歌は1日5分しか歌えない、喉が弱いアイドル爆誕(笑)「VENUS PROJECT -CLIMAX-」レビュー

2015年11月12日

☆☆☆☆☆(7点)

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歌は1日5分しか歌えない、喉が弱いアイドル爆誕(笑)

本作品はVENUS PROJECTというGALATが企画するメディアミックス型作品の1つ。
PSVITAやソーシャルゲームなどにもなっているが、
PSVITA版は既にサービス終了が決定している
アニメは全6話という中途半端な話数で放映された

見だして早々、理解しかねる。
アイドルっぽい少女が二人コスプレ姿で向き合って
戦姫絶唱シンフォギアの如く「歌い出した」かと思えば
ロボットが召喚され、そのロボットが戦いだす。
何の説明もなくいろいろな要素が全開で冒頭から描写される

はっきりといってしまうとB級アニメ臭が物凄い。
ロボットのデザインも「どこかでみたことのある」デザインであり、
確かによく動いてはいるのだがそれだけだ。
冒頭のシーンのインパクトは確かにあるが、
恐らく6割型の人は「あ・・・」と思って見るのを辞めたくなるB級さだ。

更に主人公。
演じている方が「元SKE48」の方であり、あからさまに演技が浮く。
主人公のキャラクターデザインも「何年前だ?」と思うほど古臭く、
作画も90年台の深夜アニメを彷彿とさせるような動きだ。

この作品は本当に「デジタル作画」なのか?と疑いたくなるほどの
のっぺりとしたキャラクター描写であり、2015年のアニメには見えない。
キャラクターデザイン、特に「目の大きさ」など
まさに90年台アニメそのもののキャラクターデザインだ。

各シーン毎に「主人公の顔」のバランスが変わるため、
もう崩壊しないかヒヤヒヤしながら見てしまう。
横顔の時の「鼻の尖り具合」など絵のうまい中学生の落書きのような鼻になっており
ストーリーよりも作画の不安定さばかりが目について
内容が一切頭に入ってこない。
ここまで不安定だと逆に笑えてくるレベルだ。

そして「イラッ」っとするセリフの数々。
主人公がたまにダジャレを言うのだが、本気で酷い。
「なんのこれしき、雪崩式」など一切笑えないギャグやセリフをぶち込んできて
たださえつまらない雰囲気なのに凍りつくような空気感さえ漂わせる。
これが5分アニメや15分アニメなら耐えられたかもしれない。
だが、この作品は30分アニメだ。
明らかに「尺稼ぎ」のためにシーンやストーリー展開も多くテンポも恐ろしく悪い

ストーリー自体もありとあらゆる作品からの寄せ集めだ。
敢えて作品名は出さないが見ればすぐに「あーこれあの作品のパクリね」と
分かるほど数多の作品のつぎはぎでしか無く、
この作品の「オリジナル要素」というのは皆無だ

古臭いキャラクターデザインと不安定な作画、つぎはぎの要素のストーリー、
致命的なテンポの悪さ。
更に「全6話」という尺を余らせまくっているストーリー構成は致命的だ

1話で「アイドル同士の戦いの大会始まりますよー」
2話で「主人公はこうやってアイドルになりましたよー」
3話で「ライバルのアイドルはこんな感じですよー」
4話で「主人公の友人アイドルはこういう感じですよー」

と、あまりにストーリー展開が遅いためフラストレーションが溜まる作品だ
肝心のバトルシーンが異常に短く、ダイジェストで一気に話が進んだりと
ストーリーを普通に描いている時にはテンポが遅く、
進んだストーリーの内容に対してダイジェストで色々進めすぎているせいで
キャラへの感情移入や世界観に浸ることが難しい。

全体的に見て全てが古臭い作品だ
ストーリー、キャラクターデザイン、作画、設定、音楽etc…
このアニメを構成するすべての要素が「90年台のOVA」のような内容であり、
これをわざとやっているのなら素直にギャグとして受け入れられるのだが、
この作品の場合はわざとではなく「予算」がないからこうなっているだけだ(苦笑)

予算もないのにアイドルの歌で召喚されるロボットバトルなんてものをやるから
何の迫力もおもしろみもなくなってしまう。
動かない歌唱&センスのないダンスシーン、
のっぺり作画でロボット同士のおもしろみのないバトルシーンをやられても
何も盛り上がらない。

もっと予算と尺があれば、
この設定でアイドルによるロボットバトルを描けたかもしれないが、
メディアミックスの宣伝の一環で作られた予算のアニメでと
「全6話」という尺ではとても描ききれる設定ではない。
2クールくらいで演る内容を全6話にしてしまってる感じだ

ついでに私はレビュー中で「OP曲」に触れることはあまりないのだが、
ちょっとこのレビューを見てる方はぜひ聞いていただきたい

どうだろうか(苦笑)
腹から声出せ!!と言いたくなるような、聞けば聞くほど萎える歌だ。
これを聞くたびにテンションが落ちる。
アニメのオープニング曲でテンションが上がる曲は多いが、
テンションが下がる曲というのは珍しい。
ちなみに主人公は「声量がある」という設定だ(苦笑)

更にこの作品は放送方法にも問題があった。
1話を放映した後、2話が放映されるのは「一ヶ月半後」だ(苦笑)
よっぽどの名作でもないかぎり、一ヶ月半も間が空いてしまえば忘れてしまうだろう
その一ヶ月半の間に声優による実写バラエティが放送されており、
更に1話の再放送まで含まれている。

1クールのアニメを作る予算がないのに1クールの放映を抑えてしまう。
本末転倒な作品だ。
ただ、この作品で悔しいかな、爆笑してしまったシーンが有る。

主人公のライバルアイドルの弱点である。
なにせ彼女は貧しい国の出身で外資を稼ぐため国の未来を背負って
日本でアイドルとしてデビューしている。
だが、彼女には致命的な弱点がある

「喉が弱いから5分しか歌えない」

致命的だ。
しかも、5分以上歌うと喉を壊して声を失いかねない。
実質1日に1分半しか歌えないアイドルという凄い設定だ(笑)
ちなみに彼女の名前は「流華 ソバガスキー」
おそらく、ふざけているのだろう。

だが、爆笑できるのはこの部分くらいだ。
これぐらいの爆笑要素が物語全体にアレばB級アニメとして楽しめたかもしれないが、
残念なことに爆笑したのはそのシーンのみ。
グループアイドルの後輩に根性焼きをする下衆いアイドルなどもおり、
素晴らしいギャグアニメの「片鱗」が見えるだけに、
その「片鱗」を生かしきれなかったのは本当に残念だ。

私のような駄作好きはちょっとだけ見る価値がある。
普通の方には何も面白くない作品ではあるが
「駄作が好き」という人にとっては「あぁ!おしい!もう少し!」と思うはずだ