ハーレム王に俺はなる!全女生徒GETだぜ!「異世界の聖機師物語」レビュー

2011年6月19日

評価★★☆☆☆(38点)全13話

あらすじ 空気中のエネルギー「エナ」を利用した技術「亜法」によって文明を支える異世界ジェミナー。各国同士の覇権争いは続いているが、主な軍事力となる亜法動力で稼働する人型兵器「聖機人」は、それを供与する教会によって所有数を管理されているため、辛うじて均衡を保っていた。しかし、この世界に召喚された少年柾木剣士によって、今歴史が大きく動こうとしていた。引用 – Wikipedia


ハーレム王に俺はなる!全女生徒GETだぜ!

本作品は2009年に発売されたOVA作品。
OVAとしては珍しく全13話で1話あたり45分と
実質2クールアニメのような作り方になっている。
監督は梶島正樹、制作はA.I.Cスピリッツ

監督の名前で気づいた方も居ると思うが、「天地無用!」とつながりがあり、
「天地無用!」を知ってれば楽しめる部分もあるが、
知らなくてもストーリー的にはそこまで問題はない。

見出して感じるのは梶島正樹らしい世界観だろう。
いわゆる「ハーレム」的な、主人公と女性ヒロインの関係性は、
天地無用!を彷彿とさせる90年代アニメの雰囲気を醸し出しており、
無垢な少年が異世界に突如召喚され、元の世界に奮闘すると言う感じだ。

ただ元の世界に戻るために色々とするのは序盤くらいで、
話が進めば進むほど異世界に慣れしたしんでいき、
かなりゆったりとしたテンポで異世界での学園生活が描かれる。

恋愛要素は底まで強くはない。というよりも主人公の助成に対する反応が
恋愛という概念を理解していない少年のような無垢な反応であり、
三角関係などのややこしい関係性はあまり描かれず、
いわゆる「おねショタ」的な年上のお姉さんにからかわれまくる少年という
感じの関係性が描かれる。

OVAらしくセクシーようもかなり豊富にあり、
主人公の「マッサージ術」であえぐ様など分かりやすいセクシー要素や、
主人公以外の男性キャラが別の女性キャラとの「事後」な雰囲気もあったりと、
セクシー面での要素はOVAらしいものがある。

女性キャラも非常に多種多様で、
女性キャラと男性キャラの割合的には8対2くらいの割合だ。
特に主人公が通っている学園は「聖地学園」と呼ばれる特別なもので、
聖機人と呼ばれるロボットを操れる物が多く集まっており、
その聖機人のパイロットは男性の比率が極めて低い。

必然的にハーレムが形成される要素をふんだんに含んでおり、
他の男性キャラに比べて主人公は反則じみたスペックになっている。
異世界から召喚されたものは例外がなく優秀なパイロットかつ、
「天地無用」の関係者に育てられた主人公の素質と人間性が、
いわゆる「俺TUEEE」系のパワーバランスになっている世界観だ。

ただ主人公は無垢少年であり、変な嫌味やクセがない素直なキャラクターだ。
だからこそ、物語前半の大量の女性キャラクターと
おねショタ的シーンの数々をニヤニヤと楽しむことができ、
最近の俺つえー系ラノベや異世界召喚作品に比べて変な違和感はない。
このあたりはさすが、梶島正樹監督という感じだろう。

しかし戦闘シーンに関してはややもっさりした動きが多い。
主人公の機体だけはかなり高速で動くのだが、
主人公との実力差を示すために他の機体の動きが遅い。

さらに言えば主人公の機体がエヴァっぽく(苦笑)
これが1999年頃に発売されたものなら、叩かれる可能性も高く
ややギリギリなロボットデザインだ。
エヴァの暴走モードにそっくりなシーンも有り、咆哮まであるおまけつき。
意識し過ぎにも程がある演出は、もう少し特色を出してほしかった所だ。

主人公だけが異常に強く、それにふさわしい敵が居ない。
俺ツエー系の作品では欠点になりやすい点だが、
魅力的な敵がおらず当て馬しかいない。
圧倒的な実力差があるとわかっているのに何度も分かっては挑む様子は
アンパンにおける「バイキンマン」を彷彿とさせるやられっぷりだ。

とあるキャラなど負けすぎてトラウマになって引きこもりになってしまう。
彼の小物っぷりや当て馬っぷりは、それはそれで面白いのだが、
最強の主人公に対してもう少し歯ごたえのある敵が欲しかった所だ。

全体的に見て、ハーレム、異世界召喚、俺TUEE主人公と、
3つの要素をうまく使いつつ1話45分なのにダレないストーリーのテンポで、
魅力あるキャラクターたちを楽しめる作品である一方で、
細かい設定のわかりにくさや強すぎる主人公などの欠点も目立った作品だ。

ストーリー的にもやや説明不足になっている点も多い。
ここらへんは天地無用シリーズに関連する小説などを読めば
分かる部分もあるのだろうが、見終わった後に
完結したのかしないのかわからない中途半端さ加減が残る。
続編を匂わすような要素があるのがやや欠点になってしまった。

特に序盤は元の世界に戻るために奮闘していたはずなのに、
最終的には一国の王にまで成り果てる主人公に対しては
「元の世界に戻りたいという気持ちはなくなったのか?」と思ってしまうほどだ。
もちろんハーレム状況なため男の本能的に帰りたくないのかもしれないが(苦笑)

欠点も目立つが面白い部分もきちんとある。
梶島正樹監督の作品が好きならば同じように楽しめる魅力があり、
ハーレムロボット異世界召喚俺ツエーと色々な要素が詰まった作品だ。
以前はOVAということで見るのがやや敷居が高かったが、
現在はNetflixなどでも配信しているため気軽に見やすくなった。

見終わると妙に印象に残る作品であり、
結末も学園のほとんどの女子生徒+殆どのヒロインが主人公ラブな状態で終わる。
ものすごい数の女性が主人公を求める姿は笑うしかない。
ある意味怖い絵面だが(笑)

続編を密かに期待していたのだが、
さすがにもう7年の月日が経っている事を考えると無理かもしれない。
そうなると匂わせまくりなラストが残念だ。

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