何もかも噛み合っていない、無駄ばかり「ハンドシェイカー」レビュー

評価☆☆☆☆☆(5点)全12話

あらすじ 機械いじりが得意で修理依頼を受けた高校生のタヅナは、大学の研究室を訪れる。そこでベッドで眠る少女・コヨリを発見。引用 – Wikipedia


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何もかも噛み合っていない、無駄ばかり

本作品はTVアニメオリジナル作品。
アニメイト30周年記念作品として制作されている作品だ。
監督は鈴木信吾、金澤洪充、制作はGoHands。

見出して感じるのは「CG感」全開な感じの作画だろう。
最近増えてきた3DCGで全編制作されているアニメであり、
わかりやすく手書きの作画ではないことが伝わる。
ハンドシェイカー
それを主張するかのように無駄にキャラクターが動く。
例えばモブキャラなどの背景で動いている人物などが、
大量かつ雑多な感じで動くのは手書きの作画では予算的に難しい部分だが、
背景の人物がぬるぬると大量に動いても作品の面白さには直結しない。
無駄に見ている側の視線が動いている部分に動いてしまい、疲れるだけだ。

確かにCGの質は高い。
よく動き、手書きの作画では出来ない細かい動きをなめらかにかつ、
繊細に描くことも出来ている。
だが、その質の高いCGを効果的に制作側が使えていない。

無駄に早く動き、無駄に大げさに動き、無駄な演出をつけて派手にしている。
全てが無駄だ。画面を集中してみてしまうと「目がチカチカ」して、
人によっては酔ってしまいかねないレベルであり、
「ポケモンショック」的な症状を起こしそうになるチカチカ感だ。

無駄な動きという部分に関しては女性キャラの胸の動きを見れば分かる。
「胸揺れ描写」というのは他のアニメ作品にも有り、
その度合は作品によって違うが、この作品の場合はアホみたいな動かし方だ。
胸揺れがセクシーではなく、単純に気持ち悪く、
制作側が「CGをうまく使いこなせていない」証だ。
ハンドシェイカー
無駄なカメラワークも多い。
3DCGで制作されている作品だからこそカメラワークに自由が効くのはわかるが、
ぬるーっとキャラクターを一周したり、左から右へ動かしたり、
下から上に舐めるようにだったりと無駄に動かす。

監督の自己満足な演出が非常に多く、
「3DCG」というおもちゃを与えられて楽しいのは分かるが、
自己満足な遊びに夢中になりすぎていて、不快でしかない。

ストーリーも序盤はついていけない。
なんか知らないけど手を繋いだ2人同士がハンドシェイカーと呼ばれて、
ジグラーとと呼ばれる平行世界で戦い合う。
負ければハンドシェイカーとしての力を失い、
最後の一組になれば願いが叶うらしい。

ふわっとこの設定と話をようやく理解できるのだが、
設定を理解してしまうと「仮面ライダー龍騎」のミラーワールドみたいな
世界で戦わなければ生きのこれない感じの設定だ。
既存の設定を言葉を変えて取り入れてるだけにすぎない。
ハンドシェイカー
継ぎ接ぎのパッチワークのような作品でも面白ければ問題がない。
しかし、単純に面白くないうえにセリフが寒い。
ここでとある主人公のセリフをご紹介したい。
ヒロインの服を脱がせてあげるというシーンでのセリフだ。

「これは違うんです、本当に違うんです。おまわりさん信じてください。
おまわりさん。向こうから誘われ、いやそうじゃなくて、これは不可抗力で事故で、
だけど俺はこうするしかなくて、噛み合ってる、絶対に噛み合ってると
思うわけなんですけど、いや違うんです、おまわりさんやめて、いっそ捕まえて」

どうだろうか(苦笑)
この主人公のセリフを脚本家が面白いと思って書いてるような作品だ。
センスがズレているどころが地面にめり込んでいるレベルのズレ具合な
セリフを聞かされる上に無駄に長い。

