どんなに良い魚も旬と活きが悪ければ不味くなる「進撃の巨人 Season 2」レビュー

2017年6月17日

評価★★★☆☆(54点)全12話

あらすじ 超大型巨人の出現により人類の平和と幻想が破られたあの日から、エレン・イェーガーの果てしない戦いの日々は続く……。引用 – Wikipedia


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どんなに良い魚も旬と活きが悪ければ不味くなる

本作は進撃の巨人の2期。1期が2013年の放送であり、
放送年は大ブームで主題歌を歌った歌手は紅白まで出たくらいだ。
ただなぜか、そんな人気作品にも関わらず4年もブランクが空いてしまい、
1期は2クールだったが2期は1クールなっている。
監督は荒木哲郎、制作はWIT STUDIO

ストーリー的には前作からの続き、
話数的にも2期1話は26話という扱いであり、
始まって早々に若干の総集編シーンが有るが
1期や原作を見ていない人が理解できるレベルではない。

OPも1期と同じく「Linked Horizon」が歌っているが、
1期のようなオーラはない。
どちらかというと進撃の巨人という作品に媚びすぎな感じ全開の
一言で言うなら「紅白は無いな」という感じの曲である。

しかし、そんな期待感をそがれOPの後に描かれる本編は面白い。
他の製作会社なら手を抜きがちなシーンでも
迫力のある「カメラアングル」で緊張感の有るシーンを演出しており、
思わず画面に釘付けにされる。
細かい「鐘の模様の描写」など、
そんな細かく描かなくても良いんじゃ?と思うほどだ。

1話の最大の盛り上がりともいえる「獣の巨人」の独特な動きと存在感、
獣の巨人による馬を投擲するシーンの描写の迫力、
そして「巨人に食われる」シーンの生々しさは
「進撃の巨人」という作品の面白さを思い返させてくれる。
特に食われるシーンの演技は漫画という媒体では味わえないゾクッとした魅力がある


しかし、2話以降は「止め絵」が多い。
進撃の巨人といえばアクションシーンの動きの良さだが、
その動きの良さが見れるシーンが少なく、
衝撃的なシーンや印象的なシーンもアニメーションではなく
「止め絵」を使った演出が多い。

せっかくのアニメーションという媒体なのに止め絵ばかり使われると、
膝カックンを食らったように話の腰を折られたような感覚になる。
1期に比べると戦闘シーンも短く少ないうえに、
止め絵多用で萎えてしまう。


更に話が進んでくると「テンポの悪さ」が気になってくる。
主人公であるエレンが序盤の出番が少ないせいも有るかもしれないが、
戦闘シーンがあまり描かれずにだらーっとストーリーを進めてる感じが強く、
回想シーンも挟まれる為余計にテンポが悪く感じてしまう。

明らかに「尺調整」に感じる間を感じるときもある。
1クールと言う尺で「原作のここからここまで描く」というのが
決まってるのは分かるが、その描後としてる部分をそのまま描くと、
1クールでは尺が余ってしまうのだろう。
そう邪推してしまうほど尺稼ぎ&調整な間を感じる引っかかるテンポだ。

特に回想シーンは流石に長過ぎる。
とあるキャラが「雪山でのことを思い出せ」という、
次の話でその雪山の出来事が描かれるが、がっつり15分も描かれる。
そんなに時間かけてまで描くエピソードな感じがしないのに、
丁寧すぎるくらい時間をかける。


作画の質がいいからごまかされている部分がかなりある。
戦闘シーンを回想シーンなどに邪魔されずにそのまま見たいのに、
盛り上がる戦闘シーンがようやく始まったと思っても、すぐに回想シーンだ。
戦闘シーンのアニメーションの質がいくら良くても、
止め絵を挟まれまくったり、スローモーションを入れまくったり、
回想シーンを入れまくったりすれば、盛り上がりきれない。

言い方を変えればたっぷりと時間を掛けて丁寧に描いているとも言えるのだが、
丁寧すぎてアニメーションとしての面白さを殺してしまっている。
一期の戦闘シーンは「勢い」があったが、2期ではその勢いがない。


ただ、ストーリー的にはやはり面白い。
特に中盤の某キャラクターの秘密を明かすシーンのあっさりさや、
最終話の主人公である「エレン」の能力。
解決している部分は少なく謎が増えただけともいえるのだが、
積み重なっていく謎の面白さは別格だ。


全体的に見て残念な2期になってしまった。
1期に比べて作画の質自体は下がっていないのだが、
戦闘シーンの時間が短く止め絵が非常に多い。
純粋なアニメーションの面白さを感じられる戦闘シーンが少なく、
せっかくの戦闘シーンも回想シーンの多さが引っかかってしまう。

1クールという尺に縛られすぎて尺の調整をしている部分も多く、
そのせいで作品全体の勢いやテンポが崩れてしまい、
盛り上がりきれなくなってしまった。

そもそも1期でも1番動いていた「リヴァイ兵長」の出番が少なく、
彼の戦闘シーンがないというのも大きい所だろう。
作品全体の戦闘シーンが1期よりもスピード感にかけてしまい、
勢いもなくなってしまった。


時期も悪かった。
1期から4年というのはいくらなんでも月日が立ちすぎだ。
アニメの続きを待ってた人も
我慢できずに原作を読んでしまった人も多いだろう、
私もこの4年の中でだいぶネタバレを見てしまった(苦笑)

3期が来年放送されるらしいが、
それならば2クールか4クールくらいでがっつりと2期を見たかった。
そのほうが2期の欠点でも有る「「尺調整」がなく、
もっとすっきりと楽しめたかもしれないだけに残念だ。

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