「ゴッド・オブ・ハイスクール」レビュー

0.5
アクション

評価 (8点) 全13話

あらすじ 自称最強の高校生「ジン・モリ」。彼の人生は、最強の高校生を決める大会、「ゴッドオブハイスクール」に招待されることで一変する引用- Wikipedia

これがパッチワークアニメだ!

原作は韓国の漫画な本作品。
日本ではLINE漫画などで和訳され配信されている。
監督は朴性厚、制作はMAPPA

刃牙?


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 1話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

1話、最強の高校生を決める大会、ゴッドオブハイスクールの
開催前から始まる。主人公も最強の高校生であり、バイクに自転車で追いつくような
とんでもない身体能力をしており、
彼以外にも全国から癖の強いやつらが集まってくる。

MAPPAが制作しているだけあって作画の質は非常に高く、
ただ主人公がひったくり犯を追いかけているというだけのシーンなのに
コミカルな作画をはさみつつなめらかに動く逃走劇は見ていてシンプルに面白い。

ゴッドオブハイスクールは優勝すれば望む願いは何でも叶う。神の力だ。
ノリとしては「刃牙」の地下闘技場みたいなノリであり、
異種格闘技戦で時間制限なし、武器もありと地下闘技場よりもなんでもアリだ。
しかも選手は「ナノマシン」を注入されており、どんな傷でも治る(笑)

ナノマシンによりわかりやすくキャラクターごとのレベルも表示され、
スピィーディーな展開とMAPPAの作画も相まって
「面白そう」なアニメが始まる期待感を強めてくれる。

トントン拍子


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 3話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

ただ、無駄にメインキャラもサブキャラもモブキャラも多いせいで
序盤からごちゃごちゃしている。
ゴッドオブハイスクールの試合が始まってもモブキャラがメインキャラに
一瞬でやられるさまを見せられたり、ぽっと出のキャラとメインキャラの戦いが始まったりと見せてほしい所を集中して見せてくれない。

テンポが良すぎるといっていいかもしれない。
じっくりと見たい試合もサクサクと描いてしまっているせいで、
瞬きしてる間に展開が変わり、試合が終わってしまうようなサクサク感であり、
この手のアニメにありがちな唐突に回想シーンが入ることも多く、
集中してみていないと展開においていかれる。

何でもありな異種格闘技戦なのに主人公が感情移入したキャラを助けに
いきなり乱入したりと「感情」優先型のキャラクターの行動についていきづらく、
どのキャラも考える前に行動している。敵キャラはルールに基づき
なんの問題もない戦いをやっているのに、同情した主人公が乱入してしまう。

キャラクターをしっかり掘り下げて、
しっかりとしたストーリーの中で魅せるのではなく極端に言えば
「ノリ」で全部描いてしまっているような、言葉は悪いが上辺だけの刃牙のような
そんな印象を拭えない。
戦闘シーンはすごくよく動くからこそ、そのノリを盛り上げているとも言えるのだが
1話からどこか、この作品についていけないという感情が生まれる。

メインキャラっぽいキャラがあっさりと退場することも多く、
キャラクターも使い捨てにされがちだ。
毎話冒頭ではいかにもなにか企んでいそうな国会議員だったり、
宗教だったり、なんかよくわからないでかい生き物の存在が匂わされたり、
色々とメチャクチャだ。

韓国版刃牙のような世界観やキャラなのに、そこをきちんと見せてくれない。

ん?


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 3話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

今作のヒロインは刀を使う。父の流派の存続のために大会に参加しており、
自身の木刀にも強い愛着を持っており、剣術で戦う。そんなヒロインが
3話でメインとして試合が描かれるのだが、木刀を使わずに戦って勝つ(笑)
木刀よりも明らかに剣を使わずに戦ったほうが強いという矛盾を抱えており、
正直意味がわからない。

メインキャの一人も、もはや「格闘技」ではなく能力バトル者では?
みたいなのを出すことがあり、深く考えてはいけないのかもしれないが、
もう全てがノリで描かれていることが話が進めば進むほどわかる。

主人公も主人公で黒幕的な国会議員に「悪魔の実」みたいなのを食べさせられる。
刃牙かと思った?残念、ワンピースでした!とでも言わんばかりの
意味不明なストーリー展開と思いきや、ジョジョな奇妙な冒険になる。
本編を見ていない人にとっては意味がわからないと思うが、
私は何も間違ったことを言っていない。

