「妹さえいればいい。 」レビュー

評価 ★★★★☆(61点) 全12話
妹さえいればいい。

あらすじ 妹をこよなく愛する妹バカの小説家「羽島伊月」の周囲にはいつも個性的な人物が集まっていた引用- Wikipedia

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いかにもなラノベキャラが生み出す社会人アニメ

原作は僕は友達が少ないでおなじみの平坂読によるライトノベル。
監督は大沼心、制作はSILVER LINK.。

見出して感じるのは強烈なノリの劇中作だ(笑)
2000年代前半の深夜アニメのような露骨な萌えと露骨なエロ、
劇中作とは言えかなりぶっ飛んだ内容は強烈なインパクトを与えられ、
それが「主人公が書いた小説」であることが明らかになる。

この作品の主人公はタイトル通り、無類の妹好であり、妹馬鹿だ。
ライトノベル作家の彼が描く小説は妹モノばかりである反面で、
彼にいるのは男の娘、中性的で女性にしか見えない弟しかいない。
そんなジレンマを抱えているような主人公だ。

そして彼以外のキャラクターも強烈だ。
同じラノベ小説家であるヒロインは下ネタに対して一切抵抗がなく、
主人公への好意を一切隠さずに「Hしましょ」とか軽いノリで行ってくる上に、
男性器の名前なども平気で連呼する。
ちなみに演じているのはイカ娘などでおなじみの金元寿子さんであり、
あの可愛らしい声でどすけべすぎるセリフがどんどんと出てくるキャラだ(苦笑)

更に同じラノベ小説家仲間の友人や、大学時代の同級生ヒロインなど、
バランスのいいメインキャラクターは1話からきっちりと印象に残り、
そんなメインキャラクターたちの「会話」が素直に面白い。

いわゆる日常モノであり、萌え要素もある。
ラノベ小説家としての悩みや葛藤も描いてはいるのだが、
大きなイベントやシリアスな展開、ドロドロの三角関係などは
この作品ではほとんど描かれない。

この作品の登場人物は「大人」だ。
ライトノベル原作というとどうしてもターゲット層が学生なだけに、
登場キャクターも高校生であることが多いが、
メインキャラクターのほとんどが社会人だ。

いかにも萌え萌えなキャラクターデザインのヒロインで、
いかにもなアニメ的描写のキャラクターで、
主人公を囲むハーレム的な状況であるのにもかかわらず、
キャラクターの年齢が他のラノベ原作アニメと比べ少し上なだけで、
ストーリーが落ち着いている。

この作品の面白さはそこにある。
いかにもアニメ的なキャラ、ラノベ的な状況でありながら、
人間関係は実写ドラマのような関係性であり、意外と複雑だ。

主人公の書いた小説を読んで主人公を好きになったヒロインは
主人公に対して告白もし、何度も付き合おうと迫るが、
小説家ヒロインとの才能の差を感じ主人公は恋愛感情を受け止めない

もう一人のヒロインは小説家のメインキャラに囲まれつつ
普通の女子大生である自分との差に引け目を感じつつ、主人公への好意は
小説家ヒロインが居る手前、表に出せない。
もう一人の男性キャラクターは才能のある主人公や小説家ヒロインと、
自分の才能の差を感じつつも、女子大生ヒロインに惹かれている。

このキャラクターの関係性が序盤でしっかりと見ている側に伝わり、
キャラクターの魅力もきっちりとあるからこそ、
ゆっくりと変化しながら同時にキャラクターの日常がコミカルに描かれることで、
しっかりとキャラクターに感情移入することができ、
素直に面白いと感じられる内容になっている。

セクシーな描写も非常に多い。
設定だけ見ればいかにもアニメ的なキャラクターが多いせいもあるのだが、
小説家ヒロインは「全裸」なシーンが驚くほど多い(笑)
そんな小説家ヒロインに引きずられるように全裸になっているキャラクターも多く、
可愛らしいキャラクターデザインだからこそ刺激的なエロ描写ではないが、
肌色成分は多めだ。

細かい脱衣描写などセクシーシーンにこだわりを感じる。
キャラデザ的に可愛らしくエロさは感じにくいデザインではあるものの、
こだわった描写のおかげでアニメーション的なエロチシズムを感じる部分があり、
ギャグとしての「エロ」とセクシー要素としての「エロ」を
状況によってきっちりと分けた描写にしている。

ただ、セクシー要素に関してはたまに下品な時があり、
その下品さに関しては人によって好みの分かれる部分だろう。
特に11話の「男性器を武器にする」という話は、私自身は面白かったのだが、
人によっては下品に感じてしまうかもしれない。

この作品は基本的に会話劇だ。
主人公の家に仲間が集まり、お酒を飲んだり、アニメ化作品の上映会をしたり、
テーブルゲームで遊んだりと、はっきり言って地味なストーリーとも言える。

しかし、その地味な印象のあるストーリーを退屈にせず飽きさせず、
キャラクターたちの何とも言えない関係性を描きつつ、
ラノベ原作アニメらしいキャラの可愛さもしっかりと感じられる作品だった。

総評

全体的に見てタイトルやキャラクターデザインから
「いかにもな萌えアニメ」を想像する方も多いと思うが、
そんな人にこそ逆に見てもらいたい作品だ。
キャラクターたちの殆どが社会人だからこそのキャラクター描写と、
淡々とした日常描写が抵抗感なくすんなりと入ってくる。

アニメーション的にも派手にキャラクターが動き回るわけでもなく、
描写の仕方やテンポ1つでだめになってしまう内容の作品だ。
だが小気味いいキャラクターたちの会話はリズムカルでテンポよく、
聞いているだけでも心地よく面白い。

ただ、その反面でいわゆる「盛り上がりどころ」というのが薄い。
コレがこの作品の最大の欠点であり、
日常描写の部分も「ボードゲーム」と酒盛りばっかりやってた印象が強い。
ボードゲームに関しては色々なことをキャラクターたちがやっているのだが、
ボードゲームによっては微妙につまらない時もある。

もう少しだけストーリー的にもキリの良い所まで進めてほしかった感じが強く、
1クールではなく2クールくらいで一気に最後まで見たくなる作品だった。
1クールとしてはストーリー構成がやや冗長すぎるのは否めない。

個人的な感想

個人的にはツボな作品だった。
金元寿子さんの声は私にとってもう「好み」としかいいようがなく、
そんな声であんなことやこんなことを恥じらい0で
言いまくるヒロインの可愛さが素晴らしく、
そこに更にサブキャラクターで「沼倉愛美」さん演じる痴女まで出てくる始末だ。

まだ正式な売上が出ていないため2期があるかどうかは分からないが、
2期があるならば期待したい所だ。

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