DOG DAYS」

2015年4月26日

評価/★☆☆☆☆(18点)

スポンサーリンク

アスレチック競技戦争はどこへ・・・

本作品はアニメオリジナル作品、漫画や小説などにも展開されているので
メディアミックスな作品だ。

基本的なストーリーはインターナショナルスクールに通っていた中学生、
シンクは高い運動能力をモチ、アスレチックなどの大会でも入賞している。
そんな中学生がいきなり、獣耳&尻尾がついた人間が住む世界フロニャルドに召喚される
その世界では戦争が行われていたが、その戦争はアスレチック競技によって
勝敗が決されている世界だった・・・。という感じだ。

このアスレチック競技による戦争というのは他に類を見ないもので、
下に河がある状態で、丸太や斜面を登りながらゴールを目指すという物。
以前テレビでやっていた「SASUKE」をイメージしてもらえば
わかりやすいかもしえれない(笑)

ただ、SASUKEと違うのは防衛側と攻撃側と別れており
防衛側がゴールを目指す敵を武器や紋章術を使い邪魔をする、
この戦争のルールはたしかに新鮮なのだが、
結局は個人同士の武器と紋章術による戦闘で戦争の勝敗が決着してしまうのは残念だ

ストーリー的には召喚されたはいいが元の世界に戻れなくなった主人公が
アスレチック競技戦争をしつつ、多くのヒロインと典型的な萌えアニメを展開していく
先に書いてしまうが、本作品は「駄作」だ。

原因はまず、期待はずれ感。
上記のアスレチック競技戦争で燃えるような展開は無い、
所詮平和バンザイで誰も死なない戦争なのだが、戦闘シーンの緊張感がなく
そこに面白みを見出すことはできない。

主要キャラ以外の雑魚敵は可愛らしく描かれ、
戦争中は必要なのかどうか悩む解説付き。
正直、もっとSASUKEに近づけて危険なアスレチックに挑みつつ
各キャラによる戦闘というほうが「アニメ版SASUKE」というような評価もできたが、
新鮮な設定なだけに期待はずれ感じが強い

ストーリー的にもキツイ。
1話から2話までは世界観の説明や設定を簡単に紹介するものとして我慢できたが、
4話にいたっては「姫様のライブに間に合わせないため敵国が誘拐」する話。
姫を取り戻すために主人公は一騎打ち・・・。
姫様の命がかかってるとかいうならば緊張感もあるが、ライブ(苦笑)
しかも、その話を4~6話にかけてやるテンポの悪さ。

最初の戦争にしたって、
一話で完結したほうが物語としてすっきりと始められたはずだ。
たいしたストーリーでもないのに微妙な戦闘シーンなどで尺を稼ぐため、
いつになったら面白くなるのか?と感じてしまい
テンポの悪さは作品全体の影響してしまっていた。

更に言えば、ストーリーの重要な部分が大体「実はそんな事がありませんでした」という
展開が多すぎる、以下ちょっとネタバレになるので注意していただきたい。

主人公が元の世界に帰れない

実は帰れる

主人公が元の世界に戻ると異世界での記憶なくし、二度と異世界に来れません

そんなことはありませんでした

ありがちで予測できる展開だからこそ王道すぎるストーリー展開は
肩透かしを食らってしまう部分が多く、
「結局そのパターンか」と思ってしまう展開が多い。

声優は確かに豪華だ。
宮野真守、堀江由衣、子安武人、竹達彩奈、水樹奈々、日笠陽子
阿澄佳奈、小清水亜美、若本規夫、花澤香菜、寿美菜子などなど
極めつけには丹下桜さんまで起用しているが、
声優便りなキャラクター描写になっている場合が多く
一人ひとりのキャラの印象が表面的だ

キャラは「無駄に」多いので、深い心理描写などは少なく掘り下げは甘い。
薄っぺらいキャラ設定に演技力のある声優さんが頑張ってるからこそ
キャラクターがかわいく見えてしまうが、あくまで声優の実力でしかない。
キャラクターも髪の毛や瞳の色が違うだけで判子絵に近く
見分けもつきにくく、名前も覚えにくい。
私は最終的に5~6人しか名前を完璧に記憶できなかった。

1クールという尺に対してキャラ数が多すぎる。
余裕で4クール出来るキャラ数と言えるだろう、
こんなにバンバン出してよほど予算があるのかと思いきや11話では
「笑えない」ほどの作画崩壊を起こしている
二人くらいキャラを削って
11話の大事なはずのライブシーンに時間をかけて欲しかった

この事を考えると声優さんはあくまで宣伝材料だろう。
これだけ話題の声優さんを集めれば、多くのファンが一度は観るだろう
私がアニメレビューブログをしてなかったとしても
「丹下桜」の字をみて確実に一回は見てる。

これで脚本がもっと練られていたら、良いアニメになっただろう。
脚本の内容が日曜朝のお子様アニメレベルで、
視聴者のターゲット年齢を考えているのだろうか?

終盤にとってつけたように「魔物」が出てきて、それを倒して終了だ。
その多すぎるキャラクターの中で敵を作るのではなく、
いきなり出てきた「魔物」を最後の敵として用意してしまったことが
この作品の浅さを露呈してしまっていた。

全体的に見て本作品にあるのは「アスレチック競技戦争」というオリジナルの設定と
豪華な声優陣以外はオリジナル性がない。
脚本のレベルがオタクな高校生になら割とスラスラでも書けそうな感じで
獣耳や尻尾も「取ってつけた」ようにしか感じなかった。
本当にあの「リリカルなのは」を書いた人なのだろうが?と疑ってしまう

ほとんど意味のないお風呂シーンなどをカットし、
SASUKE的要素を増やしつつ戦闘をもっと迫力のあるものにすれば
日曜の朝のアニメとして子供受けしたかもしれない内容なだけに残念だ。
魔物や宝剣など、とってつけたようなファンタジー設定をなくし、
もっとすっきりと「獣耳尻尾キャラかわぇぇ!」となるような萌に徹すれば
深夜アニメとしてうけたかもしれないが、すべてが中途半端すぎる感じだ

本来声優さんたちの演技力を考えるともっと高い評価ができるのだが、
宣伝目的だけの話題性配役で、正当な評価ができなかった。
こういった声優さんの無駄遣いは実に苛立たしい。

個人的には、この作品をあまり楽しめなかった。
私個人があまり「獣耳」や「尻尾」に対して反応できないからかもしれないが、
キャラ萌えとしても厳しく、面白そうだったアスレチック競技戦争も
中盤からは忘れてしまっていて、主人公の軽業などのアクションシーンも
序盤限定になってしまっていたのは残念だ。

最初からアスレチック競技戦争だけに絞ってストーリーが練られていたら、
面白い展開になった作品だったかもしれない。