「ワカコ酒」レビュー

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日常
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評価 ★★★★☆(60点) 全12話

あらすじ 村崎ワカコは26歳のOL。「酒呑みの舌」を持つ呑兵衛女子。思い立ったら初めての店でも躊躇なく1人で暖簾をくぐり、美味しい料理を肴に、酒を嗜んでいる引用- Wikipedia

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思わず、じゅるり。思わず、ぷしゅー。

原作は月刊コミックゼノンで連載中の漫画作品。
監督は山岡実、製作は Office DCI。
1話2分~3分ほどの作品だ。

あっさりとしたキャラデザ


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

見だして感じるのはあっさりとしたキャラクターデザインだろう。
最近のアニメとしては非常に珍しいあっさりとしたキャラクターデザインであり、
色合いもどこか薄い。

恐らく視聴者層を意識したのだろう。
この作品は女性の「一人酒」をテーマにした作品であり、
会社帰りに一人で居酒屋に行き、お酒に合うつまみを嗜みつつ
お酒を楽しむOLの日常を1話3分ほどの尺で描いている。

だからこそ「一般人」を意識したキャラクターデザインだ。
アニメアニメしたキャラクターデザインではなく、
普段アニメを見たことがない人でも「見やすい」キャラクターデザインと
癖のない演出であっさりした作品に仕上げており、
タイトルで何となく興味を持った普段アニメを見ない人も受け入れやすい。

料理


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

キャラデザに比べて「料理」の作画には気合を入れている。
鮭、からあげ、焼き鳥、かにみそetc…
深夜に見たら確実に「飯テロ」になる料理描写の数々は
思わず「じゅるり」とよだれをたらしたくなるほどしっかりと描かれている。

それを食べる主人公の「ワカコ」の反応も素晴らしい。
演じている沢城みゆきさんのさすがの演技力とでも言うべきか、
最近流行りの料理漫画の「過剰な反応」でも、
孤独のグルメのように「うん・・・うん・・・」という感じの反応でもない。

酒好きの普通のOLらしい「しっとり」と「あっさり」した反応であり、自然だ。
セリフや過剰な演出で美味しさを表現するのではなく、
料理の「見た目」と自然な反応の「演技」で美味しさを表現しており、
料理漫画にありがちな「癖」がない。

お酒を飲んだあとに「ぷしゅー」と決め台詞のように、
美味しそうな吐息を漏らし、1話1話がすっきりと終わる。
1話1話の料理を楽しみに、次はどんな料理で彼女がお酒を飲むのかと
気になってくる。

日常


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

働く20台の彼女の日常も少しだけ描かれる。
仕事で嫌なことがあったり、些細な毎日の中のストレス。
見てる人の多くも抱えてるであろう小さな日常の中の鬱憤。
それを彼女も抱えている。

だが、お酒とつまみを楽しみながら酒場の酔っぱらいの戯言を耳にしながら、
彼女は日々のストレスを少しだけ開放する。
決してスッキリと解決するのではない、少しだけ明日の心の余裕を持つために
彼女は毎日酒場へと通う。

そんな彼女に共感してしまう「酒好き」も多いはずだ。
共感できるからこそ彼女のお酒とつまみの感想に、
彼女の一言に、より食欲を誘われる。

代わり映えしない良さ・


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

引っ掛かりがなく誰しも楽しめる。1話につき料理1品とお酒。
ほとんど代わり映えのしない絵面ではあるものの、
料理とお酒が変わることによる反応の違いが妙に染み渡り、
最終話までついつい何度も見てしまう。

料理やお酒について深々と知識を語るわけでもない、
人情物語があるわけでもない。
ただ、普通のOLが一人酒を楽しむ姿のみだ。
だが、だからこそ癖や好き嫌いが出ずに
誰でも気軽に楽しめる作品に仕上がっている。

1話3分だからこそ気軽に1クール見れてしまう作品だ。

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総評:しっとり女性のひとり酒。


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

全体的に見て酒飲みならば恐らく全12話の中のワカコのセリフに
思わず「わかるわぁー」と共感してしまうことだろう。
美味しそうなおつまみと美味しそうなお酒をOLが一人楽しむ。
これだけの作品なのに、
その中できちんと「面白さ」と「美味しさ」が作品全体に染み渡っている作品だ。

沢城みゆきさんの演技も本当に素晴らしい。
声に出して誰かに語りかけるセリフではなく、
自分の舌で感じた美味しさをモノローグでつぶやく。

過剰になりすぎても、淡々としすぎた演技でもダメだ。
どちらでもない「しっとり」とした大人の女性の演技が
ピタッとこの「ワカコ」という主人公にハマっていた。

「ゆでたまご、はぁゆでたまご、ゆでたまごぉー」

このゆでたまごだらけのモノローグの演技は本当に絶妙だ。
美味しいでもない、うまいでもない。
旨味の表現はセリフの中には一切ないのに、
「ゆでたまご」の言い方だけで美味しさが伝わる。

アニメの「絵」を見ずに、音だけ声だけ聞いてるだけでも思わず
よだれが口の中に溢れてくる。
それなのに美味しそうな料理な作画まできっちりと描かれるから
余計に見ている間にお腹が空いてくる、酒が飲みたくなる作品だ。

代わり映えのない絵面であるがゆえに1話を気に入れば最終話まで楽しめる。
逆に1話で気に入らなければ最終話まで楽しめない。
キャラクターデザインや作画面でのくどさがないため、
好き嫌いの別れにくい作品ではあるが、
あっという間に終わってしまうため、
もう1クールくらい見たかったなと感じる作品だ。

個人的な感想:ぷしゅ~


引用元:(C)新久千映/NSP 2011,(C)アニメ「ワカコ酒」製作委員会

短編アニメのため高い評価はしづらいものの、地味ながら完成度は高い。
最終話が「銀杏」というのもまたしぶく、
この作品らしさを感じられる。

原作ストックもまだある作品なだけに、
もう少し長い期間放映していればもっとアニメオタク以外の人でも
目に止まり、もう少し流行ったかもしれない作品だけに
たった1クールで終わってしまったのが残念ではあるものの、
ぜひ、酒飲みには見てほしい作品だ。

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