スタンドみたいなのが出てくる(笑)
格闘技なんてどこへやら、死神みたいなスタンドが現れて主人公を襲う。
いい加減、話の方向性を定めてくれと願ってしまうほどの
ブレまくりでノリでしか進んでいないストーリー展開に頭をかき回される。

ちなみに4話の時点で予選大会はベスト4まで進んでいる。
一体いつそこまで進んだのかと思うほどの進み具合だが、
考えたら負けだ。

結婚式


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 4話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

いきなり現れたキャラがヒロインに一目惚れしプロポーズし結婚する。
突っ込んだら負けだ、この作品はノリで話が進む。
一目惚れされてプロポーズという展開はアニメや漫画でもたまに見るが、
それをヒロインがあっさり受け入れるのはこの作品くらいだろう(笑)
流派復興のための打算的な結婚ではあるものの、唐突すぎてついていけない。

主人公の感情任せの説得にヒロインは結局、結婚自体はせず
大会に再び参加し、あっさり負ける。
結果を見ればつまり結婚していたほうが流派の復興は叶っており、
本当にノリでしかストーリーが進まないしキャラも行動しない。

何やらヒロインの流派にも隠された謎のようなものがありそうなものの、
そんなヒロインの結婚や流派よりも、前の話でのスタンドみたいなのは何だったのか
主人公が食べた悪魔の実みたいなのは何だったのかという部分を
掘り下げてほしいのに、一切掘り下げず謎のままだ。

どうでもいいキャラの問題や過去回想ばかりが描かれるが、
見てる側としては謎スタンドが気になって仕方ない。
スタンドが出てきてるのに普通の格闘技戦を見せられても盛り上がりきれず、
例えかめはめ波みたいな技を出されて、それは一体どういう原理の技なんだ?
と、この作品のノリにさえついていけなくなってしまう。


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 6話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

どうやら大会運営の目的は強い奴らを成長させ上り詰めた先の
「鍵」とやらを手に入れるのが目的らしい。
ちなみにまもなく世界は終焉するらしく、神の降臨を企んでる連中もいる(笑)
スタンドみたいなのも「借力」というものらしく、
神の力を借りる、引きずり出すものらしい。

なるほどよくわからないという説明をされ、
説明されても訳がわからないのはこの作品の特徴ではあるものの、
中盤で少しだけ話しの方向性が見せてくる。

だが、それと同時にキャラクターも大量に増える。
大会の参加者、それぞれ思惑のあるキャラクターや色々な陣営が追加されるが、
大量に一気に出すぎて何処の誰で何が目的なのかまるでわからない。

話としてはシャーマンキングのような印象も受けるのだが、
いろいろな要素がとにかくごちゃまぜになりすぎていて、
それをあまり整理してくれない。主人公たちが大会で戦ってる裏で、
組織同士のキャラでスタンドバトルしていたりもうめちゃめちゃだ。
しかも組織同士のバトルのほうが派手なので面白かったりする。本末転倒だ。

本線が始まっても、いきなりチーム戦になるのはいいが、
ぽっと出のキャラのどうでもいい回想シーンを見せられ、
そんなキャラがあっさりと負ける。
「回想シーン」は必要だったのか?と思うキャラがこの作品には多すぎる。
名前もろくに知らないキャラ同士が戦って退場していく。

呂布www


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 9話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

終盤でメインキャラたちも「借力」に目覚めていく。
力がほしいか?ならばくれてやる的な覚醒シーンは本来なら盛り上がるポイントだ。
だが、もうちょっと笑いどころにしかなっていない。
それまでの「借力」は鮫だったり、死神だったり、クラーケンだったりと
どこか抽象的な存在や動物だったり、物だったりすることもあった。

そんな中でヒロインが「借力」に目覚めると、彼女は高らかに宣言する。
「借力!英傑 呂布奉先!」
まさかの呂布である(笑)、それまでの借力の流れとはまったく違う
呂布が出てきて大爆笑しない人間は居ないだろう。

英雄的な感じにしたいなら、他のキャラの借力も同じようにすれば
統一感が出るのに、この作品はそういった統一感など無視だ。
ちなみに主人公は龍だ。
ライブ感が凄まじいストーリー展開にただただ笑うことしか出来ない。