無駄に長いセリフのお陰でストーリーはグダグダだ。
他のアニメなら5分の尺で描くようなシーンを、
この作品は10分掛けて描いているような感覚になるほど、
グダグダかつ間延びしまくっているシーン描写のお陰で、
見ているだけでストレスが溜まってくる。
ハンドシェイカー
戦闘シーンもグダグダだ。
3DCGで描かれたシーンをより見せたい制作陣の気持ちはわかるが、
間延びしまくりの戦闘シーンは緊張感の欠片もない。

例えば敵が武器を投げる→防御するというだけのシーンなのに、
わざわざビルの壁を重力無視で走るシーンをたっぷり見せた後に、
手裏剣のような武器を投げて、武器が地面を走って主人公が防御する。
敵が空中から攻撃した意味もなくなっており、
たった1手の攻撃を描くために予備段階が長すぎる。

そもそも「戦う目的」というのが弱すぎる。
主人公は基本的に戦いたくないが負けるとヒロインが死ぬため、
仕方なく戦うのはまだ分かる。
しかし、その他のハンドシェイカーがハンドシェイカーになって
戦っているだけの理由として非常に弱いものが多い。

例えば両親が離婚しそうで最愛の弟と離れ離れになりそうだからとか、
見た目が子供っぽく会社での派閥争いに負けて偏見のない世界を作りたいとか、
「え?そんな理由なの?」と思うほど弱い。
主人公たちはヒロインが死ぬというリスクが有るにも関わらず、
その他のハンドシェイカーの戦う理由の弱さがストーリーの面白さを半減させている

結局、最終話が終わってもストーリーは投げっぱなしだ。
2期を想定しているようなストーリー構成なのかもしれないが、
2期に続くというよりは打ち切り漫画のような
俺たちの戦いはこれからだENDであり、
話に区切りがついているわけでもない投げっぱなしだ。
ハンドシェイカー
全体的に見て、この作品は無駄で8割が構成されている。
無駄に動き、無駄に喋り、無駄な演出をし、無駄に時間をかける。
1話ごとに描かれている内容が物凄く薄く、
その内容の薄さを、監督が3DCGというおもちゃを使って遊んでいるシーンを
無駄に見せられているだけにすぎない。

CGの良さというのは軽さと手軽さだ。
手書き作画ではできない枚数で構成されたシーンで、
ハイスピードなバトルシーンなどを見せるのが本来の良さのはずなのだが、
この作品の戦闘シーンは遅い。
遅いからこそCGの欠点でも有る軽さばかりが目立って何の面白みもない。

人物描写にしても髪の毛や服など細かい部分の動きで、
キャラクターの表情や仕草などを見せるのが3DCGアニメだが、
この作品は現実離れした乳揺れくらいにしか尽力しておらず、
魅力的なキャラ描写というのがまるでない。

何のために3DCGを使ったのかがわからない。
3DCGの利点というのがこの作品には
全く持って現れておらず欠点ばかりが目立つ。
ハンドシェイカー
制作側によると9話がおすすめ回だったらしいのだが、
「どこが?」と言いたくなるほど普通だった(苦笑)
単調な展開や似たようなパターンのストーリー展開の中では
9話は変化のある話ではあったが、想像できるうえにありがちだ。

主人公の「噛み合う」というセリフも中途半端にしか生かせず、
敵との戦いに勝つと敵の力を取り込むという設定も生かせていない。
手を繋いだままでないと駄目という設定も序盤くらいしか活かしたシーンはない、
結局要素自体は多いのだが、その1つ1つの要素をしっかり描かないまま
1クールと言う尺に無理矢理押し込めて終わってしまった感じだ。

見終わった後に知ったが脚本を手掛けたのはラノベ作家のようだ。
ラノベ作家と考えれば妙に納得できる要素の多さと、
物語の纏め無さだ。

売上的には350枚と爆死、2期がありそうな終わり方だったが
2期の可能性はないだろう。
もし2期があっても監督と脚本家が変わらない限り私は見ない。

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