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謎の彼女X

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評価/★★★★☆(61点)



制作/フッズエンタテインメント
監督/渡辺歩
声優/入野自由,吉谷彩子,梶裕貴ほか


あらすじ
美琴が放課後の教室でうたた寝したときに机に残された唾液を明が舐めたことをきっかけに、二人の交流が始まる。間もなく明は美琴に告白し、「独創的」なアプローチを受け入れた美琴は明の彼女となる。



あなたは彼女のヨダレを愛せますか?

原作は月刊アフタヌーンで連載中の作品
原作者は「夢使い」などで有名な植芝理一さんだ

恐らくアニメでセックスという言葉が最速で出る作品は
本作かもしれない(苦笑)
始まって早々、性的表現が打ち込まれる本作品は「フェチズム」、
その言葉を使わざる終えないだろう。

見だして感じるのはキャラクターデザインの古さだろう。
最近のアニメとは思えないぐらい簡素化されたキャラクターデザインは
90年台・・・しかも、90年台前半のアニメのような印象を受ける
ただ物語の舞台が「1980年~2000年くらいの間」という設定を考えると
この「古い雰囲気」は悪くはない

だが、そんな古い雰囲気をストーリーがつき破る。
冒頭からセックスという言葉が出てきたかと思えば、
主人公は思わず・・・思わず・・・

ヒロインの唾液を舐めてしまう(笑)

更に、唾液を舐めることによって禁断症状が生まれてしまい
定期的に彼女の唾液を舐めることになる主人公、
そんな主人公に対し平然と唾液を提供し、
1話の段階で告白し二人は付き合うことになる。

1話の時点からこの濃さだ。
ヒロインは主人公から告白された衝撃で大量の唾液を噴きだすし、
この「異様さ」についてこれるかどうかを
1話の段階で調べられているような気分だ
この検査に合格すればこの作品を楽しめるが、不合格ならば楽しむことは不可能だ。
私個人としては「独特だ」という言葉を見ながら何回も呟いてしまった

ただ、こんな変態的&フェチズム満載な内容を描いてはいるものの
基本的にはラブコメであることに変わりはない。
この作品はいわば
「愛情表現がへたなヒロインの独特な愛情表現」=「よだれ」を
受け入れることができるかどうかにかかっている

彼女はとても不器用で、自分のよだれを介しての愛情表現をする。
彼氏である主人公の気持ちを知るため、
反対に自分の気持を伝えるために言葉や行動ではなく
「よだれ」という媒介を通じてコミュニケーションを取る
彼女にとってよだれは、言葉や行動よりも深く相手を知り相手に伝えることができる

故に主人公と彼女の進展は遅い。
唾液交換はしちゃってるくせにキスはしていない、
不器用であるがゆえにあくまでもプラトニックなのだ。

そんな不器用なヒロインに対し、もう一組のカップル(主に彼女側)が
「普通の恋愛」に徐々に軌道補正しようとする。
例えば互いを下の名前で呼ぶ。
こんな彼氏彼女の間ではふつうのコトですら、ヒロインには難しい
唾液はなめさせているのに(笑)
最終的に主人公とヒロインの肉体的接触は抱きしめ合うくらいだ

そんな「謎の彼女」がふと魅せる表情は非常に可愛らしく、
唾液と通じてのコミュニケーションと、普通のラブコメという組み合わせは
ちょっとくせのあるパクチーの効いたタイカレーのような
不思議な魅力を秘めていた。
ただ、逆に言えばパクチー(唾液)が苦手な方は無理だろう

全体的に見て癖のありまくる作品だった。
このくせを楽しめるか楽しめないかは人によって違いがあり
「好き」か「嫌い」かのどっちかではっきりと別れる作品であり、
好みの問題が大きすぎる。
1話の段階で嫌悪感を感じなければ唾液、ノーパン、裸、髪ぐしゃぐしゃなど
フェチズム溢れる内容を楽しむことができるだろう

ストーリーはまだまだ続くという感じで終わっており、
唾液要素がなければ至って普通、いやプラトニックすぎるラブコメといえるだろう
確かに唾液要素が濃すぎるので、これでラブコメ部分も濃ゆいと
胸焼けしてしまいそうだ

更に言えば気になるのは絵柄の他にも声優さんだろう。
メインヒロインである「卜部」を演じているのは声優経験なしで
いきなりメインヒロインに起用。
ただ、この古いキャラクターデザインとヒロインの独特な性格と行動にマッチしてる
逆に言えば「このヒロイン」だからこそ許される演技とも言える。

他の登場人物とはどこか違う、違う世界の人のようなそんな感覚を
別の業界の方に声優をやらせることによって出している。そんな印象を受けた
逆に言えば、この声優さんは他の普通のアニメに出たら違和感しか感じない。
ある意味で神がかり的な抜擢と言える。

独創的ではある、独創的ではあるのだがそれゆえに高い評価がしにくかった
2期があればストーリー的にも決着が付き、もう少し高い評価ができるかもしれないが
完結していなく、ふわっっとストーリーが終わってしまった感じが締めとして甘かった
最初のインパクトの強烈さが維持しきれていなかったのも厳しい

個人的には1話の段階では「独特」という印象しかなかったが
話が進めば進むほど、この作品においての「ヨダレ」の意味がわかり
同時にヒロインの可愛さにもはまっていった。
だが、ストーリー的に1話のインパクトが強烈すぎて、
最終話の段階では慣れてしまったがゆえに、刺激が足りなくなってしまっていた
もっと何かレベルの高いことをしないのかと期待してしまったくらいだw

2期があれば見たい作品ではある、売り上げ的には厳しいが・・・
期待したいと思います。

「」は面白い?つまらない?

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  1. 匿名 より:

    SECRET: 0
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     レビューを拝見させていただきました。まあ、一般的には合格とされる60点は越えたので、薦めたものとしては、安心しています(まあ、微妙な立ち位置であるとも言えなくもないですが。)。
     まあ、人のレビューなので、あれこれ言うのはおこがましいのですが、一言だけ言わせてください。
     個人的にはもう+10~+20点くらい行くと思って薦めました。
     確かに、唾液要素が独特すぎたかもしれませんが、「告白」「友人との恋の相談(まあ、行動を起こしていたのは、事実上、友人の彼女ですが。)」「自分と思いと彼女の思いとの葛藤」「伏線があった昔の片思いの人の存在」など、多くの要素が盛り込まれており、「唾液要素」という、このアニメの突き抜けたとも言える特徴を除けば、一昔前の良い恋愛アニメだと思ったからです(まあ、笠さんから見れば、「そんなの、腐るほど見ているよ。」と言われそうですが。)。
     こういう話は結局、「自分でレビューを書けよ」ということになるので、これ以上は申し上げませんが、薦める側の「そういう気持ちがあった。」ということくらいは是非とも感じ取っていただければと思います。
     言うまでも無いことですが、現存のレビューを変える必要はございません。
     また、末筆ではありますが、お忙しい中、私の薦めたこのアニメをご覧になっていただいたことを深く感謝申し上げます。