借力に目覚めてもご丁寧に格闘技で戦った後に、借力を出して戦う。
最初から借力で戦えといいたくなるが、言ったら負けだ。
主人公など終盤で仲間が長年修行して身につけたであろう技を
平気でパクって使う(笑)、突っ込んだら負けだ。

主人公たちが戦ってる裏では組織同士の神をめぐる争いも起きており、
もうめちゃくちゃだ。色々なことがいろいろな場所で多発的に起こりすぎており、
ごちゃごちゃ感が極まっていく。
視点が頻繁に変わるため、本来は燃える展開でも集中できない。

終盤で主人公のライバル的存在が九尾の借力に目覚めるのだが、
頭の中は「今度はNARUTOか?」ということでいっぱいだ。

???


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 13話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

終盤のバトルは本当にちょっと意味がわからなくなる。
九尾の力に目覚めたライバルに主人公は苦戦するのだが、
苦戦してたと思ったら謎パワーで敵の攻撃を全て打ち消して、
なんかいきなりでかいのを召喚して倒す。

誰か説明してほしいのだが、誰も説明してくれない。
主人公も仲間も他のキャラも主人公の力をなにか説明できない。
つまり、何もわからない(笑)

キャラクターのパワーバランスも謎であり、インフレしまくったり、
なんか怪物に変化しちゃうキャラも居たり、
巻き込まれて四肢が欠損するキャラも居たりで終盤は理解がまるで追いつかない。
そもそもキャラが出てきても「これ誰だっけ?」みたいなキャラも多く、
これは果たして今、何をヤッているんだろうか?と状況を理解できない。

なにせ終盤、神とその眷属が大量に現れる。もう意味不明だ笑
最強の高校生を決める大会だったはずなのに世界規模の
人類滅亡をかけた戦いである(笑)
1クールでここまで世界観を広げたこの作品には賞賛の言葉を贈りたいが、
最後の最後までライブ感でヤッただけとも言えなくない。

ちなみに主人公は最後、孫悟空(斉天大聖)になる。
ライブ感極まれりな最終話はある意味面白くはあるのだが、
きちんと説明するほどこ理解することは難しい作品だ。
最後の最後で新キャラが出るのもこういったC級作品らしい。

総評:刃牙でワンピースでジョジョでシャーマンキングでNARUTOなアニメ


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 3話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

全体的に見て、色々な作品からいろいろな設定ととにかく盛り込みまくって
ノリとライブ感だけでストーリーを進めているような作品だ。
最初は韓国版刃牙のような印象があったのに、
話が進めば進むほど色々な作品をつなぎ合わせたような作品になっている。

作画自体はMAPPAということもあって非常に素晴らしくよく動いており、
特に格闘技で戦っているときの戦闘シーンの迫力は凄まじい。
だが、話が進むとそんな戦闘シーンも、よく動いてはいるのだが
「なにがどうなってるのかわからない」感じになってしまっており、
最終話で羽の生えた敵と
斉天大聖になった主人公のバトルなど誰かに説明してほしい。

完全にMAPPAの無駄遣いだ。
これで作画が良くなければ最後まで見るのは厳しかったかもしれないが、
作画がよく戦闘シーンが見れてしまうだけに、
この作品特有のノリとライブ感を変に後押ししてしまっているような印象だ。

もう少し色々と整理して描けば面白かったかもしれないが、
パクリ元も透けて見えるうえに勢い任せで進めているだけのような作品だった。

個人的な感想:ある意味すごい


画像引用元:THE GOD OF HIGH SCHOOL ゴッド・オブ・ハイスクール 10話より
© 2020 Crunchy Onigiri, LLC

ものすごい作品だったと言える。めちゃくちゃだ。
この作品のストーリーを簡単に説明してくださいと言われても、
うまく言語化することが出来ない(笑)
原作を読めばもう少し理解できる部分もあるのかもしれないが、
原作を読もうと思うほどの魅力は感じない。

序盤は突っ込みどころはあれど楽しんでいただけに、
中盤からのストーリーのついていけない感じが凄まじい作品だった。
まだ見ていない人はぜひ、見ていただきたい。
この突き放されるようなメチャクチャなストーリー展開は他では味わえない。

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