがマシであれば、この言葉で評価をぐぃっと挙げられたのだが・・・
全体的に浅い。
テーマや世界感は非常にいいのに設定の浅さや、
物語の短さ、シリアスさにかける点が残念で仕方がない。
守っているのが本に限定している点も微妙なと所だ。
メディア良化法というならばアニメや映画という媒体を守る要素がなく
「本以外は完璧に検閲・管理されている」という感じになってしまっているのが残念だ。
もう少し練り上げれば、もう少し考えて創り上げられば、
もしという話をしてもしょうがないが、扱っているテーマが面白いだけに
惜しい気持ちでいっぱいだ
本作品を敢えて例えるなら、
高級な松茸という素材を何故かチャーハンの具材に混ぜ、上からあんかけまでかけた。
料理方法を間違えた作品と言えるだろう。