ブラック・ジャック ふたりの黒い医者

評価/★☆☆☆☆(16点)


映画「ブラック・ジャック ふたりの黒い医者」 [DVD]

制作/手塚プロダクション
監督/手塚眞
声優/大塚明夫,水谷優子,富田耕生ほか


あらすじ
京都のダイダロス製薬会社で爆発事件が起きた。BJは友引警部によって留置されていたが、負傷した患者を治す代わりに放免してもらい、そこで瓦礫にはさまった幼児を危機一髪で助ける。
それから1か月後、BJは爆発事故で母親が危篤状態だという兄妹から依頼を受ける。




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素人声優はやめてくれ


原作は言わずもがな手塚治虫による作品。
本作品は2005年に公開された作品で
原作のエピソードを組み合わせてオリジナルストーリーに仕立て上げている

基本的なストーリーはリアル系。
無免許医のBJは警察に留置されていたが、近くで爆発事件が起きたことにより
負傷者を雉鳥する代わりに釈放された。
彼はがれきに挟まった幼児を見て、手足を切断し体を取り出した後、
病院でつなぐ手術を行うという・・・という所からストーリーは始まる。

序盤は悪くはない。
ブラック・ジャックならではの過酷な状況での手術は緊迫感もあり
演出に問題はあったが、ブラック・ジャックの凄さが分かるシーンだ。
しかし、その後が問題だ

本作品は原作のエピソードを組み合わせて、本筋のストーリーを進める。
しかし、原作のエピソードの組みわせ方があまりにも雑で、
本筋のストーリーに絡んでいるというわけじゃなく、
短編のエピソードつなげただけのストーリー構成になってしまっている。

更に最悪なのは声優だ。
ブラック・ジャックやピノコなどのメインは問題ないが、
映画のキャラクターである「ロック」はセリフ量も多いのに
声の演技はかなり厳しく、ブラック・ジャックを演じている大塚明夫さんとの差が激しい
ヘタすぎて人物に感情移入することができない。

本筋のストーリーは細菌テロの話だが、
その話に行くまでに原作のエピソードを絡めすぎたせいで詰め込みすぎている。
前半に出てきたキャラクターも「命の尊さ」みたいなのを説いたのかもしれないが
後半でそのキャラクターの存在が生きてこない。

二人の医者ということで安楽死をする「キリコ」も出てくるのだが、
キリコとBJの対峙が見られるのは前半の原作のエピソードだけで
後半にそれが生きてこない。
「苦しまずに死ぬ」「あがいた結果死ぬか助かるか」
そういったブラック・ジャックの考え方とキリコの考え方は
原作でも考えさせられるテーマだったが、本作品ではそれが生きていない。

終盤はブラック・ジャックよりもロックが主人公みたいな描写になっているが
声優のせいでそこまで魅力のあるキャラクターに仕上がっていない。

全体的に見て変に原作のエピソードを混ぜたことで世界観に違和感を醸し出していた
中途半端に原作のエピソードを混ぜるくらいなら、
全てオリジナルで展開すればよかったのではないだろうか?
もしくは、原作のエピソードをもう少し減らせばすっきりした作品になっただろう
良い所取りしようとして結果として悪くなったという感じだ

さらに言えば、劇場というスクリーンを意識した内容ではない。
ブラック・ジャックを映画化するのが厳しいのはやる前から分かることだが、
それでも序盤以外は人物たちの会話で物語が構成されており、
手術シーンも繊細な描写がされることはあまりない。

劇場版というのがそもそも厳しい作品なだけに敢えて挑戦したことは賞賛したいが
挑戦心は良かったが結果がついて来なかったという感じの作品だ。
BJが好きな方は原作のエピソードをアニメ化してるので見ても損はないかもしれないが、
オリジナルストーリーと変に絡んでいるため違和感を感じるかもしれない。

もっとまとまった作品だったら随分と印象の違った作品だったろう、
色々と散らかってしまった作品だった。

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