萌え

まったく伊藤かな恵は最高だぜ!「天使の3P!」レビュー

萌え
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評価 ★★☆☆☆(36点)全12話

あらすじ 過去のトラウマから不登校の自称引きこもりとなっていた高校生・貫井響は、暇な時間を持て余してギターを始め、動画サイトに自作の曲をアップしていた引用 – Wikipedia

まったく伊藤かな恵は最高だぜ!

原作はロウきゅーぶ!でお馴染みの蒼山サグによるライトノベル。
監督は柳伸亮、制作はproject No.9

見出して感じるのは丁寧な導入部分だろう。
主人公がギターを掻き鳴らし、その動画をアップロードする。
ただし彼は引きこもりであり、高校生になってからは一度も登校していない。
彼の「引きこもり」な生活を冒頭の7分間じっくり見せられる。
そして、そんな彼の前に「小学生なヒロイン」が現れる(笑)

ロウきゅーぶ!を見た人ならばわかると思うが、
蒼山サグという作家の作品はいわゆる萌えとロリな作品だ。
前作はそこに「バスケ」という要素を入れることで
青春スポーツものとしての側面を描きつつも、
「まったく、小学生は最高だぜ!!」という名言を生み出すほどの萌えを描いていた。

今作もその作風は一切変わっていない(笑)
小学五年生の10歳のヒロインを3人も一気に出してくる始末だ。
出し惜しみなど一切しない、一気に3人主人公の前に並べ立て、
「さぁご賞味ください」と言わんばかりのロリロリぶりだ。
ロウきゅーぶ!を見た人ならば、この遠慮のないロリ萌なヒロインたちを見ると
萌えを感じる前に不思議な安心感を感じるかもしれない。

ストーリー的な強引さは前作を上回っている。
前作はバスケ部な高校生の主人公が小学生にバスケを教えるという名目が有り、
男子高校生と女子小学生というバランスが保たれていた。
しかし、今作は「バンド」だ。

ネット上に動画投稿している引きこもり男子高生と児童養護施設育ちの
楽器のできる小学生ヒロインがネットを通して出会い、
彼女たちのバンド活動を手伝うと言うかたちだ。
創作物に現実感を持ち出すのご法度では有るものの、
この作品のストーリー展開はかなり強引かつ現実感は皆無である。

更に「バンド」と言うものを扱ってしまったがゆえの欠点。
気合の入った作画の演奏シーンは音の迫力もキャラの魅せ方も素晴らしいのだが、
素晴らしいがゆえに「小学生」とは思えないほどのプロ級の演奏であり、
技術面で彼女たちが悩むようなことはほとんどない。

だが、現実感のない創作物らしいストーリーだからこそ、、
そのありえない演奏技術も受け入れることができ、
ストーリーをトントン拍子に進めつつ、
「ロリヒロイン」の可愛さをあざとさ前回で描くことで
欠点を見ている側に意識させないようにしている。

なにせ、規制が厳しくフェミニストな方の声が大きいご時世にも関わらず、
ヒロインのセクシーなシーンがこれでもかというぐらい描かれる。
お風呂シーンはもちろん、各種コスプレ、下着描写など、
きちんとこだわった「作画」とマニアックな「カメラアングル」で
小学生なヒロインの魅力を余すこと無く描いており、
この作品に有るはずの欠点を見ている側に
「そんな事どうでもいい、小学生は最高だな」と思わせている。

ただメインヒロインを演じている3人が新人声優ということもあり、
やや演技力不足を感じる部分は多々ある。
いわゆる「いかにもな萌え声」での演技であり、好みの分かれる声質だろう。
前作のロウきゅーぶ!でメインヒロインを演じていた花澤香菜、
井口裕香、日高里菜、伊藤かな恵などがファンサービス的な意味合いもあるのか
サブキャラとして出演しており、余計に「演技力の差」が目立つ。

主人公の変化もかなり急激だ。
序盤では不登校の引きこもり、そこからヒロインたちと出会ったことで変わっていく
という流れは悪くはないのだが、一回も登校したことのない学校にいざ登校する日に
「ギター」を背に抱え、教室に入るとギターを掻き鳴らし俺の歌を聞けと、
かなり強烈すぎる展開を見せつけてくれる(笑)

ストーリー展開的には序盤である程度、バンド活動としての山場が終わってしまい
その後は淡々としたストーリーが続く。
序盤でキャラクターに対する感情移入への導入はしっかりできてるからこそ、
中盤以降の淡々としたストーリー展開は楽しめるものの、
「ロウきゅーぶ!」と比べるとストーリーの強引さや弱さは顕著に感じてしまった

総評

全体的に見ていわゆる「萌え豚」であることを自覚している人は楽しめるだろう。
最近の規制の厳しい現状の中で小学五年生のヒロインを3人も出し、
なおかつ「セクシー」なシーンもふんだんに含み、
あざといまでの萌え要素とスパイス的なバンド要素を組み合わせており、
シリアスな展開は有るもののそこまで重くないため最後まで気軽に楽しめる。

ただ、萌豚でない方にとっては厳しい作品だ。
小学生ヒロイン3人中2人が「ふにゅ」や「はむはむ」といった擬音を連発するため、
慣れるまではかなり気になる部分だ。
いわゆる「あざとい」演出やキャラも多いため、美少女動物園が嫌いな方は
嫌悪感をいだきやすい作品だろう。

バンド要素に関しては作画や演出などアニメーション的な描写は気合が入っていて
見ていて面白いシーンでは有るのだが、その反面で
楽器を最近始めたばかりの女の子たちなのに上達が異常に早すぎる点や
ストーリー展開の強引さなどで「現実感」というのは皆無であり、
良くも悪くもライトノベル原作らしい作品になってしまっている。

作品の完成度という意味合いでは前作のロウきゅーぶ!のほうが
ロリヒロインと青春バスケストーリーというのはうまく組み合っていたが、
この作品はロリヒロインとバンド活動というのが噛み合っていない感じが強く、
そこに孤児院という環境設定まで足してしまったがために、
ストーリーの方向性が中盤以降ふわふわしてしまっていた。

個人的な感想

個人的には「伊藤かな恵」さんの声で大満足だった作品だった(笑)
メインヒロインの3人の演技と声が正直いまいちだったため、
メインヒロインに対しては特に思い入れはないが、
伊藤かな恵さん演じるキャラクターの破壊力は素晴らしく、
正直、彼女が演じるキャラクターが居なかったら評価はもっと低かっただろう。

メインヒロインの3人をもう少し演技力の有る方が
演じれば印象は違ったかもしれない。
前作の花澤香菜、井口裕香、日高里菜、小倉唯、日笠陽子という
今考えれば奇跡的なバランスの5人と比べるのは厳しいかもしれないが、
力不足を感じてしまうのは残念だ。

売上的には2000枚前後、前作のロウきゅーぶ!が7000枚前後だったことを考えると、
イマイチな売上といえるだろう。
前作は声優さんたちによるライブまでやっていた事を考えると凄い人気だったが、
今作にはライブをヤるまでの人気を獲得するのは難しかったようだ。

ただ前作のロウきゅーぶ!も一期はそこまで個人的な評価は高くなかった。
2期からスポーツモノとしての面白さが垣間見え、
作品として面白かったという印象で終わっているため、
今作も2期があれば印象が変わるかもしれない。

そういった意味では2期があるならば期待したい所だ。

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